作品情報キャスト
ウイグル自治区の大草原でロケした群雄割拠する戦国の地「九州」で戦乱の世を治め青年から英雄まで上り詰める中国ファンタジー超大作。
群雄割拠する九州で北陸の草原の真顔部が青陽部によって攻め込まれる。殺された真顔部の首領の息子・阿蘇勒は捕らわれるが連行される途中で自分が本当は青陽部の王子であり災いの星のもとに生まれたため養子に出されていた事実を知る。
青陽大君である実の父の呂嵩から呂帰塵という新たな名を付けられ同盟を固めるため人質として東大陸の下唐国へと送られる。そこで没落貴族の姫氏の庶子として生まれながらも戦士として名を上げようとしていた姫野と寧州の羽族に生まれるが国を滅ぼされ叔母とともに下唐国に身を寄せていた羽然と出会う。次第に固い絆で結ばれる3人だが戦乱の世の過酷な運命が待ち受けていた。
皇族達が治める下唐国、異民族の青陽部、虎視眈々と天下を狙う離国、動乱の世を治め英雄となるのは?!
ネタバレあらすじ/九州縹渺録
第43話・荒れ果てた祖国
青州の2つの城が壊滅状態であり羽然(羽郡主)が戻ったと報告を受けた国師の宮羽衣は帝都の兵権を手に入れた下唐国主・百里景洪に暇が欲しいと願い出ます。
すると祖国再興を助けると約束していたことから精鋭部隊を随行させると言ってもらい感謝します。
青州に到着した羽然と翼天瞻は荒れ果てた光景を目にし愕然とします。最後の望みだった鶴雪団が石像化されているのを見て羽族は石化の術など知らないので何か強力な力に操られているのだと気付きます。
ここは危険だと察知した翼天瞻はすぐに立ち去るべきだと考えるが新しい羽皇・博敏克に捕らわれてしまいます。父親は暴君だと言われた羽然はどうゆう事かと訴えると「かつての羽皇は手柄を立てるために民から財を搾取し鶴雪団を率いて周辺の城に攻め入った。戦では多くの羽人が亡くなった」と翼天瞻に教えられます。
父親は皆から愛されていたと偽りを述べられていたことで羽然は怒ります。天駆の理想に感化されていた翼天瞻は変革により羽皇を諫められると思ったが失敗して鶴雪に捕らえられ羽皇に片方の翼を斬り落とされました。そしてもう一度説得しようと訪ねたところ羽皇は殺されておりそこで罪を着せられたのです。
殤陽関にいる姫野は「翼天瞻に青州に連れて行かれた」と羽然から文を受け取り兵を率いていくと目立つため彼女を探して必ず戻ると白舟月に伝えます。
楚衛国主が殤陽関にやってきたため白舟月は母親と再会を果たします。幼い日の思い出を語ると「私の娘だから危険な天啓に帰らせたくない、平穏に暮らして欲しい」と言われます。
その時、阿蘇勒(青陽世子)が目覚めたと報告が届き喜んで駆け付けます。
「息衍はやってきた拓跋将軍に連れられ下唐に戻り、姫野は羽然を探すため青州に行った」
報告を受ける阿蘇勒は白舟月の手を取り「雷碧城を殺してすべての過去を思い出したよ」と告げます。陛下に殺されたが罪を犯した代償を払ったので恨まないと告げると白舟月は感謝します。
第44話・新たな旅立ち
阿蘇勒は姫野と羽然を捜しに行くため青州に行く事を白舟月に伝えます。
離れるのが寂しい白羽月は必ずまた会えると言われ喜ぶが百里寧卿がやってきて下唐国と青陽部の盟約を維持するため阿蘇勒を帝都にお連れすると言われます。
楚衛国主は戦で連合軍を狙ったので他の国主と連名で下唐国主を弾劾すると告げるが盟約とは関係ないので関わらない方がいいと言われます。
皇室とは関係ないはずだと白舟月は訴えると下唐国主は2万の兵を殤陽関に差し向けるつもりだと知り困惑します。そこにやってきた白毅は楚衛と戦うつもりかと訴えると「白舟月は世子の友人であり楚衛国の将来の太子でもある」と脅されます。
白舟月は自分が代わりに下唐に行けば阿蘇勒の時間を守れると思い楚衛国に戻らない事は隠し「早く帰ってきてね」と青州に向かう阿蘇勒を見送ります。
白舟月が文を残して下唐へ行ったと知った楚衛国主と白毅は勇敢だとは思うが世子は想いに応じてくれるのかと心配し楚衛国に戻ります。
下唐国主は要求通り方伯に封じられ諸侯を率い天子に忠誠を尽くす事を告げると早速権力を握り天啓を我が物とします。
宮羽衣は荒れ果てた青州を目にし愕然とすると「帰郷を歓迎する」と博敏克に話しかけられます。
「かつて翼を持つ羽人が統治していて翼のない羽人は官吏にも鶴雪にもなれず皇宮に足を踏み入れることすら許されなかった。同じ羽人なのに何が違うのだ。これからは私が統治し同じ轍は踏まない」
羽然が捕らわれていると知った宮羽衣は「友人と思ってくれているなら私の姪を解放して」と告げると受け入れられるが反逆者の翼天瞻はダメだと言われます。
自分とは関わりがないし羽然を守るには致し方ないと思い承諾します。博敏克は生かすことが最大の懲罰だと言い放ち民が見ている前で翼天瞻の翼を斬り落としました。
宮羽衣は疑心を抱かせぬよう博敏克に従い羽然と翼天瞻のために隠れ家を用意します。その隠れ家に姫野が訪れたので羽然は驚きます。
第45話・祖国を救う者は
羽然は青州に姫野がやってきたので信じられない様子で見つめていたが現実だと確信し喜んで抱き付きます。
博敏克が本物の姫武神を捜し羽然と同じ年頃の女子たちを消していました。翼天瞻は羽然が姫武神であると思っているので直ちに助っ人を捜さねばと言います。
羽然と姫野は翼を斬り落とされ治療が必要な翼天瞻の代わりに彼の元配下を捜しに出掛けるが見付かりませんでした。そもそも石になった鶴雪をどうやって救うのかと質問すると舞を披露すればいいと知るが、あらゆる羽族の者が羽然に跪き神と崇拝されるので姫武神として聖林の神殿で孤独に暮らさねばならないと言われます。
従うフリをする宮羽衣は博敏克が羽皇を殺した反逆者だと知ります。羽皇が死際に「最も美しい踊り子がお前を始末するだろう」と口にしたので博敏克は姫武神を捜しているのです。
王冠を渡された宮羽衣は「女王となり二人で青州を掌握しよう」と誘われ、「舟を用意したから姫野と東大陸へ行きなさい。私は博敏克に嫁ぐ」と羽然に言いに行きます。
死期が迫っていると悟る翼天瞻はこれまで多くの罪を犯してしまったが天駆になった選択だけは間違っていないと思います。「理想とは己の槍で天下を征服することではなく、手の中の槍によって助けたい者を助ける事だ」と姫野に伝えます。
下唐の官吏50名が帝都にて高官の役職に就き計画通りに成し遂げた下唐国主・百里景洪は「嬴無翳が離国に戻ってから雷騎に動きはなく、天拓海峡に青州の難民が押し寄せている」と情報が入ります。
第46話・権力争いの果て
何の罪もない少女達が殺されているのを目にした羽然は自分の存在のせいかもしれないので嘆きます。
姫武神の話はただの伝説かも知れないと姫野に言われ神殿で踊ってみて確かめようと思います。もし羽然が姫武神で聖林に閉じ込められたとしても必ず吸い出すと姫野は言います。
背中を押された羽然は博敏克を止める唯一の方法だと受け止め神殿に向かい舞を披露します。
しかし、鶴雪が覚醒されることはなく、「見事な舞だった。羽皇の娘が姫武神でないとは興味深い」と博敏克が拍手をしながら現われます。
父親を殺したのが博敏克だと知った羽然は「父の庇護のもと育ったのに父の仇に嫁ぐのか、自分の父親を殺した者を信じるのか」と宮羽衣に言い放ちます。
今すぐ青州を出れば命は助かると言われるが羽然は自分の故郷なので絶対に離れないと告げます。
宮羽衣は「もう利用価値がなくなった、青州から追い出せ」と下唐国主から授った兵士達に命じます。
羽然と姫野は埠頭まで連れて行かれ舟に乗り込むがいきなり羽人に襲われます。姫野は槍を手に戦うが二人を逃がそうとやってきた翼天瞻は致命傷を負い亡くなってしまいます。
二人は羽族の仮面を付けて婚儀に侵入するがそこには青州の女王となった宮羽衣が本物の逆賊・博敏克を始末していました。
悪事に加担していた者を全員始末しだしたので羽然は「やってる事は博敏克と一緒になってしまう。みんな忠誠を誓っているのだから殺す必要ない」と止めに行きます。
しかし、東大陸や北大陸を蹴散らす野望を持っていた宮羽衣は「女王の座を奪うつもりか、せっかく逃げる機会を与えてやったのに無駄にするとはね」と言い放ち捕らえるよう命じました。
必死に戦う姫野、羽然は月夜に羽人たちが跪いて祈っている姿を見て舞を披露すると羽が生えはじめるが宮羽衣に攻撃されます。
「やはり予言は正しかった、お前は姫武神だ、本当は殺したくなかったのに」
羽然は宮羽衣にころされそうになるが、そこに駆け付けた阿蘇勒に救われます。
宮羽衣は「小舟公主は世子の身代わりで南淮に軟禁されているのに何しに来た?こうなったら皆殺しだ、やれ」と命じるが誰一人動く羽人はいませんでした。羽然は阿蘇勒を殺そうとする宮羽衣を「ごめんなさい」と涙を流しながら背中に短刀を突き刺しました。鶴雪が覚醒するのを目にした羽然は本当に自分が姫武神なのかと思います。