作品情報・キャスト
ドラマ化から劇場版になっての三作目
一作目にドラマの内容も簡単に書いていますので参考にしてください。
バツイチシングルマザーで酒豪な美人女刑事・雪平夏見が主人公。刑事だった父親が殺され犯人を突き止めるために刑事になった雪平は検挙率ナンバー1をたたきだす。ドラマから始まり今回で映画も第三弾、父親を殺した犯人を追ううちに父親が画策した警察内部のクーデター計画を知る。
そしてついに前作で闇組織の機密データーを手に入れたがもみ消されるのを防ぐため反撃方法と協力者を探しながら現在に至る。
ネタバレあらすじ/アンフェア the end
警視庁捜査一課に復活した雪平はマンションから人が落下したと通報を受け現場に向かいます。既に検視官の三上薫が到着しており「首を絞められてから落とされた可能性が高い。顔は陥没骨折していてぐちゃぐちゃ」と報告されます。
雪平はいつものように被害者が最期に見た景色を見るため寝転ぶと「アンフェアなのは誰か」と書かれた栞を発見します。
小久保は捜査本部を立ち上げるとすぐに身元が判明したが殺されたのはエリート検事・村上克明だと知り雪平は驚きます(二作目参照)。また父親でもある元検事総長も自宅近くで殺されているのが発見され現場には同じく栞が置かれていました。
これはかつて起きた「推理小説予告殺人事件」と同じであり連動して「募金型誘拐事件」、「×マーク殺人事件」が起こりました。そして「×サイト」が再び立ち上がりそこには「雪平の復讐が始まった」と書かれていました。(一作目参照)。
最高検察庁監察指導部の検察官
警察庁・検察庁・裁判所すべてに潜む闇組織を暴こうとしていた最高検察庁監察指導部の検察官・武部から呼び出された雪平は「組織の中の1人村上を引っ張るつもりでしたが殺されました。あなたはネイルガン事件で村上と関わっていたはず、何かご存じのはず」と聞かれるが味方かも分からないので何も知りませんと答えました。
拘置所で自殺したはずの一条が姿を見せるが雪平には想定内でした。
「村上親子を殺した犯人を突き止めたら教えてほしい。その変わりお前を守る」
雪平は断ると「だったら敵のままだな。気を付けろ」と去って行きました。署から連絡があり戻るとマンションの監視カメラに写っていた男が公務執行妨害で逮捕されていました。
男はなぜか「雪平さんにしか話さない」の一点張りでした。
雪平が聴取を取るとシステムエンジニアの津島直紀だと名乗り、犯罪者に仕立て上げるためのフェイク動画だと言いました。ミラー越しに見ていた薫は妄想性障害の可能性があるから病院を調べた方がいいと言いました。
「二人きりにしてくれたら話します」と津島は訴えると課長に降格させられていた小久保は「公務執行妨害ぐらいでこのまま拘置させていると検察にまた無能呼ばわりされるぞ」と山路に言われ承諾しました。
「闇の組織からあなたは常に監視されています。都合の悪い者を犯罪者に仕立て上げ、犯罪者を無罪に釈放したり、殺したりもする。僕は告発しようと大事な人と会う予定だったのです」
津島は自分がやろうとする事は正しいことなので殺されても悔いは無い、信念を実行したいと言いました。
津島が過去に精神科に通っていた事を山路から聞かされます。雪平は監視カメラの映像を作っている場所があると津島に聞かされ確認しに行くと「長い事使われていない」と案内人から説明を受けます。
しかし隣人に聞き込みを開始すると「若者が住んでいたが数時間前に引っ越した」と聞かされ先ほど案内人からもらった名刺に電話すると使われていませんでした。
(これは闇組織の一員だった村上の部下、一条と薫の仕業だがもし殺せと命じられたらどうしたらいいか悩んでいる様子)
逃走
雪平は署に戻ると津島の身柄を引き渡せと要求していた特捜部長とすれ違います。
現場に何もなかったと聞いて悔しがる津島に「精神科に通っていたのか」聞くと健康診断ぐらいでしか病院には行ったことはないと言いました。
村上のマンションから津島の指紋が検出された事を知り「このままでは殺されてしまう」と思った雪平は武部に相談しに行きます。
「津島が言っている事が本当なら武部さんの捜査に役立つはず」
監視カメラの映像を分析し身長が違う事に気付いた雪平は「もう首を突っ込むな」と薫に言われ「あなたも組織の一員なの?」と聞きます。
(これは毎回聞いているがいつもモヤッとはっきりしない会話で終わる)
津島が急に激しい嘔吐で病院に運ばれます。毒物が検出され山路たちと一緒に向かう雪平は「逃走した」と刑事達を退かせたあと用意してあった服を津島に着せ逃走します。
雪平から薬を渡されていた津島は「本当に死ぬところだった」と車の中で泣きわめきます。
その頃、雪平の仕業と気付いた山路は報告を入れると「それはまずい」と小久保は動揺します。
不正データ
津島から不正データーを見せられた雪平は「本物みたい」と言いました。(不正データーを持っているので本物だと確信している)。
ドライバーだった津島の父親は接触した白バイ運転手が亡くなり服役したあと自殺していました。違反していたのは白バイの方で目撃情報も多くあったがすべて隠蔽され監視カメラも隠され罪を着せられたのです。
システムエンジニアとして働いていた津島は偶然にも不正データーを見付けてしまい父親の一件があることでジャーナリストに渡して告発しようと決心していたのです。
話を聞いていた雪平は警察の不正を追及して24年前に殺された刑事だった父親を思い出していました。・・・が、津島が会うはずだったジャーナリストは既に殺されていました。
身内二人を殺され頭にきている特捜部長は「この際、生きて渡さなくて結構です。身柄だけを引き渡してくれれば」と小久保に要求します。
雪平は津島がもう一人会う予定だったジャーナリストの家に一人で向かうが犯人と出くわします。犯人はジャーナリストを撃って逃走しました。救急車を呼んで犯人の特徴を伝えた雪平の前に武部がやってきます。
津島をどこで匿っているのかと聞かれ「信用していないわけではないですが彼を危険な目に遭わせたくないので言えません」と答えます。すると武部は「では、仕方ありません」と言い、やってきた薫に手錠をはめられ雪平は連行されてしまいます。
しかし途中、「今回はマジでやばい、本当に殺されるぞ、車の中で待ってろ」と薫から手錠の鍵を渡されます。薫はいきなり襲撃をかけて捜査員を蹴散らし車に乗り込んで走らせるが事故ってしまいます。
その頃、小久保は殺された二人のジャーナリストの部屋から雪平の指紋が検出されしかも雪平の銃で殺されている事が発覚し逮捕状を取ります。山路は「なんのために?」と聞くと「×サイトで出ていたとおり復讐じゃないか」と答えました。
愛する人
拘束されている雪平と薫は「津島はどこにいる?」と武部の声で意識が戻ります。
その横には一条がいて「津島の居場所を吐かなければ薫だけでなく小久保や山路も殺す」と脅されます。モニターには小久保や山路だけでなく娘の美央のリアル映像が流れていました。
薫は「はったりだから騙されるな」と言うと武部は「やれ」と命じ山路が撃たれてしまいます。「いつから雪平側の人間になったんだ」と迫られる薫は「最初からだ、雪平を守るためにいただけだ」と言い放つと武部に命じられた一条に撃たれてしまいます。
「お前が行って津島を殺してこい、じゃなければ娘は死ぬことになる」
一条から銃を渡された雪平は津島に会いに行き「あなたを殺さないと娘が殺されてしまう、ごめんなさい」と銃を向けます。
「分かりました。その変わり雪平さんが引き継いでください、僕の命の代わりに」
雪平は涙を流しながら「ゴメン」と引き金を引き、発砲音を聞いた武部は笑うが雪平は津島をつれて逃走していました。
武部の部下に包囲されるが「村上親子殺しの犯人なら武部のそばにいる必要は無い」と一条に救われます。
美央は一条の手配により無事でした。
津島は「エルドニアに亡命したい」と言いました。一条なら偽造パスポートなど作れるが時間が必要なため「必ず亡命させてやるから今は休め」と雪平は言いました。
津島は一人でいる間にデーターを分析し「たぶんお父さんのことだと思う」と音声ファイルを渡しました。雪平は確認すると自分の父親を殺したのが一条だと分かります。
父親を殺し自分の監視も命じられていたのです。
「あなたは私が苦しんでいた時にずっと見ていたのね。父親の仇を取りたくて私は刑事になった。ずっと復讐したいと思っていた。やっと目の前に復讐したい人がいるのに・・・・復讐の連鎖は終わらないから止めないといけない。でもあなたを殺せないのはそんな理由じゃない」と涙を流します。
一条は優しく抱きしめたあとキスしてその場を去りました。
結末
雪平と津島は逃走し東京国際ビルの中にあるエルドニア大使館に向かいます。
その頃ジッポライターのおかげで助かっていた山路は小久保を呼び出し「俺を撃った奴は警備員の山本だ、そいつは警備計画を変更して東京国際ビルに向かった。」と伝えます。
小久保と山路は「極秘捜査が行われてるから行かなくていい」と特捜部長に言われるが命を狙われた山路は命令を無視して向かいます。また「いま君が課長でいれるのは誰のおかげか分かってるよね」と念を押された小久保も命令を無視します。
武部に見つかった雪平と津島はなんとかエレベーターに逃げ込むと津島は腹を撃たれ負傷していました。
武部は先回りするが雪平は「今すぐ降りて、あとは階段で行け」と一条から連絡を受けます。
雪平は負傷する津島を連れて階段で大使館がある38階を目指すが山本に追いつかれます。しかし殺されそうになったところ駆け付けた山路と小久保に助けられました。
その頃、一条は武部に声を掛け「二人は大使館に亡命するつもりです。38階に行きましょう」とエレベーターに乗り込みました。
しかし「秘密」を聞かされた一条は武部を射殺し急いで大使館に向かいます。
雪平は自分が持っているデーターをマイクロチップに移しペンダントに隠していました。大使館に到着した雪平は「これであなたが持っているデーターと合わせて使って」とペンダントを津島に渡します。
自分は一条を探しに行くと伝えると津島は「これで本当にお別れですね」と拳銃を向けてきました。
「雪平」と背後から声が聞こえ、雪平はしゃがむが先に一条が撃たれてしまいます。
そして雪平は銃を構えるが「私は今でもあなたを信じている」と銃を床に置きます。
津島は「協力すれば父親が無実だと証明してやる」と武部に話を持ちかけられていたのです。
「そんな事をしても世界は変わらない。最後まで人を信用してしまうのがあなたの弱さなんだ」と自分に言い聞かせ津島は発砲し雪平は倒れます。
しかし津島も一条から撃たれていて血を吐いて倒れます。
山路と小久保が大使館に駆け付けると一条と津島の死体があり雪平の姿はありませんでした。
後日、エルドニアに亡命した雪平が日本の警察・検察・裁判所の不正を告発し海外のニュースで流れました。
「世の中にフェアなんて存在しない。目には目を、復讐には復讐を、アンフェアにはアンフェアを」
感想
ちょっとモヤモヤする終わり方ですね。なんとなく理解できるがハッキリしないというか・・・。
権力に逆らう都合の悪い雪平を犯人に仕立て上げ始末するのが目的だったのか。
もしかしたらデーターを雪平が持っているのではと疑いそれを奪うのが目的だったのか。
途中、娘を人質に取られた雪平は「津島を殺せ」と要求されたがそれは本当の人殺しにするためなのか?まさか娘を人質に取られても津島を連れて逃げるはずなんてそこまで読める人はいないだろう。だとするとデーターを持っていると疑うには無理がある。
「データーをおそらく雪平には見られたから葬ってやろう」が一番近いはず。組織の存在を知っているのではないかと武部から聞かれていたのも納得できる。
村上親子を殺したのは武部だろう。自分の身代わりとして犯人に仕立てた津島が死に犯人が雪平になれば目的がいっぺんに果たせる。
しかし、そうなると津島が持っていたデーターは何なのか?という事になる。
最初は武部から話を持ちかけられ協力したとしても途中で自分は捨て駒で殺されるとどんな人間でも気付くのになぜ大使館で雪平を殺そうとしたのか。ましてや雪平に命を救われていたはずなのに。
武部に協力する理由が正直薄すぎるし津島の行動とキャラが謎すぎる。津島が持っていた未完成のデーターは武部から渡されたものなのか、本当に偶然に知ってしまったのか。分析して雪平の父親を殺したのは一条だと証明したのはなぜか。エルドニアに亡命したいと言ったのは津島ですよね。なにしようとしたのさ。やはり雪平がデーターを持っていると確信していて最後に出させようとしたのか。そうなると今度は「津島を殺せ」と要求した武部の意図が分からなくなってくる。
モヤモヤが取れない。何か見落としてるかもしれません。