作品情報とキャストの紹介
東野圭吾さんのベストセラー小説を吉田照幸が映画化。
内密に作られた危険な生物兵器を盗んだ犯人は「脅迫メール」と「生物兵器を埋めた雪山の写真」を送るがその後事故死してしまう。
研究員の栗林は「警察に知られたくない」と所長に言われ、スノボーが好きな息子に雪山の写真を見せ場所を確定しパトロール隊員なども巻き込みなんとか回収しようとするが・・・。
東野圭吾・雪山シリーズ
ネタバレあらすじ/疾風ロンド(東野圭吾)
研究所で炭疽菌の研究をしていた葛原克也はワクチン開発に取り組む一方、生物テロについての研究を行い無断で生物兵器(K-55)をつくりだしていました。
法律違反で解雇された葛原は5つあるうちの2つの炭疽菌を盗み出し雪山のブナの木の下に埋め目印としてテディベアのぬいぐるみを吊るし所長の東郷雅臣に脅迫文を送りました。
東郷は生物兵器が持ち出されたなんて警察には言えず研究員・栗林和幸に写真に写っている場所を突き止め回収しろと命じるが葛原が事故死したと警察から連絡あり、東郷と栗林は事故車の中から雪山の写真と方向探知受信機を見付けます。
栗林はスノボーが趣味の息子・秀人に写真を見せると長野県にある臥龍岳に似ていると聞き調べた結果どうやら里沢温泉スキー場だと分かります。
栗林は学校に行かなくていいから付き合えと秀人と一緒に里沢スキー場に向かいます。
捜索
東郷から連絡があり葛原が忍び込んだ時に研究補佐員の折原真奈美が手引きした様子が監視カメラに写っていたと知らされます。真奈美は解雇された葛原に頼まれ手引きしたがこんな大事になるとは思わなかったと泣いていたらしい。
和幸は秀人と別行動を取ります。コース外ではあったがブナの木だったので和幸は方向探知受信機を取りだしチェックするが反応はありません。それどころか雪に埋もれ動けなくなってしまいパトロール隊員の根津昇平に助けられます。
またスキー場で出会った和田が雪山に詳しいようなので写真を見せてもし分ったら連絡してほしいと連絡先を教えました。
強い電波
秀人は楽しく滑っていた時に地元の学校に通うスキーの授業で来ていた同じ年の山崎育美と出会います。育美の同級生の、川端健太と高野裕紀はコース外に浸入し滑っていた時に木に吊るされたテディベアを発見します。川端は持ち帰り好きな女の子にあげようとするが後で面倒な事になったら嫌だからと高野に止められます。
秀人は育美の同級生、高野の親が経営する「カッコウ」の店に入るが高野の妹は二か月前に亡くなった事を耳にします。
スノーボーダーがコース外に出て行くのが見えたので浸入を試みた和幸だがまた動けなくなってしまいスノーボード選手の瀬理千晶に発見されパトロール隊員を呼んでくれたがそこへやってきたのは昨日助けてくれた根津昇平だった。
手当てをしてもらうが不審人物として警察に通報されそうになったので仕方なく生物兵器の事は隠しワクチンが盗まれそれにより助からない人がいるのだと説明しました。
足を捻挫してしまった和幸は責任感強そうな根津に受信機を託しました。
根津と千晶は受信機が反応を示したがブナの木はなかったと言い和幸は前にもそんな事があったと思いだし壊れているのかもと思います。また野次馬根性の強い和田が二人を尾行していた事も分かった。
秀人は「カッコウ」で育美と会うと高野の妹は元々心臓が悪くインフルエンザにかかり亡くなった事を知ります。学校でインフルエンザが広まり学級閉鎖になった事で高野の母親が生徒達を恨んでいると噂が広まっておりその話しになると育美は悲しい表情を見せます。
和幸は根津に電話をかけ進展を聞くとピンクのウエアを着た女の子から強い電波が発せられ探していると知らされます。和幸は滑ってるときに出会った親切な子供・ミハルがピンクのウエアを着ていた事を思い出すが午後には帰ると言っていました。
結末/疾風ロンド
根津は防犯カメラを調べミハル親子がお店でお酒を飲んでいた事が分かり自家用車ではなくバスではないかと気付き停止させ確認するとミハルの鞄にはテディベアが入っていました。
滑ってるときにぶつかって侘びとして貰った事が分かり育美は生徒達にメールを送り情報を求めるとテディベアをあげたのは川端健太だと分かります。
川端に連絡するがスノーボードの腕はかなりのものなのに約束場所に到着していないのはおかしいと話し始めます。
川端がテディベアを見付けた場所なら知っていると高野が言うので根津はスノーモービルで向かい千晶はリフトで上がります。
高野が場所に案内し根津がワクチンを確保するが川端にナイフを突き付ける和田が容器を出せと脅迫してきました。
千晶がとてつもないスピードで降りて来たので根津は「容器を横取りされた」と叫ぶと彼女は勢いのまま追いかけ和田が背負っているバックを掴み取り返すが逃げられてしまいます。(和田は偽名で折口真奈美の弟)。
和幸の元へ根津から容器が届けられるが容器を落として割れてしまったので「炭疽菌だ、死ぬぞ」と叫んでしまいました。
どういうことだ!!と皆から責められた和幸は観念して「K-55」だと話すが中身は胡椒でした。
生物兵器はどこへ消えたのか?
高野は盗み聞きして病原菌を食中毒をイメージしてすり替え生徒たちが食べる食事に入れようとしていました。
母親の愚痴を毎日聞いていた高野は妹と同じ目にあえばいいのにと言っているように聞こえ母親を納得させるために実行しようとしていたのです。
当然、母親は自分の娘と同じ目にあえなんて思ってもいないが生徒を見ると娘を思い出すなど愚痴を言っていたのは確かで反省します。
和幸は「組織の人間は上からの命令となれば逆らう事ができない」と自分に言い聞かせ和田が真奈美の弟と走らずに東郷が向かわせた真奈美に「K-55」を渡してしまいます。
千晶がスノーボードクロスで優勝した夜、別人に成り済まして出国しようとした真奈美が成田空港で捕まり容器の中から冷凍フランクフルトが見付かりました。
和幸が「K-55」を渡す前に、父親を説得するからそれまで預かって欲しいと秀人が根津に頼んでいたのだった。終。