永楽帝 大明天下の輝き/作品概要
明の最盛期を築いた第3代皇帝・永楽帝の波瀾万丈の生涯を描いだ作品
あらすじ
明朝の太祖・洪武帝の四男・燕王の朱棣は軍略家として成長していたなか、皇帝から寵愛を受ける長男・朱標の息子・朱允炆が皇太孫に指名された。洪武帝が崩御すると朱允炆は第2代皇帝に即位し建文帝となるが、その地位を固めるために皇族たちの王位を次々と廃止していく。これに対し燕王・朱棣は北平にて挙兵し首都・南京を陥落させて第3代皇帝・永楽帝として即位する。5度の漠北への親征、安南奪還、永楽大典などの勅撰書の大編成事業などを手掛けたほか、都を北平に遷都し明を全盛期へと導いていく。
キャスト
ネタバレ感想/永楽帝
13話・新たな任務
2皇子・朱樉(秦王)と3皇子・朱棡(晋王)が就藩し鳳陽での演武で勝利した4皇子・朱棣(燕王)が都に残ります。
太子(朱標)が開封へ出立すると疑念を抱いた胡惟庸は朱棣を見張らせろと涂節に命じます。
徐妙雲から浮かない顔してどうしたんだと聞かれる朱棣は錦衣衛を率いるよう太祖・朱元璋に命じられ12皇子・朱伯を加えないよう条件を出し引き受けたことを打ち明けます。
巡察、捕縛、詔獄を司り不正を働く官吏を糾弾できる皇帝直属の組織であり朱棣はさっそく不法行為する官吏を次々と捕えます。
太子は遼東、北平から山西、陝西の前戦まで至る所に拡廓の騎兵が出没しているので耿炳文を西安、傅友徳を太原に派遣し秦王と晋王を補佐させると告げると太祖から耿炳文と傅友徳の行き先を変えろと言われます。
朱樉から諸将に太子の言葉として「唐の趙郡王・李孝恭と副将・李靖の江南平定に倣い軍務の全権を潁川侯に委ねる」と告げさるよう太祖は言います。また耿炳文は消極的だが無能ではないから従うか否かの判断はつくはずだから朱棡はほっとけと言います。
探馬郡司を探せと太祖に命じられた朱棣は潁川王が秘密裏に設けた偵察組織だと知ります。王妃が倒れたと知り急いで向かうが懐妊していると告げられます。
14話・張り巡らせた罠
徐妙雲が無事に男児を出産すると孫に早く会いたい太祖は燕王府を訪ね高熾と名付けます。
朱棣は探馬郡司が再び現われたと知らされ錦衣衛から500の精鋭を選び北平へ向かうよう拝命します。すると張玉が訪ねてきて伯雅倫海別と会いたいというので翌日共に参内しようと告げると徐妙雲は忠義を向けるのは漠北の朝廷か斉王どちらなのかと思います。
朱棣は張玉の籍を秦王府から燕王府に移せと命じ草原の友に刃を向けぬ事を承諾してやります。
朱棣は太子に見送られ出立するが李景隆が娶りたいとお願いし連れてくるよう言われたことから伯雅倫海別も同行するのだと知ります。表向きは孫の顔を徐達に見せる事であるため徐妙雲も連れて行くと、伯雅倫海別はそれだけではないだろうと察するが管轄でないため知らせず探馬郡司が罠にかかるかは運次第だと思います。
朱棣は徐達と李文忠と会議を開き全容が見えぬ以上あえて罠に掛かるべきだと告げます。
内通者の処遇を表向きは死刑囚に官服を着せ探馬軍司の密偵と共に斬捨てたうえさらし首にしたと報告を受けた太子は北平での朱棣の動きを知る者は誰かと聞くと徐達と李文忠だけだと確認します。
15話・疑獄の波紋
北平で北元の間者を70名ほど処刑したあと秘密裏に中都に入った朱棣は開中法を悪用した官吏の不正の調査を開始します。
太子は朱棣の推測どおりなら中書省や大都督府、戸部や兵部、各省の布政使司までことごとく罪に問われる事になると陛下に告げると劉基を呼び戻せと命じられます。
朱棣は錦衣衛を率いて調べを進めるものの確たる証拠をつかめずにいたが、張武が塩の引換証で食糧を借りると幼なじみから情報を入手します。
引換証を担保に何家から食糧を借りている陳指揮使の職務は何か聞くと中都の警備に軍屯だと鉄鉉から知らされ、錦衣衛100名と屋敷に行き捕縛せよと命じます。
衙門や戸部、北平の布政使司の官吏と結託して開中法を悪用し暴利を得たと陳指揮使は自白します。朱棣は陳指揮使の件は終結とするが開中法の件は捜査を継続させます。
精査済みだと鉄鉉から報告を受けていた太子は燕王妃と朱高熾が北平から戻るから集結して戻ってこいと伝えにいかせます。
太祖は劉基が亡くなったので北平に人を派遣し允恭と九江を呼び戻し京軍留守司に入れよと命じます。劉基が死んだと知る胡惟庸は徐達や李文忠たちが都に息子を戻すのは陛下に忠誠を示すためかと気付きます。
16話・錦衣衛の威勢
太子の側室・呂氏は朱允炆から反省もせず理屈ばかり述べる朱棣に父上の補佐は務まらないと言われます。
朱棣は朱高熾が病だと聞かされていたので太医を連れて向かうと命に別状はないが体が弱くなる恐れはあると言われます。徐妙雲に何で都に戻ったのかと訴えるが、何で都に戻るといいながら鳳陽に行ったのだと聞かれ言えない事情があるのだと告げます。
胡惟庸は李善長を訪ねると権力も恩義も持ち合わせている者が来るとは陛下の次は何を考えているかつかめないのだなと聞かれます。
武周時期の武則天のやり口であり、厳罰に誰もが恐れをなし徳のない者たちは保身のために他人の罪を密告している状態なので正しい政ではないと訴えると不正な人間には他人を正せぬと言われます。
官吏たちが承天門の前で無実を訴えると報告を受けた太子は錦衣衛など不要だったと困惑し、徐妙雲は諫めてくれと弟に訴えられるが夫なんだから進退を共にするんだと言い放ちます。
朱棣は永嘉侯が錦衣衛を殺したので屋敷を包囲し剣を抜きます。突入の合図を送ろうとしたとき太子の命で屋敷に戻るよう伝令を受けます。
胡惟庸たちが錦衣衛の廃止を訴え跪き謁見を求めており、朱允炆から過ちを指摘された陛下は権力を握り横暴な行いを繰り返したとして大宗正院に拘禁し沙汰を待てと命じます。
鉄鉉は刑部にて裁きを受け、錦衣衛は大都督府の管理として廃止を待つよう命じます。
鉄鉉が絞首刑だと知った皇后は皇帝のもとにおしかけ朱棣は処罰したら許さないと暴れ去って行きます。