作品情報とキャスト
高麗末期から朝鮮建国史を豪華キャストで映像化した韓国歴史ドラマ。
高麗末期年、父親が罪人の汚名を着せられたフィと母親が奴婢出身だったために差別されてきたソノは親友であり共に武芸に励みます。武科試験当日、フィは勝利するが高官であるソノの父が仕組んだ不正によって不合格となり遼東征伐のための戦場へと送り込まれてしまう。3カ月後イ・ソンゲ将軍(朝鮮王朝建国者)から遼東征伐は不当だったと始末を命じられたソノはフィと再会する。そのころ、イ・ソンゲの五男イ・バンウォンは父が後継者に弟を指名したことを知り王座を狙うことを決意した・・・。
ネタバレあらすじ
第10話/野望
涙の再会を果たしたフィと妹のヨンだったがナム・ジョンが差し向けた刺客によってヨンは殺されてしまいます。
怒りに燃えるフィは復讐するために馬を走らせナムの屋敷のドアを蹴飛ばして押し入ります。向かってくる兵を始末したあと詰め寄るがナムから自害するよう渡された短剣には毒が仕掛けられており直前に倒れてしまいます。
剣を拾われ逆に殺されそうになるが「下がれ」とバンウォンが現われます。
「この男に指1本でも触れたら切り刻んでやる」と言われたナムは下がり、バンウォンは駆け付けたパク・チド達に必ず救えと引き渡します。バンウォンはフィを見て高麗最強の剣士でもあった師匠を思い出します。
その頃、フィを先に行かせ刺客を食い止めてくれていたソノは全員始末するがヨンを目にし膝をつきます。
回復したフィはヒジェや仲間達とヨンを火葬しました。またヒジェは正式に行首となり育ててくれたソルを看取りました。
胃の病気が重篤化し先がないと知った王妃は功臣と茶会に向かうとそこにはナムしかいませんでした。
何のために命を救ったと思っているのかと怒ると「王妃様と世子様から離れよとの命令です。私が離れなければならないので功臣も離れていき半数はバンウォンに付いてしまいました」と言われ動揺します。
「世子様を王にする方法は1つしかない。バンウォンにお願いするのです。屈したわけではなく時間稼ぎのため」
王妃はバンウォンを開国功臣に推薦しこれから毎年、節妃(イ・ソンゲの第1夫人の死後の尊号)の祭祀に参列し良き母になると土下座するが「己の比を明らかにし王妃の座から降りるのです。そうすればバンソクを退けこそすれば殺しません」と言われ、何をしても息子は狙われるのだと愕然とします。
ナムはイ・ソンゲに譲位させて臣下主導の国を作るという野望を抱き世子様への忠誠の誓いに判を押します。そして王族たちにも判を押させるため賄賂を渡すよう命じるが使者は何者かに邪魔され消されます。
ナムは陰の王という噂を耳にした王様は「譲位を口にした者は一族を根絶やしにする。くれぐれも行動には気を付けろ」と忠告します。
ナムは自分の計画が誰かに邪魔されている事を知るとソノが現われ「バンウォンは凶暴だが誰かのように買収はしない。この件は私が始末します」と告げます。
ナムから深入りするなと言われるが「譲位を拒むものは誰であろうと斬る、深入りさせて貰いますよ」とその場を離れるがバンウォンが待ち構えていました。
「ナムは仲間を葬り王様の側近となりお前は唯一の友と妹の命で今の地位を得た。まさに畜生の子は畜生だな」
「父親の敵対心まで同じですね。王の座を奪うために尽くしてきたのでしょう。私もそうして見せます」
バンウォンはソノが随分変わったと感じ「もう相手にとって不足はないな」と告げて去ろうとすると「王を殺せるですか」と聞かれ「そんなことはせぬ」と告げます。
人の死などくだらないと思える世で上に立つと決意していたソノは「大君と私は違う点もありますね」と告げて去り次の場所は漢陽の渡し場だと予想して向かうと既に一掃されていました。中にまだいると気付き暗闇の中、剣を交えるが斬られて負傷し金瓶を持って行かれます。
しかし売られそうになってたところ助けられて逃げていた女子を捕まえ人相を書かせるとフィとそっくりだったので驚きます。
ナムは会盟祭(王室への忠誠を誓う儀式)までに金瓶を渡さねば王族が寝返ってしまうため激しく動揺すると手紙が届き竹林に呼び出されます。そこに待ち構えていたのはフィでした
第11話/バンウォンの決意
ナム・ジョンの計画を妨害し金瓶を奪っていたフィは竹林に呼び出し、驚くナムに「手を組めば金瓶をお返ししましょう。市場に店が欲しい」と話を持ちかけます。
ナムは調べると開京(高麗時代の都)と義州では密貿易で有名だと知り漢陽(朝鮮時代の都)に現われた理由は分からなかったが金瓶を取り返すのが先決だと要求を飲むことにしました。
その頃、劇薬で毒を抑えていたフィは倒れてしまい「官服姿で心病んでいるように見えた人が運んでくれた」と医官に言われソノを思い出します。
過ちを恐れブレーキがかかってしまうソノだがフィが戻っても計画は変わらないとソンノクに伝えます。
金瓶を手にしたナムは1人になったところを殺せと部下に命じ、商権を手に入れたフィはお見通しであり仲間と共に育てた部下たちを隠れさせて誘導し一掃しました。
そして順化坊に兵を集めよと部下に命じるバンウォンの元に戻り「店を開いたので武器をそこに隠し禁軍を待ち伏せしましょう」と告げ私兵蜂起の大義名分となる情報を提供しまう。
久しぶりに戻ってきたフィを見てバンウォンだけではなく梨花楼の行首となったヒジェも喜びます。
6年前、身体に毒が回りバンウォンに助けられたフィは「ナムの命だけでなく奴が築いた世を潰す」と誓ったのです。
王族を味方に付けるナムは会盟祭の日を王族に知らせ王様に譲位を求めた大君を殺そうと計画します。
監察(司憲府の官職)に付いていたソノは王族の最年長を剣で脅すと怒り心頭でナムがやってくるが会盟察に来るよう脅したのだから喜ぶべきだと言い放ちます。
「フィを殺すよう命じた。敵は絶対に生かさない。どうやら次の敵はお前のようだな」
ソノはフィに会いに行き「その身体では何をしても失敗するからここで止まれ、あとは俺に任せろ。息子に殺された恥と謀反の罪が歴史に刻まれる」と伝えるが復讐のために生きるフィには意味ない言葉でした。
四男バンガンは部下チョンガンを対立するバンウォンの元に潜入させており金瓶がナムの元に渡ったと報告を受け探りに入ります。
あっさりと発見したバンウォンは「会盟祭のあとナムは我々を殺すつもりだろう。兄上は会盟祭に出向いて我々を甘く見させて下さい。先に剣を抜いてもらわないと殺せません」と訴えます。
ヒジェは兵曹典書が約束を破ったので用心棒キョルと共に押しかけ「烽燧軍(のろしを司る軍)も駅制(馬による交通制度)を司る職も下さる約束です。誰のおかげで兵曹典書になれたと思っているのか」と訴え逆らえば命がない事を改めて教えてやります。
会盟祭でナムは世子に忠誠を誓うと血判を押し王族達と一緒にバンガンを押します。その頃、ソノは王様にそのことを伝え譲位を迫ってくるはずだと告げます。
翌日、王様は「会盟祭を行なうには王の許可が必要であり礼曹が祭官を決める掟だ、それを破って自分の陰謀のために何故利用したのだ」と聞くと「王様の健康を祈り世子に忠誠を誓ったのです」とナムは言いました。
遠回しに譲位しろと言っているようなものであり意見を求められたバンウォンは「恐縮ながら発言を控えさせて頂きます」と告げるが王様がふらついて倒れてしまいます。
王様は世子を呼び「お前が王になったらバンガンとバンウォンに命を狙われる。あるいはナムの言いなりの人生だろう」と告げます。
王様は王宮を離れ、バンガンとナムが2人とも命を落とす舞台を用意します。ナムがバンウォンを倒したあとソノがナムを倒す・・・これはソノが訴えた計画でした。
ナムは刺殺隊を集めよと伝令をおくるがヒジェが察知して奪いフィに渡します。バンウォンは本当に親が子を殺すつもりなのかと直接会いに向かいフィは尾行する者がいる事に気付き先に行かせるとソノの密偵だと知ります。
バンウォンは「国王にとっては頼もしい剣であり盾であったが父親にとっては8人の息子のうちの1人に過ぎぬ」と言われ今まで建国のために尽くしてきた事を激しく後悔し「これから流れる血液と涙はすべて王様のせいでございます。どうか恨みませんように」と告げ去ります。