作品情報/キャスト
中国では伝説的な人物として知られる鬼谷子を描いた本格歴史大作
魏国の宰相・王錯は奴隷廃止の変法を進めていたが逆恨みする者の悪計により一族が滅ぼされてしまう。生まれたばかりの王錯の息子・王禅は侍女・鍾萍によって助け出され母子として生活していると10年後に王錯の友人・史太皓が現れ故郷である魏の都・大梁へ移り住む。孫子兵法の研究を深めながら成長する王禅は魏王に認められ政策を助言する存在になっていく。周辺国との騙し合いで一触即発の攻防を繰り広げるなか民のため乱世を治めるべく動き出す。
ネタバレあらすじ/鬼谷子
第43話・自由を手に
楚王が王禅を見逃したので新法が発布され旗頭に据えられるのではと思う太子は都から離れようと考えるが王のそばにいてこそ身を守れると姫元伯に言われます。
「王宮にいれば貴族たちは軟禁されたと考えるので両者と争わずに生き延びられる」
太子一派が襲撃してくると予想する呉起(王禅)は替え玉の3人を馬車で出発させ抜け道を通って城門に向かうが伏兵が待ち構えていました。
しかし奴隷から解放された民たちを孫吉が率いて駆け付けた事で難を逃れ王禅は新法を発令しました。
「爵位改革、土地を民に、奴隷制の全面禁止」、集まった民たちは自由を手に入れ歓声を上げます。
奴隷禁止制度の事は聞いていなかった楚王に王禅が捕まったと報告を受けた韓の公主・今淑は彼の望み通り姮娥(賢夫人)を手刀で眠らせ魏に送り届けるよう命じます。
そして王禅を救うために楚王に会いに行くが兄である韓王に捨てられた事を知らされます。
第44話・愛と惨劇の選択
韓王に捨てられたと楚王から知らされた今淑は祖国も身内もいない身なんだと気付くと捕らわれていた姮娥と共に拘束されます。
その場に連れて来られた王禅は新法を改竄した事を責められるが奴隷が新たな人生を手に入れることに何が問題なのかと言い放ちます。
「民から称賛されるお前は殺せない、姮娥と今淑、どちらか連れていけ、片方は余のそばに置く」
「どうせ愛する女は解放しないでしょ、今淑を傷付け韓が怒れば楚にとって不利、姮娥を解放しなければ宣戦布告しているようなもん、戦の準備は整っているのか?。楚のために私が残りましょう」
余が設けた対局、決め事に従え、と強いられた王禅は時間が迫り「姮娥を選ぶ」と叫びました。今淑に置いて行かないでとしがみつかれた王禅は目に涙を浮かべながら「今淑が心にいたことはない」と口にし去ります。
助けられた姮娥は「生きて戻ってくればいい、今度は今淑を助けねば」と王禅に告げ魏に帰ります。
王禅は引き返すが王宮では辱めを受けた今淑が楚王の首を刺し、これからは新王だと姫元伯に唆された太子が息のあった楚王を殺害し刺客を王禅に仕立て上げました。
第45話・英雄か罪人か
楚王が殺され今淑が行方不明と報告を受けた韓王は妹を捨てたので復讐する準備をしているのではないかと恐れます。
姫元伯の後押しで太子が王位を継承し下手人とされた王禅が捕らわれていると報告を受けた魏王は楚と周が結束を固めたのだと把握します。そして姮娥が向かっていると報告を受け王命に逆らった者に用はないと位を剥奪して奴隷にし身柄を奴隷商に引き渡せと命を下します。
心から愛し命を捧げた王禅に捨てられた今淑は噴怒と憎しみが強い殺傷力となって復活するだろうと信じ姫元伯は匿います。
長いこと閉じ籠もっていた今淑が部屋から出てきたので王禅が裁きを受けるから見届けるよう告げます。そして信念を打ち下すために王禅によって自由を手に入れた奴隷たちに有罪か無罪かを判断させます。
帰国した今淑は「周の姫元伯と同盟を結び総力を挙げて魏を滅ぼす、私を捨てた時の度胸を見せろ」と韓王に詰め寄り玉座に座ります。
第46話・今淑の帰還
自害を阻止するために拘束されている智児はなんとか解き首吊りを図るがどうせ将来を誓った者は生き返らないので姫元伯を殺して仇を討とうと決心します。
今淑が帰国したことで傀儡の王となった韓王は再び酒に溺れいつ復讐されるのかと怯える日々をおくるが王妃が身籠もっていると知り対抗策を練ります。
権力の泥沼に身を沈めていた魏王は周王朝を転覆させ六国を併呑し覇者となる野望が心に渦巻いていました。
周まで連行された王禅は「この世に抑圧と奴隷制度があるかぎりお前と天子と戦い続ける」と言い放ちます。
「お前の母親は奴隷だった。天子と侍女の間に生まれた子だろう。母上は殺され太鼓の皮膚にされた。お前が守っている制度が母上を殺した事にも気付かないのか」
処刑を命じられた王禅はここまでかと諦めるが史太皓の配下たちが潜入しており直前で救われ逃走します。それぞれに派遣を命じ状況を探るよう頼むが姮娥が奴隷となって行方知れずだと教えられます。
第47話・禅譲の寄せ餌
周の天子は王鼎を魏王に与えると天下に詔を発し、下賜の儀のために周都へ出向くよう招状を送ります。
これで七国の覇者だとはっきりすると思う魏王だが楚、韓と結託する周は危険であるため出向くかどうか迷います。儀で魏王を始末するために策を練る天子は密かに育てた精鋭部隊を動かすが間者からの情報を受け魏王はやはり王鼎を渡すつもりはないようだと察します。
嘯公と内通している姫元伯は魏王が来る気ないようだと知り天子に告げると「太子に譲位すれば即位の場に姿を見せぬわけにはいかないだろう」と言われます。
仮病を使う天子から太子に譲位すると告げられた王后は嫌な予感が襲います。
第48話・魏王の欲望
周天子と姫元伯は魏王を排除するため知恵を絞っていたが魏の都・大梁では魏王も天子を葬ろうと思案していました。
王鼎の下賜だけでなく禅譲を行なうと通告を受けた魏王は焦りすぎて真意を隠せていないと笑い、「だったら禅譲と王鼎下賜を大梁で執り行うよう要求しとけ」と嘯公に命じました。若い太子が即位すれば支える者が必要なので周も手に入れるチャンスだと進言していた嘯公は食いつかないので内心悔しがります。
競売に掛けられる姮娥が大梁に到着したと報告を受けた魏王は「余を裏切り思いに背き敵対した者はすべて罰を与えてやる」と告げます。
肩に奴隷の焼き印を付けられ買われた男に乱暴されそうになった姮娥だが権力に溺れ本来の大義を忘れた魏王に不満を持つ姚子英に救われます。姚子英は姮娥を逃がしたと白状し「我ら義士が大王様に従ってきたのは奴隷制度を廃し国を強くするため」と告げるが暗殺を命じられて命を落とします。