作品情報/大宋宮詞
リウ・タオ&ヴィック・チョウ共演、平民から皇后にまで上り詰めた実在する女性の波乱の生涯を描いた中国ドラマ
北宋の第3代皇帝・真宗は皇太子になる前の襄王だったころに蜀の平民・劉娥に命を救われ愛し合うようになる。身分を問題視する宮廷と朝廷からの反対、正室・郭清漪や側室・藩玉姝の存在などが立ち塞がるが劉娥は愛に生きることを決意するものの趙吉が太子になっても宮中に迎えられずに過ごす。そんな中、遼が和睦の条件として両国の皇子を相手国へ人質に送ることを提案してくる。真宗は朝廷に劉娥を認めさせるため趙吉を人質に送ろうとするが・・・
ネタバレ感想/大宗宮詞
35話・差し出された甘露
趙恒(宋の第三皇帝・真宗)は遼の蕭皇太后の崩御に際して大理寺卿・曹利用と駙馬都尉・丁献容を使者として遣わし追悼の意を表すと重臣たちに告げます。
タングートの李徳明から我々と褆摩の争いだから宋は関与するなと文書が届くと曹鑑は李徳明の父・李継遷は謀反を企てたので反徒など信用できないと言います。
藩伯正は褆摩と組んで攻撃するべきと訴えるが寇準は私欲のためだろうと指摘し褆摩の強大化を招き暗雲が立ち込めると進言します。
趙恒は王欽若と蘇義簡にタングートの使者と協議するよう託します。
藩伯正は皇后(劉娥)のお腹の子を皇太子に冊封するべきと進言すると寇準は皇子とは限らないと反対します。
蘇義簡から報告を受けた劉娥は潘玉姝が降格され禁足中だから腹を立てているのだろうと告げます。文伽凌(貴儀)がやってきて陛下がもしタングートを支援するようなら仲裁してほしいとお願いされるが、かつて謀反を起こされた時に助けてくれたのが褆摩なため恩に背くとは思えないと告げます。
趙恒は凶事を示す星が現れたため劉娥と李婉児(宸妃)に安産祈願の曲玉を作って贈ります。
寇準は丁謂から李婉児の弟・李載豊を紹介され酒をごちそうになるが玉清昭応宮の建築で大量の資材を運ぶ必要があり運河を作るべきと相談され話を流します。
趙恒は遼の耶律隆緒が高麗に攻め込んだと報告を受けると潘伯正は援軍出兵の約束を直前で反故にしたから遼に加勢するべきと訴えます。寇準は北伐の失敗は高麗が原因ではないので高麗と国交を回復すべきと訴えると趙恒は遼を牽制する意味でも寇準の意見に同意します。
劉娥は安産祈願のために訪れた寺で民衆を謁見した際に男児を授かると渡された甘露を口にします。
36話・皇后の流産
安産祈願から戻る劉娥は休んでいると張景宗が訪ねてきて趙恒がタングートからの要求にご立腹しており仲裁してほしいと蘇義簡からの伝言を受けます。
趙恒のもとへ向かうと王欽若から「タングートの使者は宋に遼と同等の待遇を求めて銀や絹織物を要求し褆摩と同じく李徳明を王に封じてほしい・・・」と説明を受けるが途中で趙恒が無礼だと激怒します。
劉娥はまだ話し合いの途中だと宥め、毎年辺境に使われる高額な軍事費に比べれば支出はわずかに済むし王に封じても宋の臣下には違いないと告げるが皇后の口出しは無用だと言われてしまいます。
劉娥は大みそかの宴には疲れているから欠席すると告げその場を去ります。
宴に向かう潘玉姝は皇后の姿を目にし様子を見て来いと侍女に命じます。皇后がいないとは面白くなりそうだと口にする潘伯正に藩良はお正月にとっておきの贈り物があると告げます。
寝室で休む劉娥は瓔珞が気遣って宴から抜け出し来てくれたので感謝するが初雪を見ているときに腹痛に襲われます。
密かに報告を受けた趙恒は駆け付けるが・・・・
潘玉姝は「甘露を食べ、皇后流産」と藩良から文を受け様子を見に行こうするが立ち入り禁止だと景宗に言われます。強引に入ろうとすると趙恒がやってきて夜更けに押し掛けるとは何事だと叱咤され追い返されます。
趙恒は皇太子の嫡母は皇后でなくてはならないと悩みを打ち明けると「どこかで男児の赤子を探してきて李婉児の子と交換すればいい」と乳母・王氏に言われ考えます。
趙恒はタングートの使者の要求をのみ帰らせ、皇后が身ごもっている皇子を皇太子と定める聖詔を景宗に読ませます。
流産したのに先祖に報告をしたのは何でだと劉娥に責められるが国の母として優先すべきは母子や姉妹の情ではなく世継ぎの事だと言い聞かせます。
37話・懐妊の有無
趙恒は劉娥が流産してしまったため乳母・王氏の意見を取り入れ李婉児の子を劉娥の子として育てる決意を固めます。
皇后が流産した気配がないため潘良と潘玉姝は本当に甘露に流産する効果はあったのかと苛立ちます。潘玉姝はおおみそかの宴の時に陛下に追い出されたことを思い出し貴儀が茶を振舞う場所に出向き皇后に羹を献上します。
劉娥は趙恒のもとに向かうと激しい腹痛に襲われます。陛下は董侍医を呼んだのに潘玉姝が差し向けた黄侍医が来たので返そうとするが劉娥に止められます。
趙恒が心配するなか劉娥は懐妊の脈を示す薬を飲んでいたことで母子ともに健康だと診断され異常がないなら下がれと命じます。
趙恒は念のため董侍医を呼ぶと腹痛の原因は潘玉姝が献上した羹だと言います。妊婦でない者が飲むと腹痛を起こす秘薬が混入されており懐妊の有無を調べる時に用いられると知り趙恒が激怒するが「哀れだと思って許しましょう」と劉娥に言われます。
どっちにしろ潘玉姝を許せないため真相を突き止めるよう景宗に命じます。
劉娥はなんで潘玉姝から懐妊に疑いの目を持たれたのか、大みそかの夜も訪ねてこようとして陛下に帰されたと蘇義簡に話します。大みそかの宴中に何かを企てることは不可能なので昼間に行った相国寺で何かなかったかと聞かれるが甘露を口にしたことは頭によぎりませんでした。
李婉児から出産時期も同じであり互いの子が一緒に学べるなんて嬉しいと言われ劉娥は胸を痛めます。
38話・皇太子の誕生
李婉児の陣痛が始まり蘇義簡は趙恒に命じられ王氏を呼びに行きます。王氏は民の女の家で助産を行っていたが替え玉として授かるはずの赤ん坊が一向に生まれず陣痛が止まってしまいます。
仕方なく諦めて後宮に戻り産屋で李婉児の助産を行います。そのころ潘玉姝は陣痛が始まったら産屋の外で太鼓を鳴らせと藩良に言われていたので太鼓を手にし出て行きます。
蘇義簡から子が生まれず産屋に王氏をお送りしたと報告を受けた劉娥は他に赤子を用意できなかったのも天意だと言います。
曹鑑の屋敷では古希の祝いが盛大に執り行われるが冀王が作った孔明灯を皆で飛ばしたところ皇宮の内蔵庫に引火してしまいます。
李婉児のために慈母観音を取りに内臓庫に来ていた劉娥は煙に気付き急いで脱出します。火事の混乱のなか李婉児は難産を極めるも無事に皇子を出産するが産屋が火に包まれてしまいます。
赤ん坊を助けてと李婉児に託された王氏は赤子を抱いて逃げ出し、太鼓を手にしていた潘玉姝はこんな時に火事かと思うがこの火事で恨みを晴らせるかもと思い門を閉めるよう命じます。
王氏は劉娥と出くわし赤子を渡して李婉児を救出するために戻るころ山猫を飼う老女官は折れた木の下敷きとなってしまい命を落とします。李載豊は姉・李婉児を助けるために飛び込み出口が分からなくなるが恵みの雨が降った事で助かります。
趙恒は駆け付けると李婉児の無事を知り安堵するが産着に包まれた我が子を確認しようとすると丸焦げになっていたので動揺します。あれは山猫だと気付いた潘伯正は藩良に目を向けると「皇后が皇太子を出産した」と瓔珞が報告にやってきて趙恒は喜びます。