作品情報/キャスト
中国では伝説的な人物として知られる鬼谷子を描いた本格歴史大作
魏国の宰相・王錯は奴隷廃止の変法を進めていたが逆恨みする者の悪計により一族が滅ぼされてしまう。生まれたばかりの王錯の息子・王禅は侍女・鍾萍によって助け出され母子として生活していると10年後に王錯の友人・史太皓が現れ故郷である魏の都・大梁へ移り住む。孫子兵法の研究を深めながら成長する王禅は魏王に認められ政策を助言する存在になっていく。周辺国との騙し合いで一触即発の攻防を繰り広げるなか民のため乱世を治めるべく動き出す。
ネタバレあらすじ/鬼谷子
第23話・宰相選抜
魏王は宴の席で空白になっている宰相に現在喪に服している王禅を据えようと思うと口にします。
魏王は諸子百家を招き選抜を行なうことを決め王禅を招き、楚王は裏では反目する魏王と周天子がどんな面白い一幕を見せてくれるのかと思い呉起将軍に行くよう命じます。
王禅は盲人のフリをして明かりを持ち「天下の各派の主張はさまざま、大道を説くが先賢の言葉をこね回し利を図るのみ、実体のない理屈を戦わせるのみで民の死活問題は眼中にない」と言い放ちます。
民は盲人と同じく闇の中で暮らしており自分は光を掲げて道を示すが、あなた方は私利のため世の苦難を見ず学説の真髄を汚していると告げると姫元伯が現われ史太皓に歯向かったときに告げた言葉を持ち出してきます。
人と人の関係は利益の上に築かれる?人こそ礎と説くなら利益はどこにある?
姫元伯の言葉で昔を思い出す王禅は人の本性は見極めがたいと信じていたと話し始め「戦いの規則を変える者になれ、人心を変えるのではなく時代を変えるんだ」と史太皓の教えを言い放ちます。
「爵位改革、土地を民に、奴隷の全面廃止」と叫ぶと魏王は「許す」と姿を現します。
魏王は王禅の望んでいたとおり姫元伯が立ち会う場で変法を天下に宣言します。
王禅は史太皓の喪中は孝を尽くしたいため宰相の座に付くのは3年待ってほしいと願い、それまでに国と王に尽くす準備はしておくと告げます。
王禅は3年間、民情を旗で感じつつ変法の準備を進めるが励公や嘯公などの王族の末裔が立ちはだかります。数々の困難に見舞われ天下の政局にも変化は密やかに進んでいきました。
諸国は魏に注目し韓は着々と軍事力を高め楚王は覇者を狙い周天子と姫元伯は新たなる陰謀を巡らしつつありました。
宰相の座に付いた王禅は兵を動かす虎符を手にすると奸臣を斬るために大王様の剣を望み授ります。
朝議で変法を布告する予定だったが王禅の予想通り王族の末裔たちは阻止するために仮病を使って出席しませんでした。
第24話・重臣の誅殺
許弋が賎民を集めて飲んでいたので宰相となった王禅は顔を出し「法を定める際には民の利益を最も重視する」と誓います。
貴族は権力によって富を独占してきたが新法の規定では所有権は国(民)が持つと告げると賎民たちはもりあがります。
励公が家財をどかへ移したようだと報告を受けた王禅は恩人であっても国事に私情を持ち込まないよう進言するが魏王に時間を与えて様子を見るよう言われてしまいます。
魏王は宴席を用意すると粗悪な衣を着た励公がやってきて国に貢献できない罪を謝罪し全財産を献上しました。
王禅は「政を離れ地位を捨て一介の庶民として暮らしたいということですか?重臣達の功をねぎらう席だったが隠居される励公への送別の宴に変更しましょう」と魏王に告げます。
隠居したら多くの奴隷はどうするのかと訪ねると励公は連れて来ていると言います。面倒を見れなくなくなる代わりに自由を与えると告げると「どうやって生きればいいのですか」と奴隷たちは嘆きます。
王禅は50人の奴隷の入れ替わりがあったばかりなのに何も知らないと奴隷たちが答えたことで笑みを浮かべます。そして料理にある魚肚がうまいのは人肉を食べて育ったからだと告げ溺死した奴隷の数が最も多いのが励公の屋敷だと言い放ちます。
「王冠を被らせたのは自分でありその時に権力を保証すると誓ってくれた事を忘れない、韓で人質になっていたお前を権力を使って助けたのも私だ」
魏王は誓いを忘れはしないが新たな法と民を守るためには・・・・と話し始めると「昔話をするために参ったのではありませぬ、誠意をお示しいただきたい」と励公に言われます。
すると嘯公をはじめ王族の末裔たちが新法に反対だと結託し王禅を厳罰に処すべきだと言い出します。
王禅は「全財産とか言いながら山中の洞窟に隠した金銀は算入されていない、自ら忠臣を名乗るなど厚顔にも程がある」と言い放ち悔い改める機会を自ら手放し大王様に刃向かった罰だと励公の首を刎ねました。
新法を守るためにした事だが魏王の恩人を殺した事で怒りを買ってしまいます。
第25話・兄妹の衝突
妹の公主・今淑が韓のために楚に嫁いでくれることになり韓王は自ら料理を作るがそこに会盟における韓の内通者が燓将軍だと報告を受け辺境から呼び戻すよう命じます。
「会盟で魏王の罠に嵌まり足を刺された、知らぬうちに都は包囲され兵も動かせられなかった」
跪く燓将軍から「韓の将来を思ってのこと」と釈明されるが一人で出来ることではないと言い放ち拷問を加えると今淑だと言われ衝撃を受けます。
信じたくない韓王は動揺して何度も殴り付け口外した者は一族皆殺しだと叫びます。
励公の首を刎ねてから魏王との関係に溝ができ王禅は会える事ができなくなったので困惑します。
奴隷解放のために命を試みず励公を斬ったので新法の公布を拒む者がいなくなり民たちからは称えられるが嘯公一派が引き下がるはずないと警戒します。
王禅を救いたいと思った姮娥は泥酔して閉じ籠もっている魏王を連れ出して国境に行き「奪われた領土を取り戻す志はどこへいったのですか、王禅は一歩ずつ進めている」と告げます。
王禅は「余も肝に銘じよう、新法の施行のため余はそなたと肩を並べあらゆる障害と戦う」と魏王に言われ剣を再び受け取ります。
今淑は韓王がまた政務を怠っていると重臣たちから助けを求められ向かうが酒に女に溺れあまりに無様な姿だったので呆れます。
父の教えである王の尊厳を守れなかった今淑は国を辱めるわけにはいかないので自分が韓王になるしかないと思います。
そして名剣を侍衛たちに差し出し「そなたらが握る武器は国と民のためであり女と戯れるなど論外だ」と告げると皆が公主に忠誠を誓いました。
第26話・太子の悲劇
韓王が部屋を暗くして夫人たちと遊んでいたので今淑は一人の女を斬り付けます。ドロドロとした液体に気付いた韓王は明かりを付けるよう命じるが侍衛は今淑に忠誠を誓っているので動きません。
今淑は「今まで大王の寵愛を受けているのだから報いるとき、逃げるか盾になって大王を守れ」と言い放ち明かりを付けると韓王の周囲には誰もいませんでした。
「侍衛たちこそが真の忠義者なのだ、韓も強国の庇護に頼るのは終わり、今から私は魏に行き天下の新勢力と盟を結ぶ」と言い放つと「秘密を教えてやろう、私達は本当の兄妹ではない」と腕を掴まれます。
冗談だと笑うので感王の頬を引っぱたきその場を離れます。
王禅は荒地を開拓する庶民には3年税を免除し種モミはすべて国庫から与えると告げると貴族達の邪魔が入るなか、勇敢に名乗り出る民たちがいました。
そこに「治世、法、礼を一にすれば諸侯も尊卑も民心も乱れる事はない、貴族は統治者であり民心の拠り所だ」と男が現われたので「新法の施行を妨げ民を惑わす者は鞭打ちだ」と言い放ちます。
すると嘯公が「太子殿下をお迎えします」と挨拶し始めました。
魏王は太子の帰国を喜ぶが新法を止めにきたようだと知り貴族に唆されたようだと気付きます。
王禅は急に太子が帰国して邪魔をするので困惑するが「高い身分であれ新政を拒む者は一律に厳罰に処す」と竹簡が届き感謝し、太子に40回の鞭打ちを命じます。
「王禅は宗室の利益を犠牲にして自らを崇めさせている、魏を強くするためではなく人心を集めるための策略だ」
罰を受け訴えてくる太子を見て心が揺れ動く魏王は謹慎せよと命じます。王禅は重臣達の前で「太子を鞭打つのは君主への侮辱」と謝罪に出向くと何の過ちもないと言われます。
魏王は太子の継承権を剥奪し二等公爵に降格させ禁足としました。王禅は主君の意を汲めねば全力でお仕えできないので竹簡を読まずに燃やし太子を罰していました。