作品概要/キャスト
明の最盛期を築いた第3代皇帝・永楽帝の波瀾万丈の生涯を描いだ作品
明朝の太祖・洪武帝の四男・燕王の朱棣は軍略家として成長していたなか、皇帝から寵愛を受ける長男・朱標の息子・朱允炆が皇太孫に指名された。洪武帝が崩御すると朱允炆は第2代皇帝に即位し建文帝となるが、その地位を固めるために皇族たちの王位を次々と廃止していく。これに対し燕王・朱棣は北平にて挙兵し首都・南京を陥落させて第3代皇帝・永楽帝として即位する。5度の漠北への親征、安南奪還、永楽大典などの勅撰書の大編成事業などを手掛けたほか、都を北平に遷都し明を全盛期へと導いていく。
ネタバレ感想/永楽帝
33話・切なる願い
孫の誕生に喜ぶ朱棣は抱っこしてあやしていると朱高熾が名付けてくれと頼んでいるでしょと徐妙雲に言われ「朱瞻基」と名付けます。
標が生きていた頃は秦王や燕王ら兄弟は互いを大切にして協力し合ったので朱元璋は朱允炆を外に連れだし外の空気当たると朱瞻基と晋王府の美圭を都に呼び文奎と一緒に学ばせたいと告げます。
師にするなら誰がいいかと聞くと錦衣衛や荷法の徹発を上奏した方孝孺の名を上げられます。朱家は科挙で北を贔屓していると噂になっているので南の者を選ぶのは適切だと言われ許可します。
朱元璋の余命がわずかだと知った朱棣は父に会いたいと願うが都に戻れば二度と北平の麗正門を見られないと姚広孝に止められます。
方孝孺が朝廷に迎えられ更に朱允炆が国策を変更し親政を進めるつもりだと言われ動揺すると晋王府から使者が訪ねてきます。会いに行くと晋王は重病で寝込んでおり譚淵たちを呼んでいるから部下にしろと言われます。
その頃、燕王と晋王が漠北で密会したと斉泰から知らされる朱允炆は上奏するよう告げます。黄子澄は燕王の王位を剥奪し夫妻で都へ居を移させ世子に爵位を継がせたらどうかと意見すると詔を起こせと命じられます。
しかし、晋王が亡くなった訃報が届くと朱元璋は詔を燃やせとと命じ燕王が本当に謀反を企てているなら天罰が下るだろうと口にするとそのまま倒れます。
朱元璋は療養のため皇太孫に国政を委ねると命じます。朕が死んだら葬儀に使う物は全て質素な物にし天下の臣民は三日後に喪を解け、婚礼は妨げぬ、そして伯雅倫海別を漠北に帰してやれと遺言を残します。
息子たちに会いたかったと言い残し息を引き取ります
西暦1398年、洪武31年、朱元璋は南京にて崩御し皇太孫・朱允炆が南京で即位する。朱棣は都に向かっていたが国葬の際、諸王は封地に留まるよう先帝の遺詔があるらしく北平に戻るよう言われます。
34話・新政の始まり
朱棣は都に向かっていたが先帝の遺詔により北平に戻ろうとすると代わりに息子3人(高熾、高煦、高燧)に弔問させるよう言われます。
北平に戻りすぐに姚広孝を訪ねると朱允炆は年号を建文とし興宗孝康皇帝の追号を懿文太子に贈り斉泰と黄子澄を国事に参与させることにしたと知らされます。
朱元璋が崩御して1ヶ月あまりで政を根本から覆す気なのかと不満を口するが北平の文武官吏が朝廷の指揮下に置かれたので危機が迫っていると気付かされます。
建文帝は開封を削れと命じ周王府は封鎖を強いられてしまいます。朱棣は時間稼ぎが出来るよう奏状を用意し姚広孝に見てもらうとこれで不法な行いがあった王から着手するはずだと言われます。
外でウロついている葛長史に奏状を陛下に渡せと命じると武だけでなく文才もあったようだと鉄鉉たちは思います。建文帝は不当な疑いがあった斉王、代王、岷王を周王と同じように削藩するが共に育った湘王は礼遇せよと命じるものの時既に遅く焼身自殺されてしまいます。
怒りで震える朱棣は外部の精鋭を1人残らず王府に集めろと命じます。
鉄鉉は陛下が近親への礼を尽くし諸王を慰問されることを願うと進言します。賢者には褒賞、初犯は許し3犯に至り改めない場合は封地を没収するかたちにすれば皆が服従するはずと告げると夏原吉たちが賛同します。
35話・決断の時
鉄鉉は朱棣の息子たちが北平に戻るを知り、座して死を待つようなお方ではないと夏原吉に告げると陛下は既に手配済みだと言われます。
朱允炆は各軍を動かし朱棣の領地の取りつぶしに向けて着実に先手を打っていました。
徐妙雲は1人で戻ってきた次男・高煦を責め立てると朱棣に止められるが朱高熾と高燧も伯雅倫海別と一緒に帰還した知らせを受け安堵します。
朱允炆は朱棣が動かせる兵が少なくなったところで姚広孝と燕王府の不徳な武官を捕え都に護送するよう命じます。
朱棣は朱允炆の命で捕えにきた謝と張を招き説得を試みるが寝返らなかったので始末し外に出ていくと朝廷軍はこちらに従います。
8千の兵で挙兵すると宋忠の配下の兵は3万だと指摘されるが半分は燕王衛の所属だった者だと言います。しかし徐祥の兵や通州、密雲、遵化の各衛は帰順したが宋忠の配下となった者は家族を虐殺したと噂を流されていた事もあり1人も帰順していませんでした。
朱棣は家族を引きつれて向かいただの噂だと証明すると宋忠はあっさりと殺されます。
激しく動揺する朱允炆だが官軍の数は圧倒的に勝っているために大軍を終結させ、出陣する将軍に対して叔父殺しの汚名を着せるなと告げます。
しかし、一月経った今、朝廷は数万の兵と3つの府を失い20万の大軍を配備したが見ているだけで前に進まない状態でした。また寧王に大寧の兵を南下させるよう命を出したが静観されてしまいます。
36話・火中の栗
朱棣は13万の兵馬を数路に分けて北上させ北平を挟撃しようとする気だと読みます。
三日後の中秋節の夜までに燕山衛の者たちを集結させ一晩で莫州一帯で3万の兵と雄県の兵9千を奪います。耿炳文は雄県と莫州を失い機先を制するのは困難であるため歩兵に輸送兵を守らせ騎兵に殿を務めさせます。
朱棣は耿炳文と顧成が三日後に真定で合流すると報告を受け劣等を感じて撤退したと思わせるために敢えて合流させます。
奇襲をかけるが守りに徹する耿炳文と戦うのは難しく真定城を諦めて撤退を命じます。そして張玉に軍を率いて北平に戻り顧成をもてなすよう王妃に伝えさせます。
朱允炆は13万の兵を与えたのに敗戦したのかと激怒し耿炳文の爵位を削って真定で指揮を続けさせ顧成の4人の子を処刑します。
徐妙雲は徐輝祖に文を送るが彼の性格からして封を切ることもしないと読み徐妙錦にも文を送り陛下に渡る前に封を切るよう指示します。それにより燕王に付く気がないなら封を切らないはず、討伐の際には徐輝祖は避けるよう朱允炆は進言を受けます。
新しく大将軍に任じられた李景隆は真定に向かい10日以内に都に戻るよう耿炳文に王命を伝えます。