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映画「復讐のトリック」ネタバレ感想!スリリングな法廷劇

映画「復讐のトリック」作品情報

遺体なき殺人。切断された指のみ発見され運転手を殺害した容疑で資産家が逮捕された。

有罪を立証しようとする検事と無罪を主張する弁護士の激しい法廷劇が繰り広げられる!

ミステリー作家B・S・バリンジャーの「歯と爪」を基にチョン・シク監督とキム・ウィ監督が映画化した韓国のスリラーサスペンス。

主演は「ミッシング彼らがいた」のコ・ス。

イ・ソクジン/チェ・スンマン(コ・ス)ナム・トジン(キム・ジュヒョク)ソン・テソク(パク・ソンウン)ユン・ヨンファン(ムン・ソングン)チョン・ハヨン(イム・ファヨン)

 

 

ネタバレあらすじ/復讐のトリック

 

不可解な事件・裁判

資産家ナム・トジンが運転手チェ・スンマン殺害容疑で逮捕されました。

通報を受けた警察は石造邸宅に向かうとバラバラになった遺体が地下室の火炉で焼かれたのだと気付くが切断された指を発見し現場にいたドジンを逮捕したのです。

1948年、

第一回公判で検事は「遺体ないなら有罪判決なしと唱える者もいるが証拠ないなら有罪判決なしの間違いだ」と述べ現場で発見した指を証拠として提出しました。

弁護士は指を切っただけで殺人にはならない、確かな目撃情報や遺体、動機すらないと当然ながら訴えます。

第二回公判では下水道で血液、ボイラー室から採取した灰に多量の動物性タンパク質が検出された事を検事は伝えるが人間で最も多い血液型はAであり動物は人間だけではないと弁護士は反論します。

第三回公判では切断された指と免許証から検出された指紋が99%一致したため間違いなく被害者のものだと検事は証明しました。

第四回公判では銃弾が発見されその1つは火炉の中からだと証言を得ます。

第五回公判では事件前日にオカモトと名乗る人から電話があった事やチェ・スンマンが働かせて欲しいと押しかけてきたことなど証言を得ます。

そして最後、検事は被告人を証人申請しました。

なぜ知らない人を雇用したのか、以前から知っていて殺害するために雇ったんじゃないかと検事に聞かれたドジンはもともと運転手を雇うつもりだったと言います。

被告人は正当な事業や収入源を持っていないのにどうやって財産を得たのか、殺人の多くは怨恨か金銭関係が原因であるため検事は追及します。

ドジンが答えられないでいると検事は「財産の秘密を被害者が知っていたから雇って消したんだ」と言い放つが弁護士は「これは取り調べだ、休廷を」と訴えると裁判長は認めました。

弁護士は「契約があるかぎり私にとってあなたは無罪です。財産を整理し取引が必要になったとき備えてください。追加の弁護士費用を支払い願います」と伝えます。

 

~ 2年前の1945年

出会い・悲劇

ソウルにやってきた女性ハヨンは運転手に意地悪され荷物を返して貰えないところをイ・ソクジンに助けられます。下心ありそうなおじさんだと警戒するが彼はアブドラ・リーと名乗る渡りのマジシャンであり付け髭を取ると若かったので驚きます。

彼女は仕事がなく行き場がない事を知ったソクジンは寒い中ほっとく事ができないので古びたホテルの部屋を貸してあげました。舞台に侵入して寝ていたソクジンは厨房に女性が欲しいとオーナーが言っていた事を思いだし彼女を雇ってくれとお願いしました。

オーナーは彼女を見てスタイルが良いので訓練させてステージに立たせると一気に開花しお客さんで埋め尽くされるようになりました。

 

ソクジンとハヨンは急速に惹かれ合い夫婦となります。

ソクジンは彼女の故郷である釜山で雇用が決まり成功させてソウルに戻ろうと喜ぶが釜山に来てからハヨンの体調が悪くなり1人でステージに立つ事が多くなります。

ポスターには2人映っている事もありハヨンがいないならと月給から引かれてしまいます。

ホテルに戻るとフロントから「男性から夫人宛にお手紙です」と渡され中身を確認すると「銅板は保管していると信じている。今夜ロビーに電話する」と日本語で書かれていたため相手間違いだと思います。

しかしベッドの下に置かれていた彼女のバッグが重いため確認すると銅板が入っていました。

戻ってきた彼女に「これで偽札でも作ってるのか」と問い詰めると、日本人オカモトが銅技師だった伯父に作らせた物だと言いました。

伯父は殺害されハヨンは通報したが日本のアベ刑事は犯人よりも在処を知りたがっていました。植民地支配からの解放後も日本刑事がやってきたので銅板を見付けたハヨンは怖くなって荷物をまとめソウルにやってきたのです。

ソクジンは手紙は間違いじゃないのだと気付き彼女に見せると「オカモトがまだいるんだ」と恐怖で震えました。

ソクジンはオカモトと話を付けるためロビーに向かうが誰かが転落したと騒ぎだし確認しに行くとハヨンが倒れていました。

 

犯人捜し

ソクジンは彼女が妊娠中だったと知り更にショックを受け遺骨を持ち帰ります。

悲しみに暮れる日々が続き落ちぶれていくソクジンは持ち去ったのが朝鮮銀行券の銅板だったので帰国するわけないと気付きます。

アベ刑事が共犯でオカモトの居場所を知っているはずだと思い独自に捜査を開始します。

アベの居場所を突き止めると住居と財産を整理して帰国準備をしていたが銃を持って侵入すると捕まってしまい「誰に送り込まれたんだ」と暴行を受けます。

ソクジンは一か八かで「オカモト」と口にすると「確かにお金を渡し銅板を作らせたがオカモトが全部持って逃げてしまった。奴は写真一枚残さず外国語が非常にうまい詐欺師だが捜せるなら捜して見ろ」と解放されました。

 

オカモト発見

オカモトは朝鮮人だと知らされたソクジンは金を持っている男は酒と女の誘惑に勝てないはずだと読みソウルに戻って変装しタクシー運転手を始めます。

客引きを買収し金持ちの客を大勢乗せるがドイツ語が書かれている足マットの文字を読める人は現れませんでした。また偽札は燃やせば色で分かるのでその都度確認していたので売上金はほとんど残りませんでした。

無駄な時間だけが過ぎていき喪失感だけが深く残っていく・・・

しかし、マットを見て笑う客がいたので何て書いてあるのか聞くと「クソしたら流せだ」と笑いながら言われます。金を燃やすと緑色の炎となったので彼を追いかけ店に入っていくと妻と一緒にいるところ目撃した事がある女性がいました。

条件がそろい間違いなくオカモトだと確信し店から出てきたところを狙おうとしたが酔っ払ったオカモトに運転手になるかと聞かれたので銃をしまいます。

 

潜入

邸宅に押しかけると酔っ払って覚えていないと言われるが「雇ってくれるって言うから仕事を辞めてきたんです」と土下座すると雇ってくれました。

オカモトの本名はナム・ドジンだと知りソクジンはチェ・スンマンだと名乗りました。

ソクジンは不倒に得たすべてを奪い地獄へ落として見物しようと思ったのです。ドジンは銅板を印刷業者に預けて偽札を作らせ店のマダムを通して高官と取引していました。

帰宅したドジンはオカモトから電話があったとお手伝いさんに言われ動揺し唯一知っている人物のマダムを訪ね「印刷所の社長の仕業か」と責めるが「今更裏切るわけない、何か環境で変わったことはないか」と聞かれます。

ドジンは雇ったばかりの運転手の部屋を探ると床に覗き穴があるのを発見しました。

 

「銅板は頂いた、捜すな」と言ってすぐに電話を切れと命じられたソクジンはわざと「部屋の予約をお願いします」と伝えると「うちは印刷所だ」と言われます。

夜になってから命じられたとおり「銅板は頂いた、捜すな」と言って電話を切ります。

ドジンは印刷会社に潜入し社長が銅板を手にしたところを頂く予定だったが電話して確認させていたのでここにないのかと頭にきて背後からスパナーで殴り付けました。

社長は全部女に頼まれたんだと白状するが騙された事に頭にきていたドジンは偽札を大量にばらまきガソリンを巻いて燃やして出て行きます。

 

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結末/復讐のトリック

ソクジンは電話に出ると「久しぶりマジシャンさん」と言われ呼び出されて車で向かいます。

記憶力いいマダムは最初からソクジンだと知っており「協力するからドジンを始末して」と言い銅板を差し出してきます。

ドジンの女に言われても信用できないと言い放つが「ドジンの女は1人だけ、ハヨンよ、銅板を持っていたのは彼の女であり預かっていただけ」と知らされます。

信じたくないソクジンは隠れるとドジンが「銅板はどこだ」とやってきました。

ドジンを愛していたマダムは「銅板を捨てて一緒に町を去るか命を落とすかどっちか選んで」と伝えるがドジンはさっさと銅板をだせと言います。

「私からドジンを奪ったのはハヨンだ、すべてあの女のせいだ」と喚くとドジンは「勘違いするな、愛したことなど一度もない、私の正体を知る人物だから消しただけだ」と言いました。

ソクジンは銃を持って邸宅で待ち構えソクジンと衝突します・・・ソクジンは頭を打って気を失いました。

 

現在・第六回公判

検事は通報者が見付かったと連絡を受け証言申請するとやってきたのはソクジンでした。

あの時のマジシャンだったのかと知ったドジンは動揺し「こいつはチェ・スンマンだ、指を確認しろ、お前が俺の命を狙ったんだろ」と訴えます。

ソクジンは手が義手でありマジシャンの練習中に事故で失ったと説明し執刀医の診断書とクラブ社長の供述調書を出しました。

検事は「なぜ、被告人はここにいるんですか」と聞きます。

 

「被告人の今の主張では被害者には激しい殺意があったのに気絶させただけで立ち去ったのか、そして今証人として現れた彼にそうさせることを何かしたんですか?」

傍聴席にいる全員が疑いの目でドジンを見ます。

判決公判、

「無期懲役、仮釈放を認めない、新たに発覚した3件の殺人、紙幣偽造、余罪については取り調べ後に裁判を勧める」

反民族行為者の調査に参加している検事は「また裁判で会いましょう、サイトウ元検事」と伝えました。

復讐が終わったソクジンは銅板を海に投げ捨てマジシャンとして復活し舞台に立ちました。

マダムからハヨンから受け取った手紙を渡されていたソクジンは燃えて消えてしまったので彼女の気持ちがどうだったのか分からないが自分が愛した事実は変わらないと受け止め永遠に忘れないと思うのです。

 

感想/復讐のトリック

残念!!!!

過去と現在を行き来する作りはよくあるがこの作品はなんでこんな作りにしたのかと疑問に思う。

「面倒くさい作り」としか思えない。行き来する制作にした意味すら分からない。

法廷の場面に戻っても一言検事が述べただけで過去に戻るし、それが特別な言葉でもない。描き方を変えれば普通に面白かったと思うだけに残念だ。それに「トリック」と大それたネームもちょっとね・・・。