中国ドラマ「独孤皇后」作品概要
一夫一婦制を貫き共に政治に関わり二聖と称された隋の初代皇后・独孤伽羅と開国皇帝・楊堅を描いた作品
あらすじ&キャスト
南北朝時代の北周王朝の初期、傀儡の宇文毓を皇帝に据えて大冢宰の于文護は権力を握り逆らうものは粛清していました。
衛国公・独孤信の娘・伽羅は好きでもない隨国公の長男・楊堅に嫁ぐよう言われ反抗していたが許嫁と対面すると以前に襲われていた女性を共に助けた人でした。
互いに好意を抱いていた2人は運命を感じる。于文護に父親を殺害され復讐を誓う伽羅と楊堅はやがて隋を建国し分裂していた中国を300年振りに統一する。
ネタバレあらすじ/独孤皇后
第48話・
隋に頼るべき、領土を拡大するべき、と意見が分かれた事で突厥で内紛が起こり可汗が毒殺されてしまいます。
突厥が雲州にまで攻め入っていると報告を受けた楊堅(隋皇帝)は10万の大軍で撃退するよう楊素に命じます。
太子(楊勇)を呼び出し「周と陳が滅びたのは君主が本分たる国政を疎かにしたからだ、お前はいつまで陳叔宝と遊びほうけているのだ」と叱責します。いつもように高熲が庇うので「最も信頼する臣下で太子の舅なのだから正しく導け」と命じます。
また独孤伽羅も皇太子妃(高霊)を呼び出し側室に邪魔されようがしっかり機先を制しなさいと叱責します。
楊素が大勝し降伏文書を持って帰還します。完全に太子派と楊広派に朝廷は別れ両者とも運河の普請の件で功を立てようとします。
しかし、太子と広が同じ提案を出したことで楊堅は手柄を競う場ではないのだから兄弟で協力してやれと告げます。
伽羅は楊堅が不眠症なので悩んでいると尉遅容から「私も不眠症でしたが如意(尉遅文姫)が枕元で読経をしてくれたおかげで心が安らぎ眠りやすくなりました」と言われます。
伽羅は二人の行動に疑念を抱きつつ「そのようにして」と伝えると前から二人があやしいと目を付けていた婉宜から企み事があるのではないかと言われます。
容は眠気を誘うお香を渡し最初は読経に集中するよう告げると予想通り伽羅が様子を見に来ていました。そして媚薬を渡し「例え伽羅に一途だったとして楊堅も男だから必ず成功する」と告げます。
長女の麗華がいまだに自分を恨み閉じ籠もっていることに心を痛める伽羅は「回復した楊堅に会いに行かれては」と容に勧められて向かいます。
すると楊堅と如意(文姫)が抱き合って寝ているのを目にしショックを受けます。
第49話・
独孤伽羅(皇后)は楊堅(皇帝)を寝取った如意(尉遅文姫)を捕らえさせます。
理由を問い詰められた如意は「この尉遅文姫が苦しい目に遭わせてやった」と笑いながら言います。伽羅が文姫なのかと驚いている頃、尉遅容は陛下を訪ね「皇后が文姫を殺そうとしているので助けてください」と願い出ていました。
ただの逆恨みではあるが尉遅家には借りがあるので伽羅は簪を投げ付け「自分で顔を傷付け元にいた寺に戻れ」と命じます。しかし楊堅と容が駆け付けると文姫は兵士の剣を抜き取り自害しました。
死なせる必要はなかったと楊堅に叱責を受けた伽羅は「私を責めるなら廃位してください。彼女の本当の名前は尉遅文姫だった」と告げると容は知らなかった演技をして泣き叫びます。
「復讐のためにきたなら因果応報だ。腹を立てなのは復讐された事に頭にきたのか、情事ゆえか」
皇帝に激怒された伽羅は弁明する女官に黙るよう伝え「私には罪はありません。皇后として邪悪な女人を陛下の側に置けません」と言います。
「あの場に皇帝を連れてきたのはどう考えてもおかしい」と陳婉宜に進言された伽羅は尉遅容の寝所を調べるよう命じます。
楊堅は最も愛するひとを傷付けてしまったと反省して伽羅の元に向かい「時間をかけてでも過ちを償ってみせる」と告げ去ります。文姫の墓を建て戻る容は婉宜が自分の寝所に向かったと知り食欲がない伽羅に食事を届けるが「後で食べる」と言われ引き下がります。
婉宜は媚薬の効果を有するお香と猛毒を有する豆小豆を見付け太医を連れて戻り説明するが伽羅はどんな媚薬でも自分への愛情が確かなら情事など及ばなかったはずだと言います。
しかし王誼の毒殺にも関わっている疑いは無視できず豆小豆を調べる序でに先ほど容が持ってきた小豆汁も調べるよう命じると毒が入っていました。
伽羅は容を呼び「食欲が湧いてきた。先ほどの小豆汁は冷めてしまったから変えて」と最後のチャンスを与えるがまだ温かいと勧められます。
「先に飲んでみよ。私は毒が入っているから飲めない」
王誼暗殺だけでなく文姫の事もお前が企てた事だろうと詰めよると開き直った容は「あなたのせいで家族を失ったんだ。楊家のものは全員消されるべきだ」と激怒されます。
簪で襲ってくるが婉宜に助けられ、異変に気付いた楊広が兵を率いて駆け付けます。
伽羅が王誼暗殺の訳を聞いたので楊広は激しく動揺するが大事な謎が解けたらつまらないと容が言ったので安堵します。伽羅は連行を命じると容は簪を自らのクビにぶっさしました。
皇帝と皇后がうまくいっていない今はチャンスだと思った楊広は太子の誕生日を祝うために押しかけ酒を勧めます。
第50話(最終回)
楊広の罠にはまり泥酔した楊勇(皇太子)は楊堅(皇帝)を批判する失言を繰り返してしまいます。
耳に届いた楊堅は何度も反省の機会を与えたのに不服を唱えるとは何事かと激怒して酔っていて覚えていないと言う太子を蹴っ飛ばします。
伽羅は「太子の性根は善良だが広は心に闇がある。おそらく広が太子を罠に嵌めたのでしょう。謀略をいとわない広はあまりに危険です」と告げます。
西暦600年(隋20年)、楊堅はまったく反省しない太子を廃位し勇を平民に落とします。
楊広は新たな太子に冊封され臣下と冬至を祝います。独孤伽羅はわが子の平穏と健康を祈っていると悲惨な状況を受け入れられない勇が皇宮に押し入ってきたと報告を受け駆け付けます。
勇の精神が崩壊していたので伽羅は泣きながら抱き締めるが「皇帝になる男を捨てたのだから母親じゃない」と去ってしまいます。
高霊からも「太子の座に縛り付けた結果だ、母親失格だ」と言われてしまい伽羅は兄弟が反目し家族がバラバラになってしまった事を嘆き病に伏せてしまいます。
半年間、病に伏せる伽羅は立ち上がるために支えが必要だと思っていたが夫婦愛、親子愛、どちらも失ったのだと思います。
いつも伽羅が部屋の前まで来てくれて扉の向こうで一方的に話をしてくれたのに最近来ない事を寂しく感じていた麗華は皇后が危篤だと知り飛び出します。
伽羅は「皇帝になったら兄弟の面倒を頼むわね」と広に伝え、これから楊堅が一人になってしまう事を心配し婉宜に代わりを務めるようお願いします。
ずっと部屋の前まで来ては帰っていた楊堅は寄り添うべきだったと後悔して駆け付け「やり直そう、そなたがいなくなったら朕は立ち直れない。諦めるな」と訴えます。
伽羅は楊堅の愛が欲しかっただけだと告げ体を起こしてもらい皇帝の胸の中で静かに息を引き取りました。走って向かっていた麗華は皇后崩御の報せを聞いて膝から崩れ落ち自分が悪かったと泣き叫びます。
西暦602年隋朝仁寿2年、独孤伽羅は崩御し献の諡号がおくられた。
隋の建国に貢献し楊堅を支え隋を栄えさせた皇后の崩御を民は心から嘆きました。2年後に没した楊堅は伽羅と合葬され楊広が皇帝に即位しました。
西暦618年、隋は建国から38年で滅びました。