作品情報キャスト
ジャッキー・チェン初プロデュース作品、グアンホンとフー・モンボー共演の中国時代劇
明朝時代・成化十四年。推理力を誇る都の行政機関・順天府で推官として活躍する唐泛は妓楼で起きた死亡事件を調べると事故ではなく殺害だと突き止める。また秘密警察・錦衣衛の隋州も皇太子の学友が失踪した事件を調べていたが偶然にもこの事件が妓楼の一件と深く交錯していることが判明する。協力して謎を解明していくことになった二人は事件をきっかけに衝突しながらも絆を深め最強の相棒へと成長していく。やがて宮廷内の覇権争いが明らかになり宮中の人間の関与を疑い始めた時、二人の前に万貴妃に付いている宦官・汪植が現われる。
ネタバレあらすじ/成化十四年
第33話・消えた王憲
王憲が誘拐された事件、検視の依頼を受けた唐泛は死体や現場の状況、武器などから襲った者は2組に分けられると隋州と汪植に告げます。
「先着した者が王憲の護衛を始末し後に黒衣6人が先着した者を粗末したのだろう」
捜査をする隋州はオイラト人街の鉄市で目撃情報が一番多いことで徹底して調べると根城を突き止めます。
また唐泛はウユンプラガの様子がおかしい事に気付き気にしているとドゥルラが急に「アラスを捜さなくていい」と言いだしたので嫌な予感を抱きます。
汪植は王憲の妻・固安郡主や彼の仕事を唯一手伝っていた章鞏柱から話を聞き、王憲は1台で連続して72本の矢を放つ兵器を完成させ知っている者は兵部の官吏数名だと知ります。
第34話・悲しき決意
隋州は根城を張っていると今まで目撃した事もない人物(丁満・アラス)が入って行くのを目にします。アラスは使節団と合流し王憲をオイラトに連れていこうとしていました。
隋州はその者を尾行すると着替えて宮中に入って行くのを確認し、汪植は事件発生時にいなかった者は陛下の周囲では丁満だけだと突き止めていました。
王憲の命を考えると今すぐ捕らえるのは危険だと思った唐泛は上奏文を使って移動させても安全だと思い込ませた方がいいと伝えます。
薛凌は尾行に失敗し謝罪するが唐泛は尾行を失敗させ更に安心させるのが目的だから心配ないと伝えます。
最初から失敗すると思っていたのかと落ち込む薛凌の肩を隋州は叩き慰めます。目撃情報を得て王憲を無事に助けるがアラスは危険を察知し駆け付けた馬車に飛び乗ります。
隋州は何とかしがみつくと外套を投げ付けられ落下してしまうが外套を目にした唐泛はドゥルラのところにいるはずだと思い鉄市を捜します。
ドゥルラは戦をなくすために交易をしにきたんじゃないのかとアラスを引っぱたき怒ると3年前に起きた大爆発はオイラトを滅ぼすための博浪という兵器だと言われます。
「彼らはそんな事はしない、私はあなたを捜すために都に来たのに・・・もう草原に帰ろう」
駆け付けた唐泛は「明とオイラトの平和を願うなら改心しろ」と外套をアラスに投げ付けるが3年前の大爆発の兵器を王憲から奪っており和平などとよく言えたもんだと言われます。
都を出るために唐泛とドゥルラが人質に取られたと知る隋州と汪植は駆け付け馬車を包囲します。汪植が「機密文書の奪還が先決、一個人のために国益は損なえぬ」と攻撃命令を出したので隋州は唐泛とドゥルラが危険だと止めます。
しかし銃の衝撃で馬が急に走り出したことで武器が起動してしまい唐泛は逃げるよう告げるがドゥルラに押し倒されて馬車から落下します。そしてドゥルラと阿蘇勒を乗せた馬車は爆発し唐泛は言葉を失います。
第35話・運命の日
3年前の成化11年3月3日、
殿試(科挙の最終試験)で頭角を現した唐泛は成化帝から1位に選ばれようとしていたが「若い者を一気に引き立てれば図に乗る恐れがある。育成して様子を見るべき」と重臣たちが進言した事で状元(1位の称号)を手にすることは叶いませんでした。
汪植は皇帝の侍従として側近で活躍し、辺境の守備から都へ戻った隋州は錦衣衛に配属されると周囲に見下されるが一人で何でも事件を解決してしまうので薛凌から信頼を得ます。
王憲は博浪を完成させるが武器庫の者たちが雑に運んだために大爆発が起きます。爆風に巻き込まれた隋州はなんとか立ち上がり家族の安否を気にする罪人を見逃します。また唐泛は医師・裴淮に助けられ一人でも多くの命を救うために手を尽くします。
人命が最優先だと思った唐泛と隋州はこの時に出会っており、街の様子を見に来た汪植とも対面していました。また交易を行ないたくて明に来ていたアラスは爆発でバルトを失い目的が変わりました。
成化帝は敵の手に渡れば危険なため図面や部品を廃棄するよう部下に命じ、「自分の元を離れお前が朕の目となり耳となれ、西廠を立ち上げろ」と汪植に勅命を出します。
第36話・離れた心
爆音で成化帝は飛び起きると「陛下を守れ」と万貴妃が剣を手に身構えます。
陛下のもとに駆け付けた汪植は丁満がオイラト人で宮中に紛れ込んだ間諜だったと告げ、所持していた博浪が爆発したので王憲の周辺を調べた方がよさそうだと進言します。
汪植は王憲を連行し西廠で取り調べを始めると固安郡主がやってくるが「誰も通すなと陛下からお達しが」と告げ帰らせます。
王憲が呆症なのは間違いなさそうだが、そのような者がどうやって兵部の司匠郎となり兵器を作り上げたのか、固安郡主は何で呆症の王憲に嫁いだのか・・・汪植は章鞏柱と唐泛を連れてくるよう命じます。
第37話・王憲の生い立ち
「解明できるのはお前しかいない」と汪植に言われた唐泛は王憲に会いに行くと落ち着かない様子でオドオドしていました。
「呆症は行動や思考法が健常者と違うため意思疎通に支障が出る」と裴淮に教えられ、唐泛は王憲が好む銃を渡すと分解し始め落ち着きを取り戻していきました。糸口にして話を聞き出そうと試みます。
章鞏柱に話を聞くと王憲の先祖が兵器職人で洪武帝から重視されて姓を賜り、呆症だったために一族は期待していなかったが固安郡主を娶ると呆症は治まり頭角を現したと知ります。
唐泛は機密文書をふくめすべての資料を見せて欲しいと頼むと汪植は成化帝に願い出て許可をもらいます。章鞏柱が捜査の協力を申し出たので唐泛は王憲のもとに連れていくが対面すると王憲は再び精神不安定となってしまいます。
隋州と薛凌は爆発現場の遺留品を調べると鉄箱を発見しウユンプラガのもとを訪ねるがオイラトでも明でも見たことがないと言われます。
王憲の執務室を見たいと告げると章鞏柱に断られるが潜入して捜索すると日付だけが書かれた謎めいたメモを発見します。唐泛の手伝いをする記憶力が抜群の冬児が「章鞏柱が兵部に配属された日は唐泛を連れだした日」と言いました。
第38話・幻の章鞏柱
「姿を堂々と現すのはすべての疑いを自分に向け王憲の嫌疑を晴らそうとしているのだろう」と気付く李子龍は章鞏柱の正体に気付きます。
唐泛たちは行方が分からなくなった章鞏柱を調べるが彼が毎日どこから来てどこへ去るのか知る者が妙なことに1人もいませんでした。
李子龍は固安郡主を訪ねて「王憲を救いたいのであれば協力しますよ、章鞏柱」と言います。固安郡主が認めないので自分を必要とするならば赤い灯籠を門に掛ければいつでも会いに来ると告げ去ります。
固安郡主は夫の潔白は証されたのだから釈放するよう求めるが汪植に章鞏柱を捕まえるまでは拘留すると言われます。成化帝は釈放されるまで動かないと郡主が跪いて離れないので西廠から出すよう命じました。
唐泛はわざわざ手掛かりを残すのは王憲を救うためではないかと考えます。隋州に相談しにいくと首謀者ではない王憲を身を挺して守るのは固安郡主だけだと気付きます。唐泛は西廠に駆け付けて釈放するのを待つよう告げ陛下に謁見します。
汪植からおそらく郡主が関与していると報告を受けた成化帝は「父上も朕も代宗父娘には義理を欠いたから大事にはせず収めてくれ」と告げます。
唐泛は郡主に手を出せないのであれば王憲を処刑する貼紙を出し向こうから動くのを待つしかないと汪植に告げます。郡主は自分ではどうする事もできず李子龍に連絡を取ります。