作品情報とキャストの紹介
アルコール依存者が互いを励まし合い克服するために集まるのと同じで殺人依存者たちにも同種の会合キラーズ・アノニマスが存在していた。
「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」のオールドマンを筆頭に豪華キャストでマーティン・オーウェン監督が映画化。
定期的に開かれる会合で出席者たちは「殺人を辞めて何日目です」と挨拶し、過去の殺人体験や抑えがたい衝動を話したりします。
ある日、見知らぬ若い女性が出席した会合でアメリカ上院議員とその暗殺者が殺された事件に誰かが関わっている疑惑が持ち上がり緊張した空気に包まれていく、互いに牽制し合い裏切りと暴力の連鎖に陥っていく。
ネタバレあらすじ/キラーズ・セッション
ロンドン、次期アメリカ大統領の最有力候補カイル上院議員の訪英を市民が出迎えていました。
男はロンドンに飛び、BARで不安そうな表情で酒を飲むバンダナを巻く女性ジェイドの隣に座ります。
「なんで彼がテレビに出ているんだ」
「私のせいじゃない」とジェイドは長ったらしく言い訳を話し始めるが理解しにくいので把握できません。
男は話を簡潔に整理し「3年前にバウンサーの女を寝取って怒らせた。そのバウンサーと偶然出くわし、自分だけは水に流していたのでわざわざ声をかけたせいで殴られ狙撃拠点に入れなかった、そうゆう事か」と聞きます。
言葉に詰まるジェイドに「正直に話したのは評価するが失敗の原因がこんなくだらない話なのか。私のせいじゃないと言った説明はまだか」と怒ります。
大金が動いている事もあり、また今まで面倒を見ていた女性なので「今すぐ立ち去れば最悪にならない」と助言し男は出て行きます。ジェイドはそのまま居座りストリッパーに誘惑されるが「彼の助言を聞くべきだったわね」と言われ襲撃され命を落とします。
テレビではカイル議員が撃たれて死亡と報道が流れていました。
アリスは殺人依存者の会合キラーズ・アノニマスに初めて参加します。既に3.4人の男が座っておりジョアンナが進行役を務めます。
アリスはやっぱり居心地が悪いと思い帰ろうとすると「あんた誰」とクリスタルにナイフを突き付けられます。
合い言葉である「うお座」と口にすると「だったらあんたの話を聞かせな」と席に戻されます。
「ここは互いの話を聞き尊重する場所、私たちは殺人には無力で思い通りには生きられない。自分を超えた大きな力により健全な心を取り戻す」と全員で復唱します。それをカメラを通して男は向かいのビルから双眼鏡片手に見ています。
それぞれが「最後の殺人から何日経ちました」と自己紹介しているとマーカスが遅刻してやってきました。
アリス以外はみんな顔見知りのようで全員が会合に相応しい人間に見えない彼女の話を聞きたがります。
休憩中、ジョアンナは男から電話を受け「議員を撃つのに1日で2回も失敗なんてありえない、どうなってるんだ」と言われるがダクトの隙間から覗いている女性モーガンがいるのに気付き電話を切ります。
参加者の中にはドクターもいるし、衝動を抑えられないたびに苦しむ者もいるが、話を聞いて「すごい、見直した」と喜ぶような人もいました。
みんなで屋上でタバコを吸って戻ると1人の男が座っていました。
顔を上げるとカイル議員であり、いきなり「俺を狙う弾はそれる計画だっただろ」とジョアンナに掴みかかったので全員で止めにはいります。
「おかしいだろ、なんで生きているんだ!!」と全員が驚く中、私は何も知らないとジョアンナは言います。
カイル議員が同情票を獲得するためにした計画であり最初はCIAの狙撃ミスかと思ったが「死亡確認」とすぐにニュースで流れた事で本当に命を狙われたのだと気付いたのです。
弾は左肩を貫通しておりちょうどドクターがいるので治療します。
CIAの犬だと疑われるジョアンナは「そうよ、あなたたちもね」と知っている事を話し始めます。
2年前、ベンはシムズからの依頼で司法省へ急ぐ男を狙撃し報酬を得た。
ドクターのカルヴィンは当直で1人だった時に患者が苦しみ何もせずただ見つめていました。患者はアルメニア右翼のドンでCIAとの関係を公表すると脅し司法の訴追免除を要求していた人物でした。
中国国家安全部に関する機密情報を盗もうとしていた2重スパイのミン夫人は病死とされていたが実はレオが毒殺していた。
マーカスは麻薬カルテルとエージェントの関係を宣誓証言しようとした米国将校を兄から依頼され撃ち抜いたがただのチンピラだったので報酬は少ない。
ジェイドを始末したクリスタルはすべて最初から知っておりジョアンナは任務を受けてから8ヶ月の準備をして集めたのです。しかしアリスは予定になかった人物でした。
結末/キラーズ・セッション
母親が亡くなった時アリスは13歳でした。父親からの虐待が始まり毎日脅えながら生活していたが妹の様子がおかしい事に気付き自分が守らなければと隠し持っていたナイフで何度も突き刺して殺しました。
それからもう一度やりたいという衝動を我慢して抑えて今に至ります。
殺人の哲学を語り合わせるのは暗殺者を管理するためなのでグループには必要だとジョアンナは語ります。
問題は場所と時間と「うお座」の合い言葉をアリスはなぜ知ったかと言うことです。ジェイドが失敗したので計画は一時中止と聞かされていたジョアンナは「あんたは何者だ」と銃口をアリスに向けます。
ジョアンナはダクトから覗いているモーガンを引きずり出し殺そうとするとアリスは「まだ子供でしょ」と止めに入ります。
ジョアンナはわざと銃をバラして、いますぐに組み立てれば彼女の命を助けてあげると告げるがアリスは何も出来ませんでした。
しかし、これでアリスはプロの殺し屋ではない事が分かりました。
モーガンは屋上まで逃げ出し全員で後を追います。ジョアンナが銃を突き付けるのでクリスタルはその場を抑えようと銃を取り出すが誤って発砲してしまいジョアンナは倒れます。
アリスは「子供と言っても黙っているわけがないので殺すしかない」と首を絞めるが途中で手を離します。急に変ったアリスに誰なんだと一同は訴えると「新しいボスよ」とジョアンナが現われました。
モーガンはアリスの妹でした。ロシア政府に保護と使命を与えられた姉妹はカンパニーに属し新組織に誰がふさわしいが精査していたのです。
「堕落したCIAが政界に入ると堕落した上院議員になり賄賂まみれのしょーもない大統領になる。あなたの後継者は妹よ」
そう言って立ち上がるアリスは「マーカス、クリスタルは合格、他の者はここに1時間いれば帰れる」と告げて去ります。
当然のように自分は合格だと思っていたジョアンナは射撃ミスをした事で射殺され、1時間待てば帰れるのに追ってきたベン達も殺されます。
アリスは完了しましたと向かいのビルにいる男に報告しました。
感想/ミラーズ・セッション
なんか意味不明なんですけど。ストレステストって何よ。ジョアンナは任務失敗していたのになんであんな勝ち誇っていたのだろうか。
失敗したジェイドをクリスタルに始末させたのだから自分も殺されるとは分からなかったのでしょうか(笑)
殺人衝動を抑えるための会合ではなく仕えるプロの殺し屋を探していたという事ですか。暗殺されたはずのカイル議員が生きていたという設定は面白いですがその後のグダグダ感はなんでしょうかね。
カイル議員は堕落したCIAであり見切られたのは分かりますが当選しないようにすればいいだけで殺す必要があったのかな。
そもそもゲイリー・オールドマン演じる男は新しいカンパニーの幹部なんでしょうけど向かいのビルから双眼鏡で覗いている場面はいらないでしょう。最初はモーガンと会話しているのかと思ったが殺人者の依頼人と会話していただけだったんですね。
面白そうな設定だと思い楽しみにしていただけにとても残念。会話劇映画は退屈さを感じたら見るのはしんどくなります。