ぼくは明日、昨日のきみとデートする
福士蒼汰&小松菜奈 共演!!
七月隆文の原作を「フォルトゥナの瞳」などを手掛けた三木孝浩監督が映画化。
あらすじは?
美大に通う高寿は電車で一目ぼれした愛美に声をかけるが別れ際に彼女は涙を流します。
何故か居場所を知らせていないのに現れたりする彼女。不思議に思いながらも二人は付き合うことになります。
周囲からもうらやましがられるほど順調に交際が進み幸せな日々がいつまでも続くと考えている高寿だったが愛美から思いも寄らない秘密を打ち明けられる
初めて会った時に涙を流した理由とは。
キャストは? 福士蒼汰&小松菜奈
◆南山高寿(福士蒼汰)
美大に通う大学生。電車の中で愛美に一目ぼれする
◆福寿愛美(小松菜奈)
携帯電話を持っていない。初めての事をすると涙を流す
◆上山正一(東出昌大)
美大に通う高寿の親友
◆南山たかもり(大鷹明良)◆南山えいこ(宮崎美子)
高寿の両親
ネタバレ/ぼくは明日、昨日のきみとデートする
一目惚れ
将来、作家かイラストレーターになりたい南山高寿は美大に通うためいつもの電車に乗ると福寿愛美を見て一目惚れします。
二度と会えないかもしれない人に恋をしてしまった高寿は同じ駅で降りたら声を掛けようと決心します。
同じ駅で降りたので愛美を追いかけ「一目惚れしました。メールアドレス教えてください」とお願いすると「携帯持っていません」と言われます。
高寿は断られたと思い去ろうとすると「あの・・・本当に携帯持っていなくて・・」と愛美は言いました。
駅のベンチに座り互いに自己紹介すると愛美は同じ年で美容の専門学校に通っている事を知ります。
「どうして私に?」と聞かれた高寿は「この人だっていう直観でいくしかないと思って・・・」と答えました。
次の電車がきて愛美は「もう行かなくちゃ」と歩きだします。高寿は慌てて「また会えるかな?」と呼びかけると振り向く愛美は涙を流していました。
彼女は「またね、きっと会えるよ、また明日ね」と言い電車に乗り込みました。
恋人関係
高寿は同じ美大に通う親友の上山正一に相談します。
「絵しか興味ないお前がナンパしたのか」と喜ぶ上山はものすごく適当だが高寿にとってはいつも救いになっていました。
同じ電車に乗ればまた会えるはずだと期待するが彼女は乗っていませんでした。
しかし美大の課題のため動物園に行き絵を描いていると「いいね~」と愛美が後ろから声を掛けてきました。
驚く高寿は「なんでいるの?」と聞くと「また明日ねって言ったし・・それに明日動物園に行くって言ってたでしょ」と言われます。しかし高寿はそんな話をした覚えはありませんでした。
高寿は子供の頃からお気に入りの場所である湖に連れて行き「5歳の時に桟橋から落ちて溺れたんだけど知らない女性に助けられた」と話します。すると愛美にも同じような経験があり「偶然だね」と高寿は喜びます。
高寿は連絡先を教えてとお願いすると彼女は自宅の番号を紙に書いて渡しました。喜ぶ高寿だが上山からなんでその時にデート誘わないのだと言われます。
帰宅したばっかりの高寿は上山に背中を押され電話し次のデートの約束をすると愛美は「明日ね」と言いました。
デートの時は迷わないように早めに行って街をぶらつけ、そして自分の好きな物を見せて一緒に楽しめとアドバイスを貰います。
愛美と分かち合いたいと自然と思うようになっていた高寿は「人を好きになる事」を学びます。
綺麗なイルミネーションを見て「綺麗~」と感動する愛美は「デートするの初めてなの、だから一目惚れしたと言われ嬉しかった」と言いました。
「本当のこと言うね、私、ずっとあなたの事見てたんだよ、気付かなかったでしょ」
高寿は勇気を持って交際を申し込むと愛美は「よろしくお願いします」と頭を下げました。
涙もろい彼女
上山の家に居候させてもらっていた高寿は1人暮らしを始めます。
手伝いに来た愛美が段ボールの中に入ってた箱を手にとります。それを見た高寿は5歳の時に助けてくれた命の恩人と5年後にばったり会った時に「次に会う時まで預かってて」と言われた箱だと説明しました。
門限が24時の愛美は「私はシンデレラ」なのと笑みを見せます。送っていく時、高寿は愛美の手を握りました。
二人はデートを重ね「また明日ね」が合言葉のようになっていました。
「私は涙もろいの」と言っていた愛美は初めての事をすると必ず涙を流しました。
最初は「本当に涙もろいな」と微笑んでいた高寿だがシチューを作ってくれたときに実家のシチューの隠し味にチョコレートを使っていることを何故か知っていたため驚きます。
愛美は「前に言ってたよ」と言ったが高寿には憶えがなく前にも同じ事があったため冗談半分で予知能力でもあるかと笑いながら言いました。
「私に予知能力があったらどうする?宝くじとか当てたい放題で金持ちだよ」
金は自分で稼ぐと言った高寿は「あなたの未来がわかるって言ったらどうする?」と聞かれ「分からなくていい」と答えました。そんな彼女は「だよね、残念ながら私は普通の人間です」と笑いました。
俺の未来は彼女の過去
3月1日。
家に帰った高寿は愛美の忘れ物である手帳を見付けます。
開いてみると1ページ目の日記が「3月16日、愛実には最初の日、高寿は最後の日、大学の教室で高寿のモデルになる」と書かれていました。
次のページには「3月15日、愛実には2日目、高寿は29日目、高寿の両親と会う」と書かれていました。
ページをめくっていくと先の日付からどんどん遡って書いてあり高寿は不思議に思ってると愛美から電話があり「手帳・・・見たよね?」と聞かれます。
「見たけど・・・」と応える高寿に愛美は「意味分からなかったでしょ。私隠していることがある。明日全部話すから、あの箱持ってきてね」と言われます。
箱って何か分からない高寿は聞くが応答がなく、時計を見るとぴったり24時になっていました。
命の恩人から預かるよう持たされた箱だと気付く高寿は愛美に指定された大学の教室に箱を持って会いに行きます。
「私は別の世界の人間。私の世界はこの世界とは時間の流れが逆方向であり高寿にとっての未来は私にとっての過去。予知能力ではなく時間の流れが違うから知っていただけなの。」
愛美は箱の鍵を持っており「一緒に開けよう」と言いました。
高寿は箱を開けると高寿の両親と一緒に撮った4人の写真が入っていました。箱を預けた人は10年後の愛美であり命の恩人は15年後の愛美だったのです。
高寿と愛美は5年に1度しか会う事はできず月が満ちてかけてしまう30日の間だけなのです。
そして愛美は5歳の時に溺れるがそれを助けるのは35歳になった高寿なんだと言いました。
お互い命の恩人であり同じ二十歳になった今、恋人同士として出会ったのです。
二度と戻れない二十歳の思い出
愛美はいつも通り過ごすが高寿は今現在の思い出を愛美は忘れるのだと考え込みます。
すべて理想通りで幸せだった高寿だが、手帳に書かれたことに従っていた愛美の演技だと気付くのです。
私たちのたどっていく大事な運命だからと思っている愛美は様子がおかしい高寿に気付くが手帳に書かれている通りに精一杯楽しみます。
過去の思い出を今の愛美が知らないのは高寿にとってはとても辛い事でした。
「会うのが辛い」と言い去ってしまいます。
このまま愛美と会わなかったら運命は変わるのだろうか・・・
昨日の事を話しあうことは不可能であり何で愛美はこんな辛い事を平気で続けられるのか高寿は思います。
愛美がすぐ泣くのは愛美にとって二度と戻れない最後だからだと気付きます。
・・それなのに愛美は笑ってた・・・
高寿は電話をかけ「君にとっての明日、僕は酷い事を言ってしまうが乗り越えたから、君の事が好きだから。」と伝えます。
愛美も「高寿・・私もだよ。私もあなたの事が好き」と答えます。
「明日、会えるかな、昨日の君に」
駅のホームで待ち合わせして「愛美はずっと頑張ってくれてたんだね」と高寿は抱き締めます。
高寿にとってはどんどん幸せになっていくが愛美は徐々に知らない人のように振舞わなくてはならない。そんな愛美の辛さに高寿は気付いたのです。
5歳の時に35歳の高寿に助けられた愛美は直感で「この人だ」と思いました。今の高寿に会いたいから辛くてもなぞって生きて行こうと思ったのです。
二人は残りの日々を大事に過ごして行きます。二度と戻れない二十歳の思い出を作りそれぞれの時代を繋げるためデートを重ねて行きます。
高寿の両親に会いに行く日、高寿は小学生の頃によく食べたタコ焼屋に行きます。そこは35歳の時に愛美が箱を預けた場所でもありました。小学生の高寿はマンガを描くのが好きだと言い愛美は「あなたは必ず慣れるよ」と言いました。
結末
大学の教室でモデルを待っていると照れたように愛美が入ってきます。
「予定されていたからではなく僕の30日のありったけの想いを込めて君を描きます」
愛美は手帳を取り出し「今日までの出来事を詳しく教えてください」と言います。
愛美は手帳を2冊持っており1冊は25歳の高寿に教えられたもので大雑把な内容でした。
高寿は描きながら30日の思い出を詳しく話すが「これでは愛美が全然楽しくないじゃないか」と気付き涙を流します。
今日まで楽しかったり苦しかったりいろいろ感じられたのは愛美が頑張ってくれたからだと思うのです。
「この先なにがあるか分かってても楽しいものは楽しいよ」と愛美は言いました。
高寿は「すれ違ってなんかない。僕たちは端と端を結んで輪になって繋がっているんだ」と伝え愛美が乗る電車を見送りました。
中学生の愛美は25歳の高寿から絵を貰いそこには高寿から愛される私がいました。
待ちに待った二十歳の高寿に会い二日目には「俺の彼女」と両親に紹介され幸せでした。
最後の日に「一目惚れした」と声を掛けられた愛美は「また明日会えるよ」と言って電車に乗り込みいっぱい泣きました。