作品情報キャスト
ウイグル自治区の大草原でロケした群雄割拠する戦国の地「九州」で戦乱の世を治め青年から英雄まで上り詰める中国ファンタジー超大作。
群雄割拠する九州で北陸の草原の真顔部が青陽部によって攻め込まれる。殺された真顔部の首領の息子・阿蘇勒は捕らわれるが連行される途中で自分が本当は青陽部の王子であり災いの星のもとに生まれたため養子に出されていた事実を知る。
青陽大君である実の父の呂嵩から呂帰塵という新たな名を付けられ同盟を固めるため人質として東大陸の下唐国へと送られる。そこで没落貴族の姫氏の庶子として生まれながらも戦士として名を上げようとしていた姫野と寧州の羽族に生まれるが国を滅ぼされ叔母とともに下唐国に身を寄せていた羽然と出会う。次第に固い絆で結ばれる3人だが戦乱の世の過酷な運命が待ち受けていた。
皇族達が治める下唐国、異民族の青陽部、虎視眈々と天下を狙う離国、動乱の世を治め英雄となるのは?!
ネタバレあらすじ/九州縹渺録
第35話・惨劇の跡
嬴無翳と離国軍を一掃させようとした皇帝だが「敗北です。私は海を渡り羽人の地に戻るので城外へお逃げください」と翼天瞻から言われます。
見捨てられた皇帝は天啓城を焼き払えと命じ白舟月と一緒に逃げようとするが剣を振り回されます。
「今の兄上は悪魔だ。多くの命を奪った」
ショックを受ける皇帝だが唯一の肉親だから殺せないと言い母親がいる楚衛に戻れと伝えます。
白舟月はこれでお別れなんだと涙を見せるとそこに現われた阿蘇勒が躊躇することなく皇帝を斬り付けました。その頃、父親の嬴無翳は既に始末させられたと覚悟していた嬴玉だったが兵が駆け付け救い出されていたので安堵して涙を流します。
皇帝の亡骸を前に長公主は「逆賊と戦い命を落とされました」と臣下たちに報告すると雷碧城は「嬴無翳が反逆者です」と言います。
阿蘇勒と白舟月は焼け野原となった天啓城を彷徨うと羽然と姫野と合流し行動を共にします。
反逆者と貶められた嬴無翳は急に敵意をむき出しにされ長公主の背後に誰かいるはずだと疑うが連合軍が向かっているので帝都から脱出します。
帝都の情勢が一夜で激変してしまったが姫野は嬴無翳だったらとっくに始末していたはずと告げると白舟月から阿蘇勒がやったのだと知らされ驚きます。羽然は阿蘇勒が乱心した時に自分が笛を吹いても止められなかった事を悔やみ白舟月に託します。
阿蘇勒を操る者は何者なのかと考えているとそこに翼天瞻が現われ「はやく逃げないと長公主の刺客に捕まるぞ」と言われます。
山中の村で身を潜めると翼天瞻は雷碧城がいると必ず戦いとなるので辰月の仕業だろうと言います。
第36話・戻り始めた記憶
離国軍を率いる嬴無翳は殤陽関に到着すると「南東へ向かい建水と瀾滄道を通って帰路に付く」と告げるが連合軍と鉢合わせるならそろそろだと思い籠城することにします。
嬴玉は我々なら勝てると告げるが嬴無翳は東大陸一の名将・白毅(楚衛国の武将)が連合軍を率いていた場合、あなどれない相手だと言います。
その頃、息衍は楚衛国が勤王鉄券に応じ白毅が山陣槍甲を率いてやってくると報せが届きます。
天子が崩御し嬴無翳が逃走、また長公主が摂政の座に付いたが百官が始末された件について真相は解明されていないので辰月の仕業で間違いないと思っていました。
白毅が白舟月を救うためにやってきたと分かる息衍は「嬴無翳を倒してもおそらく長公主に楚衛は狙われるだろう。でも白舟月を救うには5国がまとまらなくては」と告げます。
山中の村で過ごす阿蘇勒は頭に浮かんだ「白舟月」という名前が目の前にいる女性だと知りフラッシュバックするが自分は何者なのかと苦しみます。
そんな阿蘇勒に白舟月は「私がそばにいるから無理に思い出す必要はない」と抱き締めます。
村の婚儀に参列した翼天瞻は羽然の舞を見て「まさかもう一度見れる日が来るとは」と感動します。
第37話・馬賊の襲来
断片的に過去の映像を思い出す阿蘇勒は「自分の身に何が起きたのか」と困惑します。
白舟月は「思い出しても辛くなるだけ」と伝えるが自分の事だから逃げられないし誰も責めないと言われ正直に話そうとすると翼天瞻がやってきたので口を閉じます。
翌日、馬賊がやって来たと村人が逃げ出し村長は要求された上納金を渡します。馬賊は略奪しなければ生活できないが村長とは話を付け上納金さえ払えば村人を傷付ける事はありませでした。
しかし、姫野や羽然たちは阿蘇勒がまだ部屋にいる事を思い出し念のため駆け付けると阿蘇勒が震えており近くでは馬賊の死体と震える白舟月がいました。
短剣を目にした翼天瞻は帝都の者だと気付くと白舟月は足湯を楽しんでいたところ襲われたが皇帝が育てた死士に助けられたのだと言います。阿蘇勒は叫び声を聞いて出て行ったが多くの者が殺される場面がフラッシュバックして震えていたのです。
翼天瞻と姫野は馬賊の村人を守るために馬族の死体を隠すが頭の李長根が手下が一人いないと引き返して来ました。嫁入り前の娘を3人寄越せと言ってきたので村長は戦うしかないと思います。
羽然は愛する姫野とのびのび暮らせるのでこの村にずっといたら幸せだろうなと思います。姫野は馬賊と戦うための仕掛け作りとして山に登って木を取ってくるよう村長からお願いされます。
阿蘇勒は翼天瞻に連れられ山頂に行くと自分は蒼雲古歯剣を抜き天駆の大宗主になったと聞かされます。しかし、記憶が戻らないなら平穏に暮らせたが蘇りつつある以上、柔弱な心では天駆の武士を導けないと言われ殺されるのだと気付きます。
そこに異変に気付いた白舟月がやってきて「世子が思い出したら天駆に合わせる顔があるのか、まだ子供なのよ、天駆の初心を忘れたのか、目覚めれば乱世を救えるはず」と説得して阿蘇勒を守ります。
殤陽関の手前で息衍と白毅は7年振りに酒を酌み交わします。
息衍は「この戦は皇室が諸侯に仕掛けた罠だが辰月を倒したくて来た」と伝えるが白毅は「今は天駆ではなく楚衛国の将軍であり職責は離国を阻むことだ」と言います。
第38話・権力への渇望
長公主の側近・百里寧卿が接待のためにやってきたが踊り子たちを引きつれてきたので息衍は色や酒に溺れる将軍かどうか試しているのだろうと気付きます。
諸侯16国に勤王鉄券を下したのに応えたのは淳国・休国・陳国・下唐国・楚営国の5国だけだったので長公主は忠義に感謝します。
「朝貢の品物を減免する、各諸侯の爵位を1階級昇格、嬴無翳の首を取れば離国の権利をすべて継承する」
嬴無翳の首を取れば帝都護衛の権力を手に入れることになり次代の覇王になることを意味するので息衍は将軍達を刺激するために来たのかと思います。
木材を伐採して戻ってきた姫野は羽然がいないので探すと村を救ってくれた恩人だと村長ふくめ多くの村人から土下座されます。
馬賊との戦いを回避するために村長は条件を呑み羽然を眠らせて献上したのです。甲冑を身にまとい武器を手にした姫野は馬賊を探すと全滅していたので驚きます。
阿蘇勒と白舟月に事情を話していると公主を探す軍勢に見付かってしまうが離国の雷胆営が現われ一掃してくれました。しかし姫野が雷胆営の鎧を着ていたことから嬴玉が喜ぶと連れて行かれることになってしまい阿蘇勒と白舟月と共に殤陽関に入ります。
その頃、目を覚ました羽然は馬に乗っていて「これから青州に行く」と翼天瞻に言われます。