作品情報とキャスト
高麗末期から朝鮮建国史を豪華キャストで映像化した韓国歴史ドラマ。
高麗末期年、父親が罪人の汚名を着せられたフィと母親が奴婢出身だったために差別されてきたソノは親友であり共に武芸に励みます。武科試験当日、フィは勝利するが高官であるソノの父が仕組んだ不正によって不合格となり遼東征伐のための戦場へと送り込まれてしまう。3カ月後イ・ソンゲ将軍(朝鮮王朝建国者)から遼東征伐は不当だったと始末を命じられたソノはフィと再会する。そのころ、イ・ソンゲの五男イ・バンウォンは父が後継者に弟を指名したことを知り王座を狙うことを決意した・・・。
ネタバレあらすじ/8話と9話
第8話/密書
ナム・ジョンは密書の内容が書かれた貼紙を見て12年前にソンゲを殺そうとした事を知っている者がいると知り動揺します。父親に逃がされたソノも密書の内容を目にし「暴かれたら一家は終わりだ」と悟ります。
400歩先の的を矢文で射抜けるのはフィ以外にいないと疑うナム、また王と一緒に矢の練習をしていたバンウォンも自分に罪を着せる気なのかと怒りフィを捕らえるよう部下に命じます。
ナムに剣を突き付けられ問われるフィは「矢を放ったのは自分だが命じたのはバンウォンだ、ヨンの命が懸かっているのに嘘はつけない」と告げ信じ込ませます。
その頃、フィを張っていたヒジェは前に暮らしていた小屋でフィとナム家にいる少女が会っていたと報告を受けます。ソル行首が母親の密書を復讐ではなく人を救うために使う者に渡したと言っていたのでフィが持っているのだと気付きます。
ヨンの姿を確認したヒジェは「人質にして友を言いなりにさせたのね、フィが何であんなに必死なのか理由がやっと分かった」とソノを引っぱたきます。
フィは仲間達と共に密書の証人となるカンゲを捕らえバンウォンに引き渡そうと計画していました。
襲撃してカンゲを捕らえるがフィを追ってきたヒジェはカンゲを見て母親を殺した人物だと確信し短剣で太股を刺します。
カンゲは「ナム・ジョンに密書を奪ってこいと頼まれたんだ」と真実を話します。幼い頃からずっと母親の仇を取ろうと決意していたヒジェだがヨンを救うために我慢しました。
ヒジェは「母の密書はあなたのもの、今まで寂しかったはず辛かったでしょ、これからは1人で背負わないで一緒にやろう」とフィを抱き締めました。
その頃、神徳王后カン氏は「ナムを罷免ししばらく軟禁状態にさせたのにバンウォンは罰しないのか」と王様を問い詰めます。
一門滅亡の危機にさらされたソノは王宮に侵入し「ナム家を救って下さるなら密書の在処を教えます」と王様と取引しバンウォンが持っていると告げます。
「密書が暴露される前に世子を冊封なさいませ、密書を口実に父を抑えバンウォンを都の外へ、密書は私が処分します」
「ナム・ジョンとバンウォンを失って得るものは何だ」と聞かれたソノは「私です。王様の側近の座を与えて下さい。命懸けでお守りします」と答えました。
ヨンを心配してナム家の様子を伺っていたフィだったが背後から殴られ気付くとバンウォンに捕まっていました。
「私を遼東討伐軍の先発隊に送り込みその後に刺殺隊まで送ったナム・ジョンが狙いだ。ナムを倒せるのはバンウォンだけだから赤い矢を放った。王様はバンウォンとナムを天秤にかけた揚げ句ナムを選ぶはずだ。都の外に出されるぞ」
バンウォンは怒り出すが「直ちに参殿でよ」と王命が届き軟禁を解かれたナムも向かいます。
王様はまだ幼いバンソクを世子にする事を決め、「冊封式の前に重罪人以外の罪人を赦免する。皆も私兵を解散させ自ら罪を償って恩に報いよ」と告げると4男バンガンはニヤニヤしながらバンウォンとナムの顔を見ます。
功臣にも出来なかったわびに東北面(今の咸鏡道地域)の家別抄(私兵)や全羅道の節制使(各地の軍隊を指揮する武官職)を与えようかと言われたバンウォンはフィが言っていた通りだと思います。
「開国のため常に先頭に立って戦ってきたのに用済みで追い払うのですか、私は得るまで退きもしないし諦めもしない。都の外には一歩も出ない」と言い放ちその場を去ります。
ナムに祝宴に誘われたバンウォンは断ろうとするが「計画を見せるので参加して下さい」とフィに言われ足を運びます。そこには密書の内容が書かれた貼紙が貼られていました。
原本が翌日には王様の手元に届いてしまうと恐れたナムは「バンウォンを今晩殺せ」とフィに命じます。フィは承諾して毒を手にするがフィに妹がいてナムの人質になっていると知ったバンウォンは調査し密偵なのだと知ります。
バンウォンの部下に襲われたフィは向かってくる者は武力で抑えるしかないので返り討ちにしながら屋敷に踏み込みバンウォンに向かって矢を放ちました。
第9話/兄妹の再会
フィがバンウォンを殺しに行ったと父親ナムジョンから聞かされたソノは一家が窮地に陥ると止めるために駆け付けるがバンウォンの胸に矢が刺さっており兵に囲まれたフィが目の前で斬られました。
フィとソノは拘束され閉じ込められます。
報告を受けたナムは瀕死状態のバンウォンを訪ね「天下無敵の大君がこのざまか、お前が消えれば密書も消える。私は世子を操り陰の王になってやる」と野望を告げます。
そしてソノを解放したあと「墓穴を掘ったな。お前は拷問に耐えられなくなり私の名を吐くだろう。ヨンを救うために自決しろ」とフィに短剣を渡しました。
フィは自分の腹にナイフを突き刺し倒れました。
ナムは「私兵が大君を殺した」と王様に告げるためその場からいなくなると胸当てをして芝居していたバンウォンとフィは立ち上がります。
密偵だとバレたときにフィはすぐに会いに行き密書の原本を見せて標的はナムであると告げていたのです。
目撃者カンゲに「ナムがイ・ソンゲ将軍を逆賊に仕立てて殺そうとした」と証言させ、密書を王様に渡せるバンウォンの殺害命令を待っていたのだと説明しました。
王様と大君の両方を狙った証拠が手に入ったのです。
ナムがヨンを殺そうとしているのを知ったソノは駆け付けると記憶が戻った事を知り「誰にも言うな」と忠告して連れて家を出るが兵に囲まれてしまいます。
ヨンを迎えに来たパク・チドたちが加勢して一掃するとフィが生きていると知ったソノは涙を浮かべて安堵しヨンを託しました。
情報が集まる梨花楼の行首となることを決意したヒジェは、フィがナムの命令で殺しに行ったように見せかけたと知り敵はナムで妹を救うためだろうと気付きます。
高官たちがバレたら死罪になる情報をバレずにばらまけと命じると高官たちは狙いはナムだと気付き自分の命を守るためにも見捨てるしかないと話し合います。
宮殿では世子冊封式と祝賀の儀式が行なわれていました。王様は世子に剣を授けようとするとバンウォンが現われたのでナムは激しく動揺します。
「世子には斬れと言いながら我々の剣は奪うのですか、王様が理不尽だから大君の私が命を狙われるのです」
「誰の仕業だ」と王様は驚き、バンウォンは「かつて王様を殺そうとした者、そして私の命までねらった者、ナム・ジョンです」と告げます。
密書の原本を渡しナムに暗殺を命じられたフィを連れてきて証言させました。フィまで現われ動揺するナムは「暗殺者の仲間のフリをして暴いただけで忠誠心は変わっていません。これは陰謀です」と誤魔化します。
しかし王様が重臣たちに意見を求めるとヒジェのばらまいた情報により裏切る者がいました。
大君の殺害を謀るのは王の命を狙うのと同じでありナムは投獄されました。
バンウォンは「命を狙われても防ぐ手立てがないので王族と臣下の身を守るためにも私兵を解体するのはお止めください」と願い出ました。
フィは急いで家に戻るとヨンの記憶が戻っていたので喜び涙の再会を果たします。感動の兄妹の再会をパク・チドやヒジェは笑顔で見守ります。
そして「これからはもう無茶しないで、わたしはずっと待っている」とヒジェに言われ約束するとフィはそっとキスしました。
その頃、拷問を受けるナムは「命じたのは王妃だ」と笑います。
王妃は「王様も内心はバンウォンを怖がっているはず。バンウォンの刃は王様に向かっているのでナムを救うべきです」と訴えます。バンウォンが私兵を集め功臣からの信頼も得ていると知った王様は「生かして官職を奪わないから王妃と世子からは離れよ」とナムに命じました。
ナムは誰がバンウォンと闘うのだと聞くと「若い頃のお前とそっくりな野望の塊を持つお前の息子だ」と言われます。
父親が釈放されたと知ったソノは急いで馬を走らせ逃げるようフィに伝えるが矢が飛んできます。
ヨンをヒジェに託しフィはソノと一緒に迎え撃ちます。渡場で待っているから先に行けとソノに言われフィは向かうが刺客に剣がヨンの体を突き刺しました。