中国時代劇「三国志 秘密の皇帝」
中国の人気作家マー・ボーヨンの小説「三国機密」を初映像化し動画再生数30億回を超えて大ヒットした中国歴史ドラマ。
全話鑑賞し最終話の結末までネタバレあらすじを紹介します。
見所&重要人物
王朝は衰退し群雄が割拠した後漢末期、曹操は漢の皇帝・献帝劉協を囲い込んで許都を都に定め傀儡の皇帝を通し最も有力な諸侯であった。都を離れた温県では司馬家に預けられていた楊平と司馬家の次男・司馬懿仲達が兄弟のように暮らしていました。ある日、楊平は自分が献帝の双子の弟・劉平だと知らされる。既に亡くなってしまったので皇后に命じられ楊平は密かに皇帝に成り代わり漢王朝復興と天下泰平のため曹操に戦いを挑む。
ネタバレあらすじ/11話~20話まで
皇帝の医術
曹操が徐州で劉備を打ち破った事もあり、汝南を攻めていた曹仁が8日で許都に戻ってきました。
青帝(春を司る神)を祭る日、曹丕は陛下を守る兵に妹の曹節が紛れている事に気付くが行かせてやります。
祭祀が始めるがいきなり王越(王子服の兄)が襲撃してきて曹丕を人質に取りました。「黙って何もするな」と伏寿に言われていた劉平/楊平だが「関係ない曹丕を離せ」と前にでると、それを見ていた司馬懿は駆け付け「唐瑛に討たれた」と告げます。
王越は曹丕を斬り付け逃走します。劉平は自ら傷の手当てを咄嗟にしたのでいつの間に医術を身に付けたのかと、「陛下はまるで別人のようになった」と董妃から聞いていていた趙彦は指摘するが宦官の冷寿光が五禽戯という健康術を学んでおられたと説明しました。
冷寿光の言葉でうまく誤魔化せたが伏寿は身分を偽っていたのだと気付きます。実は冷寿光は名医と言われた華蛇に教えを受けていたが兄弟子が怒らせてしまった事がきっかけで去勢され追い出されていたのです。故郷が飢饉にさらされた時に宮中に上がる前の伏寿に食べ物を恵まれ感謝していたため楊太尉の病を治したときにお願いして伏寿のもとに送られていたのです。
「皇帝と同じように守るために咄嗟に行動に出たのでしょう、本性はそういった場面で現われます。とても似ています」と言われた伏寿は劉平に惹かれていたため戸惑います。それは劉平も同じ想いであったが兄のように冷酷には慣れないので自分のやり方で守ってみせると思うのです。
司馬懿は皇帝の命を受け唐瑛の元に駆け付け「愛する者を守るために自害したんだ」と伝えると唐瑛が王氏の剣術を身に付けていたので王越は信用します。司馬懿は自分と唐瑛が謀反には無関係である事を証明するために皆の前で告発したが、急いで戻って唐瑛の剣術を目撃したものをすべて片付けるのも目的の1つでした。
袁紹のもとにいた王越に「弟が曹操によって殺された」と言ったのは楊修でした。自分たちが戦わなくても済むように計画したことだがまさか司馬懿と劉平に邪魔されるとは思いもしませんでした。
賭け事が好きな楊修は司馬懿はなかなか頭が回る奴だと楽しむが唐瑛が司馬懿に惹かれ始めている事に気付きます。また皇帝が咄嗟に医術を行なったのは危険だと忠告しに行くと伏寿が結果的に曹家の信頼を得られたと庇ったので惚れてしまったのだなと分かります。
曹丕が怪我を負った事への責任として満寵が県令を降ろされたので楊修はこの先楽になったと思うが曹操に使える最高の軍師・郭嘉が美女の任紅昌を連れて許都にやってきました。
董卓や呂布を討ったときにも郭嘉の策略が訊いており名は広まっており曹丕は「都で起きている多くの謎は郭嘉にしか解けないだろう」と思います。
郭嘉の計画/似顔絵
郭嘉と対面した劉平は「楊修ではなく腕の立つ者を選んで警備を任せた方がいいのでは」と進言され取り入れることにし、講義を再開するから郭嘉と荀彧に師になってほしいと取り込むために依頼しました。
人格者である荀彧ならともかく曹操の懐刀の郭嘉を取り込むなんて無謀だと伏寿は怒ります。
郭嘉のせいで警備を降ろされ官渡に行かされる事になった楊修はイライラするが父親の楊太に「陛下を守るためにも今は議性が必要であり郭嘉はわざとお前を怒らせようとしているのだ」と言われます。
宮中が火事の時に宦官を装った死体が発見され、同じ日に楊悛の息子が顔を潰されて殺害されたのは何か関係があるはずだと郭嘉は既に考えていました。亡くなった事を隠したいか素性を取り替えたかどちらかだと疑い楊平の顔が分かれば明らかになるので温県に帰ろうとする司馬懿を呼び止め楊平の似顔絵を描かせました。
郭嘉の考えを理解した満寵は温県に誰か行かせて似顔絵を描かせると伝えるが既に郭嘉の部下の鄧展が向かっていました。
司馬懿はすぐに手紙を唐瑛に届けます。訪ねてきた満寵から楊平の似顔絵を書くようお願いされる楊悛は少し前に唐瑛から似顔絵を受け取っていたのでこの通り描けばいいのだろうと察します。
司馬懿に書かせた似顔絵と同じだったため満寵は郭嘉は間違っているのだろうかと考えます。
司馬懿の策
司馬懿が自分から許都を去ったのだと知る劉平は郭嘉が鄧展を向かわせたと知り心配になって冷寿光と入れ替わり脱出する。
しかし頭の良い司馬懿はすべてお見通しであり「お前は優しすぎる。皇帝は何をしなければいけないか考えろ」と叱られてしまいます。劉平はこっそり戻るが伏寿が冷たい目線を送ってきたのでバレているのだと把握します。
なんでもかんでも司馬懿という名が出てくるので伏寿は「皇帝がなにかまるで分かってない、危険な行動だ」と激怒します。現に伏寿は冷寿光にも尾行を付けており郭嘉のもとを訪ねていた事を突き止めていました。
問い詰めると華蛇に去勢され追い出されたのは郭嘉が女に手を出したからだと知ります。その時に華蛇から一緒に学んでいただけで秘密は何一つ話していないという冷寿光を劉平は信用します。
その頃、温県に到着した鄧展はさっそく似顔絵を描かせると皇帝そっくりだったので驚きます。司馬朗は弟からの伝書鳩を受け取ると「司馬懿が描いた楊平の似顔絵」が書かれていました。そこに鄧展が訪ねてきて似顔絵を描くようお願いされたので
何となく察して書き上げるが鄧展がいろんな人に似顔絵を描かせていると知り追いかけて落馬させます。
鄧展が似顔絵を埋めていたのを見ていた司馬懿は掘り起こし考えていると袁紹の配下である淳于瓊がやってきて鄧展を連れ去っていきました。司馬家も目を付けられていると分かる司馬懿は兄や父親に真相を話しました。
趙彦は宮中の焼け跡を調べていると捕まってしまい満寵に取り調べを受けるが何も話しません。郭嘉は動揺させるような言葉を投げかけて様子を伺うが孔融が怒鳴り込んできたので泳がせるために解放させます。
趙彦は温県の織物を見付けており亡くなったとされている楊平が宮中に入ったのではないかと突き止めていました。
講義中に袁紹軍が現われた事と鄧展が捕虜となった報せを受けるが満寵の手には似顔絵が数枚握られていたので伏寿はすべて終わりだと涙を流します。
郭嘉は似顔絵を確認するがすべて司馬懿が描いたものと同じでした。袁紹の軍は楊修が手配したものであり通じていたことに伏寿は驚くが郭嘉から何も言われない事でやはり司馬懿が策を講じて助けてくれたのだと劉平は思います。
唐瑛は真相を確かめるために温県に行くと言い劉平は許可を出します。また司馬懿は天命と責任を受け入れた楊平を助けたいだけでなく支えるのは大業をなすためだと語ると築き上げていた勢力を父親から授かりました。
趙彦は温県に到着すると布は司馬家に届けられるものだと知ります。そして似顔絵を描かせると皇帝とそっくりだったので驚くが司馬朗が手を回していたので報告を受け連れ去りに行きます。
司馬懿は訪ねてきた唐瑛に「西園軍」と口にし笑うことから初めて見ればいいと告げます。皇帝直属の部隊であり霊帝に気に入られた袁紹などが率いていて過去、唐瑛は送り込まれていたのです。
司馬家を探る人を捕らえたと知り見に行くと趙彦が眠らされていました。このまま消しても孔融が黙っているわけなく司馬懿は自分も除け者扱いされているように偽装し一緒に捕まります。
信用させた司馬懿はわざと趙彦を逃がして「これで真相が分かる」と矢尻を託し、唐瑛に皇帝と会わせるよう伝えます。
都に戻った趙彦は「皇帝は偽物だ。欺くために董妃を殺したんだな。皇帝に会わせろ」と唐瑛に要求します。
郭嘉は趙彦の帰りを待ちわびていたが、趙彦は郭嘉の配下でもなくただ密かに愛していた董妃がなぜ亡くなったのかを知りたかっただけです。
位牌を持って現われた趙彦に劉平は知らないフリをしていたが矢尻を渡されます。人に被害を加えなかった盗賊が反省していたのでわざと矢を外した時に「情けは無用だ」と司馬懿に忠告された事を思い出しすべて正直に話しました。
先帝の詔を見せられた趙彦はすべてを納得し出て行くと兵に囲まれたので舌を切り、郭嘉に向かうと満寵が刀を抜いたので自分から刺さりに行きました。
劉平は救えなかったことに心を痛め無血で曹操に勝つと意気込むが伏寿は甘い考えだと述べます。
袁紹と内通している者
計画が台無しになった郭嘉は投獄されている董承に会いに行き「あなたを売った楊修は今でも重要視され真相に近付く者は殺されている。あなたは誰の議性なのですか」と伝えるが口を閉ざされます。
孔融が弟子を殺されたと訴えます。劉平は「なぜ舌を切ったのでしょうね」と口にする郭嘉に「なぜ夜更けに兵を率いて待っていたのだ」と問います。
すると郭嘉は「楊修を警備に戻してはどうでしょう、だが董承が反乱は楊修が陛下を欺きそう仕向けたと認めたので慎重に」と言いました。
劉平は董承に会いに行き「見捨てることはしない、必ず救い出す」と伝えるが満寵に聞かれていました。
劉平は郭嘉に呼ばれて行くとそこには剣を突き付けられる復職した楊修がいたので何事だと聞きます。
鄧展は温県で袁紹軍に連れて行かれたが楊修が連絡係にしていた者を郭嘉は捕らえていたのです。「袁紹に内通した罪で罰するのか、楊太尉の一人息子だから慎重に頼む」と劉平は告げて去ります。郭嘉は「拷問をせずに閉じ込めておくだけでいい」と指示するが董承を救うと陛下が言っていたと知り「董承を売っていたはずだが何故だ」と頭を悩ませます。
荀彧との講義の時間、劉平は曹操の大義のために戦地へ赴こうと口にします。当然止められるが「やはり宮中で座っているだけの飾りなんだな」と口にし屈原(君主を諫め左遷された楚の詩人)の詩の一節「余を替つるに蕙纕を以てし申ぬるに茞を攬るを以てず」と唱えると高潔な荀彧の心に響きました。
荀彧は曹仁たちを呼び出して話し合うがそこに郭嘉が現われ「陛下の策に惑わされている。戦場に行って困るのは我々ではなく袁紹だ」と告げます。
そこに曹操から「すぐに取りかかれ」と文が届き、郭嘉は吉報を待つよう伝えろと指示しました。
皇帝がする事ではないと伏寿に責められた劉平は「曹操が討伐の大義名分を得たと袁紹が焦って接触してくれば力を借りて董承と楊修を助けられる」と言います。
郭嘉は陛下がボロを出すのを待っているのにあまりにも無謀だと伏寿は怒ります。
皇帝が自分に助けを求めているのだと知った袁紹は潘揚を送り込みます。実は潘揚と唐瑛は西園軍の生き残りでした。
皇帝と会いたい事を伝えるが家族を殺した仇相手の曹操の屋敷にいると知り驚きます。
劉平は弘農王祠に向かう途中、官渡に送られた楊修の事を勝利した時こそ忠誠を尽くすために大目に見るべきだと曹操が思っている事を郭嘉から知らされます。曹操の寛大な心に驚くが弘農王祠の様子がおかしい事に気付き警戒していると袁紹の間者が唐瑛をさらっていったと告げられます。
代々の皇帝の記録や実母である王美人を倉で調べていたときに唐瑛が何者かに「陛下の遠征を止めろ」と言われていたのを耳にしていたので「唐瑛が袁紹の間者だ」と告げるが伏寿は「だとしたら袁紹はとっくに正体に気付いているでしょう」と正論を述べます。
その頃、司馬懿は郭嘉を追い出すために官渡に送られる兵糧を燃やすよう命じていました。
面白くなってきたと笑う郭嘉はお忍びで狩りに行こうと誘い劉平と伏寿は受け入れます。途中、劉平の馬が暴走してしまうが唐瑛と潘揚が待ち構えていました。
官渡に行こうと誘われる劉平は董承に授けた詔を見れば意図が分かると告げ別れます。落馬したフリをして待っていると郭嘉に近くの村に案内されます。身寄りのない子供達を郭嘉が面倒見ていた事に驚くがこんな村で伏寿と二人で生活したいと思います。
郭嘉に今度はお忍びで官渡に行こうと誘われた劉平は伏寿が飲み過ぎて酔っ払っていたので約束を交わします。