作品情報キャストの紹介
フー・ビンチンとチャン・ダンフォン共演の中国歴史ドラマ、政略結婚した楊堅を隋の初代皇帝へと押し上げ皇后の座に上り詰めていく独孤伽羅を中心に描いた作品。
南北朝時代の北周を舞台に政権交代が激しい乱世のなか独孤天下という予言を受けた独孤信には3人の娘がいた。長女の般若は予言を実現させるため愛する人を捨て皇室に嫁ぐも悲しい運命が待ち受けていた。次女の曼陀は自分の母が庶民の出身であることに引け目を感じ権力と金に執着して心を通じ合わせた楊堅ではなく隴西に嫁ぐ。主人公である三女の独孤伽羅は政略結婚で楊堅と夫婦になるが少しずつ心を通わせ隋の初代皇帝へと押し上げ皇后の座に上り詰めていく。
ネタバレあらすじ/独孤伽羅
第53話・失望と希望
于文憲の謀反も偽りだが巻き込まれそうになった楊堅は何とか難を逃れ屋敷に帰ります。
伽羅はこれから何があっても静観するよう麗華に伝書鳩をおくるよう冬曲にお願いし、于文贇(北周皇帝)は無能だが道義に背く行いはしないはずと思う楊堅は裏で糸を引く者を探るよう鄭栄に命じます。
皇后に相手にされない贇はイラつき娘を集めさせ逆らう者は排除し朝廷の反発を受けても尉遅柱国の後ろ盾を得て暴挙は激化していきます。
贇を操っていた者が曼陀だと突き止めた楊堅は唐国公の屋敷を訪ね李淵を引き取り「なにゆえ一向に悔い改めぬのだ。たびたび伽羅を陥れ麗華までも傷付けるとは我慢ならん」と叱責まします。
「山寺に移り亡き夫の冥福を祈るがいい、まさか息子の父親まで手にかけるとはな」
ずーっと仕えていた秋詞がもう手に負えないと見限りすべての悪事を楊堅に話していたのです。
李淵を引き取ることになり実の子として育てるよう言われた伽羅は理由を話してくれないことで黒幕なのだと気付きます。
贇が皇后にヤキモチを焼かせようと4人の側室に皇后の位を付けるがそれでも相手にされないので苛立ちます。
五后並立など荒唐無稽にも程があると重臣たちも反発する中で贇は長子・于文闡を皇太子に立て逆らう者は処罰すると言い放ちます。
楊堅が何も言えないことに勝ち誇る贇は威勢を張り皇后を突き飛ばして怪我を負わせてしまいます。
伽羅は苛立つ楊堅を止め娘の育て方が悪かったのだと跪いて許しを請うと楊夫婦は謙虚で礼儀正しいと重臣たちの間でささやかれるようになります。
伽羅は皇后に会うことを許されるが顔の傷を見て「手が滑った」と言い訳する皇帝をぶん殴り短刀をクビに当てます。
「礼節を重んじる私は皇帝殺しなどしない、忠臣を殺してきた陛下を庇う者などいるものか」
先帝に託されていたから夫婦で支え我慢してきたが娘を傷付けられた以上許す事は出来ないと言い放つと脅えながら詫びる情けない皇帝を見て兵符を差し出せと要求し命は助けてやります。
兵符を手にした伽羅は「天下を動かす兵符だ」と楊堅に差し出します。
ずっと耐えてきたがもはや引き返せないと思う伽羅は宇文邕に免じて1年様子を見るが改める気配がなければ野望を叶えてと言います。
恐れる贇はこれからは大事にすると麗華に詫び大臣を集めて「皇太子に譲位する。正陽宮に居を移し楊堅に国政を委ねる」と宣言すると朝廷は膠着状態となります。
念のため兵を率いて待っていた伽羅は鄭栄から譲位すると聞いて脅しすぎたかと思います。
「皇帝に追従すべき」と伽羅の伝言を受けた楊堅は意志が固いようなので新帝を支えますと告げると贇は喜びました。
楊堅と再び権力を握る贇は和解と争いを繰り返すが1年後、贇は倒れそのまま息を引き取りました。
楊堅が陛下を殺した噂が広がると麗華との確執が深まって衝突するようになってしまい伽羅でも仲裁できない状態となってしまいます。
権力を握り逆徒を平定する楊堅は己の野心を隠さなくなると大象2年12月に王に封じられ随王となります。
翌年2月13日、皇帝は禅譲を願うも楊堅は帝位を奪ったとして悪評が立つので辞退しました。
伽羅は独孤の天下を信じ帝位を狙うなら悪評など恐れるなと跪きます。
第54話・天下統一
幼帝・于文闡の禅譲を受ける事を決意した楊堅は皇帝に即位すると国号を隋に改めました。
幼帝は介国公に封ぜられるも別の宮殿に居を移し変わらず厚遇されました。隋皇后となった伽羅は勇が皇太子に立てられ他の子も親王や公主となったので時の流れの速さを実感します。
山寺へ送られていた曼陀は許され迎えに来た弟の独孤順に連れられ山を下りるが国号が隋になっていたので驚きます。
楊堅が皇帝となり伽羅によって許されたのだと知った曼陀は兄弟姉妹が集める宴には行かないと言います。
「修行をしてもまだ目が覚めないのか、輝ける皇后と比べたら奥様は塵も同じ、皇后と反目し合えば破滅します」と王氏は怒ります。
曼陀は反省を口にするが淵が自分よりも伽羅を慕って懐いているのを見て再び楊堅と伽羅を見て憎しみが沸き起こります。
楊堅は反省しているように装っているようにしか見えず唐国公の屋敷に人を遣わして見張るよう冬曲に命じました。
曼陀は自分に説教する王氏を見限り皇宮の抜け道を教えろと拷問します。
「アシナ太皇太后と手を組むとは隋にとって突厥は天敵なんですよ、性懲りもなくなぜ敵対するのですか」
王氏は最期まで曼陀の身を心配していたがまた同じ事をギャーギャー喚くのでもはや狂っているとしか思えません。
その頃、于文闡が何者かに殺されてしまい真っ先に疑われると警戒した楊堅は「陳の刺客の仕業に見せかけ于文一族を始末すれば・・・」と進言されるが于文家の安泰を伽羅と約束したので受け入れられません。
しかし、「国の存亡の方が大事です。私が勝手に行動を起こすので陛下は約束を破ることにならない」と鄭栄に言われ許可を出してしまいます。
于文家の者が皆殺しにあったと知り伽羅は宇文邕から託されていたためショックで倒れてしまいます。
楊堅は于文一族を手厚く葬むったあと陳の討伐に打って出ることを伝えます。伽羅から本当に関わってないのかと聞かれた楊堅は誓うと嘘を付きます。
アシナ太皇太后が先帝殺しを指示し抜け道を刺客に使わせた事で自害したと冬曲から急報が入ります。冬曲はお世話になった伽羅に嘘を付きたくないこと、そして負傷した夫の鄭栄が先が短い事で里帰りを要求して受け入れられます。
楊堅は梁と陳を滅ぼし中原を統一すると突厥は漢民族に服従を示しました。不世出の英雄であり天命を受く転輪王だと褒め讃えられるが伽羅は喜べないでいました。
乱世を集結させた楊堅はまさに独孤の天下だと勝ち誇ります。
その後の20年間、伽羅は楊堅と冬曲の会話を聞いており楊堅が鄭栄に指示を出したのかと心では思うものの口にはしませんでした。
最終話の第55話・独孤の天下
宴に出席した曼陀は伽羅が病で寝込んでいることを知り恐妻家で側室を迎えない事で有名な楊堅(隋王)でもチャンスだと企てます。
自分の若い頃の絵を配って似ている者を捜せと命じるとそこに淵がやってきてまた何かの陰謀かと言われます。
「先帝殺しの黒幕が母上だとバレなかったのは私が宿直でアシナの口を封じたからだ」
淵が守ってくれたのだと知った曼陀は「さすが私の息子だ」と笑うが李家を滅亡に追い込むのは止めろと淵はうんざりします。
伽羅は雲昭訓なんてただの側室であり皇太子の寵愛を奪い返せと正室に叱咤するが楊堅が宮女と共寝したと報告が入ります。
お香を吸ってから気を失っていた事で誰かの陰謀だと疑う楊堅は皇后にバレないように調べろと命じるが既に皇后から薬を賜ったと知り驚きます。
確かに誓ったがこれしきの自由も皇后から与えられないのかと激怒して口論となるが宮女の姓が尉遅で大象2年に誅殺した者の娘かと知ります。
楊堅が自分の前でも朕と呼ぶようになり変わっていく姿を見て権力は本当に魔物だと伽羅は思っていました。
今回の件で楊堅にはがっかりしたが心には宇文邕の想い出がしみついているので責める事は出来ないと麗華に話します。
楊堅もいつの間にか夫婦ではなく皇帝として接していた事に気付きます。夫婦だった頃の幸せが蘇り独孤家の屋敷に戻ってしまった伽羅を迎えに行きます。
夫婦に戻り幸せな日々を送るが伽羅は病によりこの世を去ります。
2年後、隋の文帝(楊堅)が仁寿宮で崩御。
義寧2年、唐王の李淵が恭帝から禅譲され長安で即位すると国号を唐としました。
武徳元年、淵の母・独孤曼陀は元貞皇后と追尊されました。
武徳9年、玄武門の変で淵は息子の李世民に帝位を奪われ垂拱殿で崩御しました。
周・明帝の妻・独孤般若(明敬皇后)
隋・文帝の妻・独孤伽羅(文憲皇后)
唐・世祖の妻・独孤曼陀(元貞皇后)