作品情報キャスト
ウイグル自治区の大草原でロケした群雄割拠する戦国の地「九州」で戦乱の世を治め青年から英雄まで上り詰める中国ファンタジー超大作。
群雄割拠する九州で北陸の草原の真顔部が青陽部によって攻め込まれる。殺された真顔部の首領の息子・阿蘇勒は捕らわれるが連行される途中で自分が本当は青陽部の王子であり災いの星のもとに生まれたため養子に出されていた事実を知る。
青陽大君である実の父の呂嵩から呂帰塵という新たな名を付けられ同盟を固めるため人質として東大陸の下唐国へと送られる。そこで没落貴族の姫氏の庶子として生まれながらも戦士として名を上げようとしていた姫野と寧州の羽族に生まれるが国を滅ぼされ叔母とともに下唐国に身を寄せていた羽然と出会う。次第に固い絆で結ばれる3人だが戦乱の世の過酷な運命が待ち受けていた。
皇族達が治める下唐国、異民族の青陽部、虎視眈々と天下を狙う離国、動乱の世を治め英雄となるのは?!
ネタバレあらすじ/九州縹渺録
第51話・絶え間ない争い
天駆を率いる姫野は帝都の牢に囚われている息衍を救いに行きます。
全身鎧をまとい顔が分からない者が上空に向かって矢を放ったことで軍隊がやってくると予想出来ます。
息衍は「昔なじみだが今は長公主の犬にすぎない」と口にし、鎧の正体が分かっている様子・・・。
姫野は誰であれ返り討ちにするしかないと思うが、指輪を目にした息衍から「大宗主ならば冷静に考えろ」と言われ、逃げる事が先決だとして状況をしっかり見極め逃走します。
姫野は本当の武士とは町全体と民を守ることであり九州から争いを消すことだと告げると息衍から天駆の未来を託されます。
「そのためにもまずは天啓の悪を消さなければならない、もうすぐ友(白毅将軍)も来るだろうから今はしっかり身体を休めとけ」
青陽部にいる阿蘇勒は白狼団の対処をどのようにするか話し合わなければならないのに王座をめぐって内紛が続いていたので争っている場合ではないと言い放ちます。
「草原では真の大君だけが兵馬に号令できるのだ」
父親が任命したのだから真の大君ではないかと阿蘇勒は思うが、いきなり朔北狼主の息子、黄金王が現われ「狼騎を率いて北都城に迫っている。降伏する最後の機会を与えにきた」と言われます。
「朔北と戦う力がないので生き残るためには和議も1つの手だ」
蘇瑪から心配されるが青陽の平穏のためにも阿蘇勒は自ら使者になると名乗り和平交渉のため朔北に向かいます。
阿蘇勒は和平を望んでるから応じてくれと伝えるが「大君の首と青陽の女を献上すれば受け入れる」と狼主に言われます。
朔北の血筋を半分継ぐ阿蘇勒は無理難題になすすべがなく聖母の母の墓に頭を下げ出て行こうとすると「青陽は失敗する。内部から腐敗が進むはず」と忠告されます。
奇襲が成功したのは何でだと思うと聞かれ密偵がいるのかと気付きます。また亡くなったはずの雷碧城が姿を見せたので戦いを決意します。
阿蘇勒は策があるので騎兵と鉄浮屠を貸して欲しいと大君に願い出ます。これらを失えば青陽どころか大君と蘇瑪の命も失う事になるが「戦術は誰にも語るな」と忠告され授けられます。
木犁将軍が作戦に失敗し負けてしまったのは密偵がいたせいだと教えます。
第52話・出陣の時
騎兵と鉄浮屠を率いて出陣する事になった阿蘇勒は狼主のもとに自らたどり着き「青銅の血」を使って必ず仕留めると九王に伝えます。
九王は鉄沁王の血脈をひ弱な阿蘇勒が継いだのかと驚きます。
暴血の力を使えば祖父に近付き正気を失うから止めるよう心配する沙翰に言われるが青陽を救うためなら仕方ないと告げます。
出陣し一気に敵陣に近付こうとするがやたら狼が多いので数人を連れて様子を見に行くと狼主と白狼団がいました。
万全の構えをしていたのかと撤退を進言される阿蘇勒だが城へ戻る前に追いつかれるので当初の計画通り城外で朔北部と戦うと告げます。
激しい戦闘の中、阿蘇勒は狼主目掛けて突進するが雷碧城の秘術に吹っ飛ばされます。九王がやられ怒る阿蘇勒は逃げる白狼団を追うが潜伏していた狼に襲撃されます。
包囲されるが剣を手にする阿蘇勒は「青銅の血」を使い一振りで全員を返り討ちにします。そして向かってきた狼主と剣を交えるがまったく歯が立たず負けてしまいます。
命は救われ返されるが完全に城を包囲されます。
楚衛国に「来月の誕辰に小舟月も帝都に来て祝え、白毅将軍は殤陽関の戦いで嬴無翳を討ち損ねたので職を解いて投獄したうえ沙汰を待て」と長公主(白凌波)から命が届きます。
拒めば天啓との関係が悪化するが従っていたら娘が危険であり国主は困惑します。玉璽を託されていた小舟月は従うしかないと告げ誰も白毅を投獄できないので自ら行ないます。
「天駆を捨てたのは愛する母を守るためですか」
天下を守っても愛する人は守れないと白毅に言われ、阿蘇勒も青陽を守るために大宗主を捨てたので東大陸と天下を守りたいから力を貸して欲しいと頭を下げます。
第53話・乱世を生きる
朔北に包囲されている北都城。
大君は身籠もる蘇瑪を逃がそうとし見送るが城門の前で族長達に包囲されたので急いで駆け付けます。
大君の座を奪おうとする旭達罕が「密偵は戦意を失い我々を見捨てて逃げるようだ」と伝えていたためであり多くの矢がいっせいに襲いかかります。
七日ぶりに目を覚ました阿蘇勒は九王や鉄葉が戦死してしまったため命を持って償わなければと思うが大君が処刑されると知り駆け付けます。
何度も馬に踏みつけられる大君はまだ息があったが「蘇瑪にこんな姿を見せないでくれ、私は密偵ではない」と言い残し息を引き取ってしまいます。
蘇瑪が処刑されそうになったので阿蘇勒は剣を掴むと、そこに呂嵩から令牌を受け取っていた沙翰が現われ救われます。
帝都に到着した白毅と白舟月は天駆を率いる姫野、そして息衍と再会します。息衍と白毅は大胤の未来は若者に任せ危険な戦いに挑む決意を固めます。姫野も先鋒となる覚悟を持っており白舟月は阿蘇勒と同じだと切なくなります。
白舟月は天啓に向かおうとすると百里寧卿に出迎えられます。下唐国国主なのに南淮ではなく帝都にいるのは再び長公主の僕になるためかと聞きます。
百里寧卿は長公主は明主ではないと悟り、天下を案じ聡明な白舟月が相応しいと思っていました。百里家を守りたい百里寧卿から「即位後は下唐の世子・百里煜と婚姻を結んでください」と言われた白舟月は考え込みます。