作品情報・キャスト
妻を亡くした悲しみから抜け出せない凄腕の殺し屋スティーヴンは自ら命を絶とうとして何回も失敗するパーシバルから「僕を消してくれ」と奇妙な依頼を受ける。
引き受けるが至近距離から撃っても何故か運良く助かり何度も失敗してしまう・・・
奇妙な運命に導かれた2人の人生が交錯すると・・・
ネタバレ あらすじ
エンドレス・マーダー
スティーヴンはいつも行く店で「妻アニーが妊娠したが自信がない」と口にすると店主は笑いながら「最初は誰だってそうたが男として成長できるぞ」と言いました。
真剣に悩みを打ち明けていたが二人の会話が長い事にイライラした男が割り込んで来ました。
頭にきたスティーヴンは路上で待ち構え男をボコボコに殴りつけました。
奇妙な依頼
…〜3年後。
妊婦だった妻アニーが轢き逃げに遭い悲しみから抜け出せない一方、凄腕の殺し屋として任務をこなすスティーヴン。
ある日、「自分を殺してくれと」とパーシバルから依頼されスティーヴンは話を聞くため会いに行くと「出会いは運命なんだ。きっとこの会話も」と言われます。
パーシバルの思想についていけないスティーヴンは「自分でやれば?」と伝えるが彼は既に何度も自殺を試みていました。
金を受け取ったスティーヴンはさっさと済ませようと至近距離で撃ちその場から去ります。
「一人で勝手に仕事を引き受けるな。フランクの件はどうなってる?」とトーマスに責められます。
アニーが轢き逃げに遭う現場を目の前で見てから車道に出ると発作を起こして気絶してしまうためスティーヴンはタクシーを利用するようになっていました。
フランクを始末しに向かった時、手前でタクシーが停まったため渡るよう訴えていると飛び降り自殺したパーシバルがボンネットの上に落下してきたのです。
慌てて車から出るが発作を起こし気絶したため任務失敗に終わっていたのです。
スティーヴンは「運悪かっただけ。任務は必ずやり遂げる」とトーマスに言いました。
運命
病院で目を覚ますパーシバル。ドクターは銃弾を取り出すときに脊柱に腫瘍を見つけたので摘出したと言いました。
スティーヴンは訪ねてきたパーシバルを見て驚きます。
運命、宿命、死ねない呪い、などパーシバルが話し始めたのでスティーヴンは「俺が焦って撃っただけだ」と言い放ちます。
スティーヴンはトイレに行ったパーシバルの後を追い至近距離から撃ちました。
帰宅したスティーヴンはいつものようにアニーのドレスを着て口紅を塗り彼女を感じ悲しみに暮れます。
〜1ヶ月後、飲みに行くと眼帯をしたパーシバルが現れスティーヴンは驚きます。
「すべてには意味がある」と論じるパーシバルにスティーヴンは「なぜ死にたいんだ?」と聞きます。
ゲイであるパーシバルは恋人クリスが殺されてから生きる希望を失ったと言いました。
大切な人を失う悲しみが分かるスティーヴンは客として来ていたゲイに金を渡しパーシバルの相手をするようお願いしました。
翌朝、スティーヴンは侵入しパーシバルの顔を枕で押し付け窒息死させるが彼は数分後に息を吹き返しました。
奇妙な友情
スティーヴンは自分も誰かを抱けば少しは苦しみから逃れられると思いカウンターに座るジェシカに声をかけます。
誘う事に成功するがあまりに興奮して首を絞めてしまいジェシカに激怒されます。
一方、パーシバルはバーテンダーのブラッドを誘うと罠に嵌められ数人の男からボコボコにされます。
スティーヴンはフランクを早く始末しなければと思うが何故か違和感がありためらってしまいます。パーシバルが病院に運ばれたと知りお見舞いに行くと「なぜそんな仕事をしているか?」と聞かれます。
スティーヴンが殺し屋になったのはアニーを轢き逃げした犯人に復讐したい思いがきっかけでした。
友情が芽生え始めていたスティーヴンはパーシバルを病院送りにしたブラッド含めた男達を始末しました。
スティーヴンはパーシバルが退院したので家を訪ねます。
パーシバルは画家であり「クリストファー」と題した新作を描いていました。
ブラッドに仕返しした事を責められたスティーヴンは「善か悪か分からん俺を求めてくれたから」と答えました。
スティーヴンは帰りに勇気を持って車道に出てみるが事故を思い出して発作が起こり気絶してしまいます。
結末
スティーヴンとパーシバルは車道を挟んで偶然会います。
パーシバルからカフェに行こうと誘われるが道路を渡れないのでこちら側にあるピザ屋に行こうと誘います。
ゲーセンで楽しんだあとスティーヴンはパーシバルを家に招くが、パーシバルはアニーが最期に着ていたドレスのボタンを見て出て行ってしまいます。
スティーヴンはいつものようにアニーのドレスを着て口紅を塗るといきなり窓ガラスが割れました。何事かと窓から覗くと警官が撃たれそうになっていたのでドレス姿のまま外に飛び出して助けました。
警官から感謝されヒーローだと賞賛されたスティーヴンは「これには何か理由がある」と感じ「死ねないのはこの世に必要だからだ」とパーシバルに電話で伝えました。
スティーヴンは酒に酔ったパーシバルが車道をフラフラ歩いていたので助けに入ります。
パーシバルは泣きながらボタンを差し出し「君と出会ったのは運命だったんだ」と言いました。
クリスが殺されショックを受けるパーシバルは酒に酔って運転してしまいアニーを轢いてしまったのです。
「すべては最初から決まっていたんだ。早く殺せ」
スティーヴンは銃を取り出しパーシバルの頭に押し付けるが警官がやってきたので逃走します。事情聴取を受けたパーシバルは「知らない人にいきなり銃を突きつけられた」とシラを切りました。
スティーヴンはアニーを轢いた車のナンバーを覚えたが寝たら忘れてしまい似たようなナンバーの車の持主を片っ端から始末していました。
フランクのナンバーも似ていたが犯人がパーシバルだと分かったので「実に幸運だったな」と告げその場から去ります。
そして屋上から飛び降りようとするパーシバルを訪ね「僕を許してほしい」とお願いされるが「それはできない」と言い突き落としました。
スティーヴンは「俺はもう抜ける。殺しはやらない」と伝えるとトーマスは「信じない。お前は根っこからの人殺しだ」と言いました。
隣の席では1人でブツブツ話すスティーヴンを不思議そうに見る女性がいました。
(どうやらトーマスはスティーヴンが作り上げた人物のようです)
パーシバルの追悼の展示会に足を運んだスティーヴンは彼が描いていた「クリストファー」を見て衝撃を受けます。
どこかで見た事がある顔だと思っていたスティーヴンは3年前に店主に相談しているところを邪魔され殴り殺した人だと気付きます。
自分の行いがなければパーシバルが酔って運転する事もなく、愛する妻アニーとお腹にいる赤ちゃんが死ぬこともなかったのです。
気が動転したスティーヴンは自分がきっかけで命を失った人達の幻覚を見ます。そしてアニーに手招きされ車道を渡ろうとしたところ車に轢かれました。
病院で目が覚めたスティーヴンは「生きているのは幸運だ」とドクターに言われます。