中国時代劇「清越坊の女たち」
乾隆帝の時代を舞台に伝統織物・緙絲の職人たちにスポットを当てた中国大河ドラマ
あらすじ
幼くして両親を亡くし江南きっての織物名家・任家を頼った沈翠喜は、技術を受け継くと任雪堂と結婚し織物工房・清越坊を切り盛りしていました。
しかし、任雪堂は名家の令嬢で官妓に身を落とした曽宝琴を愛し続け子供を作ると汚職官僚の不正事件に巻き込まれ行方不明に・・・。
任家を守るため曽宝琴が産んだ秀山を引き取り女主人として汚職官僚と闘う道を選ぶが余命わずかな青年・魏良弓と出会うと・・・
オリジナル全40話(テレビ放送だと35話)で紹介します。
キャスト/主演はジアン・チンチン
1975/09/03誕生、「海上牧雲記」「それでも今を生きる」など
曽宝琴(ヤン・ロン)
1981/06/03誕生、「玉楼春」「雲中歌」など
魏良弓(マオ・ズージュン)
1986/12/31誕生、「コウラン伝」「天命」など
任雪堂(シュー・ハイチャオ)
1983/04/17誕生、「蒼蘭訣」「夢華録」など
林舒芳(ジャン・フイウェン)
1993/09/13誕生、「高潔なあなた」「有翡」など
プロデューサー(ユー・ジョン)
監督(ワン・シアオミン/グオ・ハオ)
ネタバレ私感/清越坊の女たち
37話・家訓の束縛
曹家代々の名誉と貞節を守るためと曹文彬に刀を渡される幼娘は顔に傷を付けろと言う事かと涙を流します。
一日考え、もう曹幼娘はいないと母親に伝えるよう告げると「顔を傷付けるだけでいい、早まるな」と言われます。
勘違いしているようだったので死ぬのも顔を傷付けるのも御免だと言い放ち、ここ行院で美しく生きるのだと追い払います。
曹文彬の様子がおかしいので尾行する曹夫人は行院の使用人に練り紅を渡しているのを目にします。賄賂を渡し練り紅を使用人から取り上げると夫の企みを察し、悩みながら歩いていると偶然にも錦渓坊にたどり着きます。
沈翠喜は曹夫人がいたので声をかけると悩みごとの相談を受け代わりに幼娘の様子を見に行くと告げます。
変装して幼娘の寸法を測りに行き昨年より一寸半大きくなられたと告げると、ここでの前途は明るいと母親に伝えるよう言われてしまいます。
曽宝琴に会いに行き幼娘を助けたいと相談すると勅旨があれば平民に戻れるが江南は保守的な地域であるため邪魔されると言われます。
訪ねてきた翁晋から如意を娶りたいといきなりお願いされ、曽宝琴は両親の許可を得て来たのかと聞くと自分たちの気持ちが大事だと言われます。
38話・意のままに
川で出会った翁晋が3度会えたので縁組みしたいと任家を訪ねてきたので喜ぶ如意だが困惑します。
そこに翁夫人が訪ねてくると「何のために学を積ませてると思っているのか、こんな女を娶ったら蘇州の笑いものになる」と翁晋を叱責します。
曽宝琴は説教をする場所としては不適当だと言い放つと任雪堂はまずは母君と話し合った方がいいと勧め帰らせます。
母親に連れ戻され板打ちに処される翁晋は体を引きずりながら再び任家へ向かいます。
如意はまた来てくれると信じていると塀を乗り越えてきたので笑みを浮かべ求婚を受け入れます。
母親から返しを恐れ父親が暴力を振るわなくなったので小蘭はお礼を言いに曽宝琴を訪ねます。自分も沈翠喜みたいに生きられるか相談すると母親は不幸であっても幸せを諦めては駄目だと言われます。
林舒芳は曹文彬は天敵なので手を引くよう説得しようとしたが沈翠喜の想いを汲み支持することにするが、蘇州の工房が同様の製品を安価で販売するようになり売り上げが下がっていっているので悩みます。
39話・自立への道
任如風と林舒芳は期日前なのに給金を迫られ困惑していると清越坊が経営難だと知った曽宝琴が任家は慈善結社ではないとやってきます。
給金を払わなかった事など一度もないのにどんな噂を聞いて騒ぎ立てたのだと叱咤し、今回は見逃すが次やったら組合に名を届けると忠告し銀票を任如風に渡します。
沈翠喜が幼娘を救う方法を必死に考える中、曽宝琴は沈翠喜から助言を受け自分の特技と持ち味はなんなのかよく考え図案に頼ることなく作り出します。
皇太后が蘇州の緙絲を天下一と評価しており北京に国中の織子を集め天下一を決める競技会を開くようだと呉巡撫から知らされる沈翠喜は幺娘が賤籍から抜けられるよう取り計らうため参加することにします。
また名声を取り戻すために曽宝琴も競技大会への参加を決めます。
小蘭の母親から沈翠喜が幼娘を救うために北京に行くと知らされた曹夫人は娘はいなかった事にして故郷に帰ろと誘います。しかし、名節のために娘を殺すべきと考える曹文彬から事を成してからだと言われ、自分たちの罪は自分たちで責任を負うべきだと言い毒酒を飲ませ自死します。
曹夫人からの遺書を手にする沈翠喜は愕然とし、何としてでも幼娘を救い面倒見ようと思います。そして行院の女将を説得して客を取らせないようにさせ母親の遺書を幼娘に渡します。
40話/最終話・新たなる挑戦
沈翠喜は幼娘を行院から救いだすため、曽宝琴は経営難に陥った清越坊のために、それぞれ北京に向けて発ちます。
緙絲の天下一を決める競技会が開始されるが、曽宝琴は急に織機が動かなくなったので交換してくれと要求すると時間内に間に合わないから棄権したらどうかと監督官に言われてしまいます。
沈翠喜は我々は同門で題材も同じ文字の柄であるため一緒に織らせてほしいと手を差し伸べると許可を得られます。
沈翠喜と曽宝琴は参殿を命じられ皇太后に拝謁します。合作した理由を問われ沈翠喜は競い合いとはいえ織子の技量を世に示す日であり大作には人手が必要だったと告げます。
まるで一人で織ったようだと感心する皇太后は合作品の福寿一体図を一位に選びます。曽宝琴は清越坊と皇太后様が書かれた扁額を賜りたいと願い、沈翠喜は元蘇州知府の曹文彬の娘の落籍をお許しくださいと願います。
曹文彬の冤罪の被害者だったが陛下のご英断で汚名をそそぐことが出来たと告げると仇敵の娘を助けたいのかと驚かれます。
「生死や栄誉が男次第である女子が哀れでならない、幼娘が助かれば不本意に生きる女子も望みが持てる」
皇太后が書いた扁額が飾られると清越坊に客が殺到します。沈翠喜は錦渓坊に幼娘を連れて戻ると弟子たちから父親は悪人でしょうと訴えられます。
悪いのは父親だけなのに何で無実の女子を罰する必要があるのかと弟子たちに訴えると、幼娘は跪き今後本分を守り緙絲をしっかり学んで御恩に報いると誓います。
沈翠喜は錦渓坊を作り技術を伝授するのは世の女子に手に職を付けてほしいからだと弟子たちに話します。
「自ら望む暮らしや居場所を持ってほしい」
清朝の中後期、江南における緙絲、絹織物の発展に伴い女性は織子や針子として街に出ました。女性は生産活動を通じ経済的地位を向上させ家庭内外での立場も強くなりました。
魏良弓の墓の前で沈翠喜は各地を渡り歩き緙絲の技を広めることにしたと報告します、終。
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