作品情報とキャストの紹介
東野圭吾さんベストセラー小説を三池崇史監督が映画化。
硫化水素ガス中毒で2人の男性が別々の温泉街で死亡!!
調査を依頼された青江教授は刑事から「殺人の可能性はないか」と聞かれるが野外では不可能だと答えます。
しかし、不思議な能力を持つ謎の女性と出会い少しづつ考えが変わっていく!
また被害者の共通点である映画監督は娘の自殺により家族に悲劇が起きていた。
浮かび上がってくるキーマン!!謎の女性が捜している人物と映画監督の共通点とは?
●青江修介 (櫻井翔)
地球科学専門家。二つの温泉街で起きた硫化水素ガス中毒事件を調査!殺人なんて不可能だと思うが・・・
●羽原円華 (広瀬すず)
幼い頃に母親を竜巻で亡くす!未来を予測できる能力の持主。
●甘粕健人 (福士蒼汰)
研究施設で育つ。円華が必死で捜す人物。円華同様の能力を持つ。
●中岡祐二 (玉木宏)
刑事の直感で殺人だと疑い捜査
●甘粕才生 (豊川悦司)
自分が留守の間に娘が自殺した事で家族を失う!幸せな家族だった事をブログに残し行方不明となる
●水城千佐都 (佐藤江梨子)
1人目の被害者の妻!保険金殺人だと疑われるが彼女は温泉に行っただけ
●桐谷玲 (TAO)
博士の助手で円華の世話係
●羽原全太郎(リリー・フランキー)
円華の父親であり国の研究機関で働く博士
●羽原美奈(檀れい)
円華の母親。円華が幼い頃竜巻に巻き込まれ死亡。
ネタバレあらすじ/ラプラスの魔女
広瀬すずさん演じる羽原円華
~彼女が誰にも信じて貰えないような「未来を予測できる能力」を持つ。
小学生の時に竜巻に巻き込まれ一緒にいた母親を亡くしてしまいます。その時に特殊能力を得たと思っていたが父親である博士の手術を受ければ竜巻が起こることも予測できると思い自ら進んで実験台となったのね。
国の研究機関であるため秘密とされ研究所で暮らし始めた彼女は父親の助手である桐谷玲にしっかり行動など管理され雇われた元警察官の武尾徹に徹底して護衛を受けることになります。
しかし、
●赤熊温泉の近くの獣道で映像プロデューサーで資産家の水城が火山ガスで中毒死
●苫手温泉の遊歩道で売れない役者の那須野が中毒死
この2つのニュースを見て彼女は逃げ出してしまう
疑惑
玉木宏さん演じる中岡刑事
実は自殺してしまった水城の母親から財産目当てで息子は破滅するみたいな手紙をもらっていたので驚くわけですが実際に水城の妻・千佐都に会ってみると直感で怪しいと疑います。
そして協力を求めたのが嵐の櫻井翔さんが演じる地球科学専門の青江教授で、彼が二つの事件現場で円華を目撃するのです。
原作を読んだ方なら分かると思いますがあまりメインな人物ではないのですよ。映画は見ていませんが青江教授を中心としたストーリーならここから始まるかも知れませんね。あくまでも予想ですが。(映画見ました。予想は当たってました^^)
研究所を逃げ出した理由
手術を受ければ特殊能力が得られると分かったのは同じ研究施設で暮らしていた福士蒼汰さん演じる甘粕謙人から聞いていたからです。
この甘粕謙人がキーマンとなってくる。
謙人は12歳の時に姉が自殺を図り硫化水素事故で母親も亡くなりました。謙人は植物状態となってしまったわけですが円華の父親の手術を受け奇跡的に助かり特殊能力を得ました。ちょうどこの時に円華は竜巻に襲われ母親を失っていました。
”五感で得られる現在の状況に関する情報を即座に解析し未来の状況をほぼ予測できる。数学者のラプラスが「この世に存在するすべての原子の現在位置と運動量を把握する知性が存在するならば物理学を用いることで時間的変化を計算でき未来の状態が予知できる」と仮説を立てていたので博士は能力の解明をラプラス計画と名付けた。”
真相
豊川悦司演じる甘粕才生。
甘粕は家族を失ってから映画監督の仕事から退いていてブログを残しているがそこには植物状態の謙人が助かった事には喜んでいたが記憶がないので知っている息子ではないと嘆いていました。
しかし「幸せな家族」が書かれていたが、これはでっちあげであり中岡刑事が聞き込みを開始すると家族は崩壊寸前であり甘粕はしょうもない奴で嫌われていた事が分かるのです。
警察が疑っている千佐都は謙人と実は繋がりがある。謙人は特殊能力を使って事故を装って偽名を使って出会うが財産をすべて自分の物に出来ると話を持ち込むわけです。
千佐都としては連れて行くだけで遺産がすべて手に入るならラッキーだと思い言われた通り夫の水城を温泉に誘って散歩させたのです。そして那須野を同じように誘導すること、甘粕を呼び出すことが見返りの条件でした。
実は謙人は記憶を失っているフリをしていただけであり円華は「事故ではなく殺人」と聞かされていたのです。
円華は父親に復讐したあと自ら命を絶つはずだと思い止めたくて捜しているのです。 そして共犯者である千佐都が甘粕に接触しそこに謙人が現れるはずだと予想したのです。
そして車を用意してほしいと青江に協力を求め千佐都を尾行すると甘粕が現れるのです。
結末/ラプラスの魔女
円華は気候や位置などをチェックしダウンバースト(積乱雲から下降する気流が地面に激突し破壊力を持ったまま周囲に吹き出す現象)で復讐し謙人はその時に自分も死ぬつもりなんだと気付きます。
そして円華も計算して青江を連れて助かるであろう穴に逃げ込むわけですが、この時に乗っていた車を計算して停めるのです。謙人たちがいる廃墟ビルに穴を開ければ被害は多少なくなると計算して吹き飛ばされた車が命中するように停めたのです。
これにより全員助かったわけですが円華に説得された謙人は真相を語った父親の話を録音しており復讐するのをやめました。
甘粕は病院で自殺するわけですが本当にしょうもない奴で、簡単にまとめると「理想の家族じゃないから殺してしまおう」と思ったわけですが娘の自殺を装って家族を始末し実話の映画を作ろうと思ったわけです。それを手助けした人が水城と那須野なんですよね。
しかも植物状態になった謙人に対しては「こっちの方が悲劇でいい」と思っていたのです。
謙人は復讐を誓ったが父親の居場所が分からないので2人を物理現象で始末し誘き寄せたわけです。
ただこんな事は誰も信用しないし国家に守られているので事件はなかった事にされ青江も温泉街で起こった事は事故と結論付けます。
感想と解説
先が分かってしまうと目標や夢もなくなるので博士は娘の人生を奪ってしまったと後悔するのです。
映画では青江教授が被害者二人の共通点である甘粕才生の話を刑事から聞かさてから一気に進んでいきます。
刑事から仮説を聞かされた時に甘粕の写真を見る事になるのですが円華が探している人物の写真とそっくりだと気付き彼女の探している人物は謙人だと知るのです。
青江は複雑な地形の温泉地で硫化水素を発生させてガスの流れを読んで殺害なんてあり得ないと思っていたが彼女から能力を見せつけられ驚くわけです。
円華の父親からすべてを聞くわけだが、国家秘密をベラベラ話していいのでしょうかね^^;。
まぁ~刑事の仮説は甘粕に恨みを持っていた水城が計画して那須野が実行、甘粕の娘を自殺に見せかけて家族全員を始末しようとしたが失敗して甘粕に復讐されたといったものだが青江は円華と繋がってますからね、謙人が復讐・・・ではなく家族を殺した父親の甘粕を呼び出すための犯行だと分かっていくのです。
原作を先に読んでから映画を見ると納得できない事が多々あるがこれは映画の方が分かりやすかった気がします。