作品情報/キャスト
唐・貞観の時代。蘇州のある商人の娘・冉顏は母親の死因を調査するために検視官となる。嫡女だが義母に嫌われており決められた結婚から逃げるために家出をすると刑部侍郎の蕭頌に出会う。
推理力が高く冉顏の検死する能力に感心した蕭頌は彼女を専属の検死官にして事件を解決していく。死体に隠された真実を追い求めていく二人は反目しあいながらもお互いを信頼し絆が深まっていく・・・謎解きと絡み合いつつ描かれるピンチの時に助けに来てくれる孤高の殺し屋・蘇伏ふくめた三角関係も見所。
ネタバレあらすじ/大唐女法医
第17話・暴かれた嘘
侵入者によって池に落とされた冉顏は訪ねてきた蕭頌に助けられるが脳を損傷しているせいで言動がおかしくなり蘇家から破談にされます。
蕭頌は冉家に禁足を命じて冉顏を連れて帰り高氏はいつ嫁いできたのか晩緑(冉顏の侍女)に聞くと19年前に嫁ぎ1年後に冉美珠を身籠もったと知ります。冉顏の部屋の蚊帳のひもが結び直されていたうえ机が動かされた形跡もあり高氏が陶器の破片を隠すように拾ったのを見逃さなかった蕭頌は部屋で襲われてから池に落とされたはずだと白義に伝えます。
蕭頌は結納品と冉顏が見付けた大切な遺品を持って冉家を訪問します。
高氏と冉美玉は喜ぶが蕭頌は娶りたいのは冉顏だと言います。そして高氏に媚薬を売った商人を連れて来て証言させ娘との間に既成事実を作ったのだろうと言い放ちます。
商人が高氏が忘れていった手巾を持っており冉聞はなんて恥知らずな事をと激怒します。蕭頌は懐妊したと偽証を頼まれた医官も証人として連れてきており私を欺いた罪は重いと言い残し出て行きます。
真相を突き止めるために正気を失ったフリをする冉顏は「晩緑を救いたければ蕭頌を毒殺しろ」と文が届き猛毒を手にします。
敵を勘違いさせて晩緑を救うために蕭頌に睡眠薬入りのお茶を飲ませると二人が婚姻したと報告を受けた蘇伏が現われます。その時、蕭頌が倒れてしまい白義たちが蘇伏を捕らえようとしたので冉顏は自分が飲ませたのだと白状します。
自分が飲ませたのは睡眠薬のはずだったが何者かにすり替えられており、冉顏は残って蕭頌の看病をするから晩緑を救って欲しいと蘇伏にお願いします。
呉修和を呼んで治療をすすめるなか外では白義が侵入してきた刺客を食い止めます。
第18話・遺された小箱
冉顏は必死に治療してなんとか蕭頌を蘇生させることに成功します。
責任を背負う冉顏は元気になるまで世話をするから回復したら会いに行くと晩緑を助けてくれた蘇伏に告げます。
蕭頌は冉美玉との縁談を断ったから高氏が刺客を送り込んだのだろうと予想します。白義は2つの事件の被害者を調べると12年前に行方不明になった虞徳志の母親(隋の煬帝に仕えた宮女)と妻だと報告します。
蕭頌は冉顏が刺客に追われた現場の柱から鉄玉を見付けており郭覆の骸からも同じ鉄玉が検出された事で殺されてから雪妖に仕立てられたのだろうと思います。
冉顏の母親が始末されたのも12年前なのでどこかに繋がりがあるはずだと思い虞徳志を調べるよう命じます。
沼で遺体が発見され冉顏は蕭頌たちに同行すると足の指が6本ある特徴的な体だった事で虞徳志だと気付きます。
酸が強い場所だった事で腐乱を止め骨と皮が残っている状態でした。骨を折られてから沼に沈められた事が分かるが蕭頌は何かを白状させようとしていたのではないかと思います。
胸に四角い窪みが出来ていた事で何か持ち去られたのではと疑い沼の底を調べると瑪瑙の腕輪が発見されます。母親の腕輪だと確信する冉顏は隠していた母の遺した小箱を開くとただの羊皮が入っていました。蓋の穴を覗くと透鏡だと気付き通して拡大して見ると文字が浮かび上がるが冉顏には何て書いてあるか分かりません。
蕭頌は「隋侯の珠」と読むが何も聞くなと伝えます。6歳の時に冉顏は祖廟で箱を見付けて母親に渡した事を思い出し蕭頌は宮女が持ち出して隠したがそれを冉顏が偶然見付けて母親の手に渡ったので消されたのではないかと推理します。
冉顏は母親の遺体と一緒に遺品を火葬すると噂を広めたので、蕭頌は彼女を危険な目に遭わせないように刺客に扮して遺品を盗むよう蘇伏にお願いします。
鉄玉が馬に命中し暴れると積んであった遺品が落下します。蘇伏は偽物だろうと読み蕭頌が使わした白義たちを先に行かせ様子を伺います。蕭頌は冷静に辺りを見回し予想通り高氏が鉄玉を使って遺品の羊皮を手にしたところで騒動を止めます。
12年前に欲する物の手掛かりを持つ虞徳志を始末し、その母親と妻も始末し、内衛門だと発覚しかけた郭覆をも亡き者にしたなと蕭頌は言い放ちます。
第19話・別れ
仕掛けられた罠に嵌まった高氏はすべてを認めるが冉顏の祖母を始末した事や冉聞の商売が失敗するよう手を回した事も白状します。
任務を果たすには犠牲は付きものだと開き直る高氏に母親を殺され別宅に追いやられた冉顏は剣を突き付けるが「この世には法がある。罪や過ちは人ではなく法が裁いてくれるはず」と母親の言葉を思い出し「投獄された惨めな姿を見物するのも面白い」と告げます。
すると高氏は見せるものかとその場で自害しました。
高氏が持つ遺品はやはり偽物だったかと思う蘇伏だったが箱を手にした仲間は白義に追われ蘇州における火麒社の拠点が壊滅されたと知ります。
「火麒社の離よ、礼を言う」
箱の方には何も入っていなかったのかと動揺する蘇伏だったが「彼を利用したのか」と冉顏が怒ります。蕭頌は蘇伏を捕らえるよう命じると冉顏は自分の首に剣をあて「彼を逃がして、私の心の中にいるのは蘇伏だけ」と言い放ちます。
ショックを受ける蕭頌は解放するよう命じ去ります。
冉顏は蘇伏と一緒に彼のアジトに行くが火麒社の者たちに包囲されていると気付き逃げようとすると「こやつの狙いは隋侯の珠でお前は利用されたすぎない」と言われます。
今まで自分にしてくれた事や守ってくれていたのは隋侯の珠を手に入れるためなのかとショックを受けた冉顏が彼の元を去ります。
「泣き終えたか」と蕭頌に話しかけられ慰められた冉顏は「長安に行くからお別れだ」と離縁状を渡されます。
冉顏は没落した冉家を離れ、従兄・冉雲生の世話になり都暮らしをするために晩緑に荷造りするよう命じると師匠の呉修和と桑辰も付いてきます。
第20話・再会
従兄・冉雲生の世話になるため晩緑、呉修和、桑辰を連れて長安にやってきた冉顏は寝室に案内されると蕭頌が用意した衣などが準備されており喜びます。
劉道然の屋敷を訪問した冉顏は李承乾(皇太子)と巴陵(公主)を見掛けます。玉の目利きを始めたので見学しに行くが長安にやってきた冉美玉に邪魔されたので賭け事をして恥をかかせ帰らせます。
宴の席で劉道然は妻の玥竹に玉を贈るが冉顏と冉雲生は衝立に人骨が埋め込まれていることを発発見します。
冉顏は亡くなっている狐を発見し標本にしようと思うが殺したと疑われ役人に牢に入れられてしまいます。蕭頌に助けを求め離縁状にサインしていないから妻だと訴えると釈放されます。
事件を担当することになった蕭頌は人骨を取り出せるのは冉顏しかいないと思い再び検視人として雇います。
都では女の検視人は許されないから男装するよう言われた断然だが堂々とありのままの姿で現われます。「女の能力を恐れ出し抜かれるのが怖いのですか」と挑発し、人骨を取り出して実力を証明します。
長安で火麒社のアジトを滅ぼした功績で新任の大理寺正となった者が現われるが蘇伏だったので驚きます。
冉顏は骨は男性のもので生まれつき足が悪かったようだと告げると盧尚書は「事案を蕭頌に任せているので検視人として好きに使え」と許可します。感謝する蕭頌は実は夫婦なんだと告げようとするが「実は・・」と言ったところで「蘇州で知り合い検視人として協力していました」と冉顏に言われます。
蘇伏がいたから夫婦だと知られたくなかったのだろうと頭にきた蕭頌は冉顏を牢に戻すよう白義に命じました。
蕭頌は蘇伏を調べさせると8歳から狼の通り名で前任の楼寺正に仕えていたと報告を受けます。
火麒社のアジトを討つ際に楼寺正が殉職し間者の名簿は大理寺卿の手に渡っていました。蕭頌は孫振は何を根拠にして蘇伏を狼として認めたのかと聞くと持っていた割り符や過去に交わした書簡の内容も答えたためと知りそんな物はいくらでも偽造できると思います。