高麗契丹戦争
忠臣とともに強国に立ち向かい国に平和をもたらした高麗8代王・顕宗の一代記を描いた韓国時代劇。
こちらは「WOWOW」さんで全話視聴し、
全32話あらすじ一覧、見所キャスト、最終回結末までネタバレ感想で詳しく紹介します。
あらすじ&キャスト
若くして高麗の王位に就いた穆宗は摂政を行なう母・千秋太后に権力を握られていた。覇者となった契丹に狙われる中、野心を抱く千秋太后が愛人との間にできた息子を後継者にすると宣言したために穆宗は千秋太后によって追い出された王家の末裔ワン・スンを呼び戻す。
暗殺の危機を乗り越えたワン・スンは反乱を起こした行営都統使・カン・ジョによって即位し顕宗となるが政治のことは何も分からず忠臣カン・ガムチャンに教育を受ける。
やがて契丹が高麗に宣戦布告し・・・
ネタバレ感想|高麗契丹戦争
31話|民と共に
顕宗は契丹軍が本陣との戦いを避けて開京へ向かっていると報告を受けると逃げることはせず集まってくれた民たちと共に守り抜く決意を固めます。
民は自ら槍を手にして訓練し女人が流れ作業で石を運んでいるのを見て一つになった高麗は勝つ準備ができていると確信します。
チェムンは開京に精鋭兵が少ないと知られたらすぐに攻め込まれるので先鋒隊を一掃し実情を悟られないようにせねばと進言します。ユ・バンも契丹軍を追って都に向かっているガムチャンたちが来るまで三日は敵を防がねばならないと言います。
顕宗は先鋒隊でも300ほどの軽騎兵がいると知り不安が襲うがユ・バンが力強く迎え撃つと名乗り出たので託すことにします。
契丹の蕭排押は偵察するために部隊を5つに分け出立させます。ユ・バンは部隊を分けるはずだと読み数十騎ずつに分け殿滅させるために出陣し弓部隊は動きを軽くするために鎧を脱ぎ捨てます。
ユ・バンが敵の動きを読み切ったことで作戦が功を制しチェムンたちの活躍もあって先鋒隊を撃破します。
延慶院主キム氏(後の元成王后)や元和王后たちは1人でも多くの民を守るため、また一人でも多くの精鋭兵がいるように見せかけるために鎧を縫います。
一掃したと報告を受けた顕宗は大儀だと涙ぐむが契丹の本陣を率いる蕭排押が攻め込んで来たらひとたまりもないので安心できません。
高麗が時間稼ぎをしていると読む蕭排押が二手に分かれて開京へ迫ります。顕宗は民を巻き込まないための策を考え、まるで大軍が現れたかのように装うことはできないかと重臣たちに訴えます。
うまく騙せれば挟み撃ちされたと勘違いし引き返すはずだと思い我らで敵を欺くんだと言い聞かせます。
契丹の本陣の姿が確認できたと報告を受けると顕宗が命を懸けて城の外に出て手が空いている女人たちも協力させます。
しかし、蕭排押は松明の半分以上は地面に刺してある小細工だと鼻で笑い出陣します。
失敗したかと動揺する顕宗は松明を手にする延慶院主たちや民が集まってくるのを見て目頭が熱くなります。
すると炎が動いていることに気付いた蕭排押は小細工ではなく高麗軍だと動揺し、このままでは挟まれると撤退します。
ガムチャンは顕宗が民と共に開京を守り契丹軍が撤退したと報告を受けます。亀州で敵を根絶やしにするために渓谷をすぐに塞ぐと開京の重騎兵も亀州へ向かいます。
亀州に閉じ込められたと気付く蕭排押はガムチャンから届く書状に目を通し、重騎兵が来る前に敵を一掃するため戦の準備を命じます。
ガムチャンと顕宗は以心伝心ですな、重騎兵を絶対に戻してくれるはずだと確信していたのね。
それにしても、今までの高麗が嘘のように一つにまとまりましたね。民たちと開京を守る姿には感動しました。
32話・最終回|平和の礎
亀州の平原にて高麗軍と契丹軍の最後の戦いが始まります。風向きが契丹軍に味方し剣車を止められた高麗の兵の士気が下がるがガムチャンは必ず顕宗が重騎兵を戻すはずだからそれまで持ちこたえ決して退くなと命じます。
契丹の蕭排押はまるで首を引っ込めた亀ではないかと嘲笑い第二線の歩兵も投入させ一気に片を付けようとします。
高麗の盾兵が怖くて逃げ出してしまい、第1陣は孤立し第2陣は戦意を失ってしまうがそれでもガムチャンは高麗は勝利する信じ先陣を切ろうとします。
そこに強力な重騎兵が到着すると一気に形勢逆転し剣車も再び動き出します。ガムチャンは重騎兵が敵の背後にも位置したことを確認すると剣車を進めて挟み撃ちしついに高麗軍が勝利を収めます。
ガムチャンは逃げた者は追わなくていいと命じると顕宗から授けられた斧鉞を手にし、高麗が勝ったと涙します。
敗戦して逃げる蕭排押は負傷兵を引き連れ鴨禄江を渡り、大勝利の報告を受けた顕宗は涙をこぼし重臣たちと喜びます。
ガムチャンたちに急遽作った黄金の装飾品を贈るが、この輝きはこたびの勝利には勝てない、よくぞ国を救ってくれたと感謝します。
民が待っているから兵たちを率いて開京へ戻れと王命を下し、王である顕宗は後で参ります。
民たちの大歓声に出迎えられガムチャンは開京へ戻ると妻に会いに行き賜った装飾品を挿します。
契丹皇帝は敗戦して跪く蕭排押に発狂しながら斧を振り上げます。しかし振り落とすことはできず斧を手放すと、苦労を掛けた、戻って休めと命じます。
顕宗は亡くなった者には官職を追贈し遺族には米と麦を与え、すべての寺院に犠牲者の冥福を祈れと指示します。
功を成した9470名全員の官等と職位を引き上げるよう告げると改めて重臣たちに大義であったと感謝します
女真族や宋、高麗に投降した契丹族など周辺諸国からの謁見を受け入れると贈り物であふれ忠誠の意を表されます。
顕宗はフムを太子に冊封から王になったらそなたは太后になると延慶院主(後の元成王后)に告げます。王宮の外から来た女人が太后になれるだろうかと心配されるが余も外で育っただろうと笑みを見せます。
役目は終わったから辞職するとガムチャンに言われ、今は契丹が攻めてこなくても10年後は分からない、余は平和が欲しいから許可できないと告げます。
そして宋の皇帝からの書状を見せ、挟み撃ちの策を提案してきたことを教えます。重臣たちを集めると当然手を組むべきだという意見が多いなかガムチャンは皇帝が王様を君主として冊封すれば契丹には高麗を守る義務が生じると告げます。
顕宗は契丹に和議を申し入れることにし捕虜となっている者を返します。二度と高麗に侵略しないと周辺国に誓うよう要求し拒むのなら宋と手を組んで契丹を攻めることになると告げます。
契丹皇帝は何で勝利した者が和議を申し入れてくるのだと怒りをあらわにするが平和を保つためにも受け入れるべきだと蕭排押に言われ条件を飲むことにします。
顕宗は平和は全力で守ってこそ、他国との縁は必要だが加担して戦をしてはいけないと重臣たちに言い聞かせます。
そして国の繁栄を成さねばならないから辞職は考え直せと頼むが国を守ろうという空気が全土に広がっているから大丈夫だとガムチャンに言われ、残念そうに願いを受け入れます。
「王室の不義の子であり政変の最中に即死した若き王ワン・スンは運命に抗いつつ契丹を撃退し高麗と平和の繁栄の国へと導く。中立的な外交により東アジアは150年もの間平和を享受した。ワン・スンは40歳で永眠し同年に契丹皇帝・耶律隆緒がこの世を去りガムチャンも84歳で息を引き取った」終。
ガムチャンは科挙を受けて文官として活躍していたのに、歴史に名を刻むほどの武官になりましたね。
中立って簡単そうにで難しいよね。我が国の政治で均衡を保つのはできたとしても周辺国とは難しいよね。
最後の高麗と契丹の決戦が映像的にちょっと分かりにくかったのが残念!