作品情報とキャストの紹介
清朝末期から中華民国初期に運送と護衛を行なう「鏢局」の鏢師として生き抜いた劉安順の姿を描いた中国アクション大河ドラマ。
清代末期、太谷鏢局の創設者・戴海臣の娘・戴戎の許嫁である優秀な鏢師・劉安順は後継者と目されていたが掟を守るがゆえ反感を買ってしまい追われる事になる。北京に移動し広順鏢局を開業するが余所者扱いされて仲間に入れてもらえないのでルートを開拓するためにやってきた土匪の女・路瑶婷の護衛を引き受ける。暗殺計画に巻き込まれ山猫に路瑶婷が拉致されてしまい救出するために革命派の要求に応じ様々な苦境に立たされるが義侠心と仲間の支えによって道を切り開いていく。
ネタバレあらすじ
第4話/黒袋の弟子
劉安順は山猫に荷を奪われる失態をおかし謝罪するが「運ばせた荷は囮だから問題ない。銀子は魏鏢頭が北京に持って行った」と戴海臣に言われます。
それでも自分の手から奪われたのは事実なので「事を荒げて馬親方の命を奪い、腕比べにも負けて名を汚し、荷を失って一門に不名誉を・・・」と反省します。
計略のうちであり負けない者はいないから過ちにはならないと戴海臣は告げ頑固すぎるほどだが掟の理を貫くその性格が一門を守るのだと言います。
しかし破門にされた馬親方夫人や鏢師たちは納得が出来ず自分をどう処するのかと責められた劉安順は太谷鏢門を辞職し北京に移って新人からやり直すと頭を下げます。
都の票号は皇族が支えているので入り込めるはずないと李希平は止め、戴海臣は過ちを認めて去る以上罪ある身となるため掟に従い黒袋を下げねばならないと忠告します。
劉安順は新しい護送路を開拓しないと白袋に戻せないのを承知していると涙を流しながら告げると戴海臣は認めました。
結婚の約束を交わしている戴戎は自分の娘への侮辱と一緒だと怒るが劉安順は決めたことだと黒袋を受け取ります。
劉安順は出発前夜に戴海臣の部屋の前で明かしたが会えませんでした。自分より辛いのだと理解できるので早朝にその場を離れ自分に付き添うことになってしまった母親に謝罪します。
外では掟通り叩頭しなければ太谷から出さないと鏢師たちが集まっていました。駆け付けた戴戎と李希平が叩頭なら自分がすると告げていたので劉安順は門が開けて出て行きます。
すると趙秀と一緒に北京に向かおうとしていたエルへと佟哈が通りかかり「大鏢頭に叩頭をさせようとは何事か、上下を乱すのは国法を侮辱する大罪だ」と助太刀に入ります。
劉安順は助け船を出されたことには感謝するが一門に口出しするなと告げ掟通り行ないました。
いつ戻れるかも分からず戴戎にもいつ会えるか分からないが北京に向かうエルへ達と一緒に長い道のりに出ます。
第5話/北京での再出発
母親を連れて北京に到着した劉安順は趙秀を案内するエルへ達と別れ太谷ひょう局の分局・広順ひょう局を訪ねるが看板を掲げてなく鏢師もいませんでした。
看板を掛けないのはならず者の標的とならないためであり実際は安宿のようなものだったのでこれでは商売にもなりません。
劉安順は看板を掛けろと命じ、開業に向けて宴を開くため八大ひょう局に招待状を配りに行くがどこへ行っても門前払いされてしまいます。
腕比べで敗れ荷も失った噂は北京にまで届いているのです。
八大ひょう局のひょう師たちは自尊心が強いので自ら来ないだろうと予想する劉安順は祝いの品だけでも届けば開業が認められたことになるので待ちます。
三礼ひょう局の杜載山(と・さいざん)が提灯を持って祝いに来てくれたが敗者は賊の標的になる理由で他のひょうもん門は来ないと知らされます。
北京から東北へ行くには必ず暗がり峠を通ることになり土匪との和解が八大ひょう局の悲願なため護送路を拓くことが出来れば他のひょう局からも認められるだろうと言われます。
暗がり峠・路宗山の若親方が北京見物でやってくるため滞在中の接待と警護を劉安順は引き受ける事にします。
派閥が多いため頭がいないと示しが付かないと思った戴海臣は李希平を大ひょう頭に任じました。穏やかな性格である李希平は太平の世なら問題ないが動乱の世は原則を守り抜く強情な者が相応しいと念を押されます。
それは劉安順が戻ってきたら大ひょう頭の座を譲れという意味であり李希平は自分には補佐の立場が適任だと約束しました。
その頃、王府に泊まって楽しもうと思っていた趙秀だったがボロ家でとてもじゃないが住めるような場所ではなく、しかも佟哈が勝手に家を担保に馬を手に入れていた事でエルへが馬を返してしまい留まることになってしまいます。
ぼろ屋で100年買い手がないほどだったが自分の馬と引き換えた事で念のため家の権利書を渡すよう要求しました。エルへもまさか佟哈に騙されているとは思いもしなかったので途方に暮れます。
第6話/八大ひょう局の提灯
広順ひょう局に若い女性が上がり込んできたので劉安順は止めると路宗山の娘・路瑶婷でした。
同業者に認めて貰うためにも北京を案内するが彼女は横暴でわがままな正確でありいきなり銃を発砲するので驚いて連れて帰ります。
天津で荘親王の第9貝勒(ペイレ)が土匪に拉致され身代金を渡し無事に戻ってきたが内密に捜査して逮捕するよう命じられた賈克木(か・こくぼく)は犯人は女だと知り路瑶婷に目を付けます。
賈克木から路瑶婷を逮捕すると言われた劉安順は土匪の隠蔽は大罪なので「土匪と決め付けているが彼女が一体何をしたのか」と聞きます。
ペイレは陛下の許可なく離京して法を犯したのに管轄外の賈克木が捜査するのは皇室に恥をかかせるためかと言い放つと八大ひょう門から認められていないのなら正式な鏢局ではないので逮捕に踏み切ると言われてしまいます。
夜明けまで8つの提灯を揃えなければ逮捕されてしまうと追い詰められた劉安順はお転婆娘の路瑶婷を拘束して尋問し彼女が犯人である事を確かめます。
犯人であっても彼女を守るしか先がないため劉安順は北京の鏢門に挑戦状をたたき付けます。武芸で勝利しすべての提灯を手に入れ皆からの酒を受け入れます。
第7話/客人と警察
酒を一気飲みした劉安順は路瑶婷がうちにいる事を伝え鏢局が閉鎖されて逮捕されたら暗がり峠を敵にまわし名声を失うのは同じだと念を押します。
八大ひょう局の提灯を持ち帰ると賈克木は土匪は逃がさないから見張っとけと言い放つものの約束通り開業は認めると言います。
忍び人(夏老)と手合わせをすると「戴海臣から半分も伝授されていないようだな、センスがあり努力すれば上を目指せるが今のままでは同じことだ」と去って行きました。
エルへのオンボロ屋敷で暮らしていた趙秀は張端和が捜して来てくれたので喜ぶが北京に山猫がいるのだと知ります。
見張りのために広順鏢門の前で酒を飲んでいた朝廷の巡警察が山猫に暴力を受け賈克木は劉安順の仕業だと疑い乗り込んでくるが当然証拠は何一つありません。
杜載山が「朝廷の許可なく逮捕するのは違法です」とやってきた事で賈克木は捨て台詞を吐いて去って行きます。劉安順は賈克木が鏢門の背後にいる人物を恐れているから強硬手段に出られないと知らされます。
広順の荷は票号(清代の為替銀行)からの依頼で官界との付き合いも票号に任せればいいが都の鏢門は後ろ盾が付きものなので荘親王家の第9貝勒ペイレの護衛に推薦しておくと言われます。
劉安順はペイレと姉の沁格格に挨拶するが返礼がないので鏢門の掟では鏢師と主は対等だと教え返礼を求めます。