作品情報・キャスト
長編小説「九州・斛珠夫人」をドラマ化したヤン・ミーとウィリアム・チャン共演のファンタジーラブ史劇
九州世界の王朝時代、漁師の娘・葉海市は真珠税の取り立てに苦しむ父親に殺されそうになるが涙が斛珠(真珠)になる鮫人族に命を救われる。将兵に村ごと殺戮されそうになると皇帝の腹心・方諸に助けられ都へ行くことに。葉海市は方海市と改名し男として方諸の弟子になると数多くの戦功を立て頭角を現す。恋心が芽生えると皇帝を守ることが使命である方諸から女であると公にされ後宮へと送られるが・・・
全48話で紹介
ネタバレ感想/斛珠夫人
第9話・外れた仮面
皇帝旭帝(褚仲旭)の提案で最終試験は霜平湖で行なわれる事が決まり現場に到着する海市は子供の頃に父親に殺されそうになり真珠の涙をこぼす琅儇に助けられた事を思い出します。
方諸(方鑑明)は来るなと言われていたが臣下は主君から離れないと旭帝の護衛として参加します。
面紗を付けて旭帝に同行する緹蘭(淑容妃)は俯いていると心ここにあらずかと聞かれたので妃嬪なので臣下の前で顔を覆うのは注輦の掟だと伝えます。注輦は細かい事は気にせず大徴の掟より厳しく聞えるなと言われ面紗を外し陛下と同じ気持ちだと笑みを見せるが平気で嘘をつく人間に初めて会ったと言われます。
海市は1位を取る寸前で何者かに暗器で攻撃され水に落下してしまいます。何があったのかとざわめくなか方諸は飛び込んで助け出すが水面から出る際に仮面が落ち顔をさらしてしまいます。
毒の暗器が発見されたと報告を受ける旭帝は霜平湖と科挙会館を封鎖するよう命じます。方諸は霽風館に急いで連れて帰り海市の傷口から毒を吸い出して看病すると、鞠柘榴の刺繍を届けに来た鞠七七はそれを目にし激しく動揺します。
暗器を撃った何沖が遺書を残して自害したが口封じされただけだと方諸は思います。
顔をさらけ出してしまった方諸は謝罪しに行くと仮面は見飽きたからもいいだろうと言われ昭明宮を掃除させるから皆で越してこいと命じられます。
亡き父が決めた縁談なのだから早く鞠七七を娶れと言われるが仮面を付けるときに自分は誰も娶らないと決心し、また当時は幼なじみで大事な存在ではあるが男女の情はないとしっかり断っていました。
旭帝は国家を左右する3年に1度の大事な試験なのに他者を陥れる者を参加者に選んだ罰として鎮群大将軍・蘇鳴を2階級降格させ、北府軍の都尉とし3年間減給としました。
そして清海公・方鑑明(方諸)を朝廷に呼び戻すと重臣たちが生きていたのかと驚くなか、使持節大都督および左衛将軍として文武軍を管轄し暗衛衛を率いるよう命じました。
方鑑明はさっそく蘇鳴を襲撃し今度また弟子の命を狙ったら今度は容赦はしない剣を突き付けます。
第10話・それぞれの転機
旭帝を怒らせた緹蘭(淑容妃)は荒れ果てた南宮に軟禁されてしまいます。幽霊が住む場所だと侍女が怖がるなか緹蘭は身をすくませて過ごすことも旭帝に会うこともないから心穏やかに過ごすと言います。
方諸は清海公・方鑑明の身分を取り戻して朝廷に復帰し弟子たちを連れて皇宮に移る準備を始めるがいずれ女に戻って欲しいために海市には残るよう命じます。
旭帝は偶然にも南宮の近くまでやってきたため訪れると綺麗に片付いており緹蘭が琵琶を奏でていました。注輦の守り神である龍尾神を彫っていたので黄泉宮の湯乾自か、それとも海市のために彫っているのかと訴えると自分のためだと言われます。
人の助けを当てにせず耐え忍び自分の身は自分で守れというのが母の教えだと言われ自分も庶子だった事を思い出します。しかしそれではダメだと後に悟ったと口にする旭帝は紫簪を見習い3万の新兵1人1人に龍尾神を彫ってやれと無理難題を命じます。
海市は今や有名人のため街を歩けば方氏の小公子だと人が寄ってくるので本来の女性の姿となり街を歩きます。すると殿試で3位となったために参内しなければならないと捜しに来た方卓英に言われるがもう遅れているなら行かないと食事を摂りにいきます。
方鑑明はまだ完治していないと陛下に訴えると殿中郎に任命するから行き先は任せたと言われます。1人にしておくとやっかいなため昭明宮へ移る事を許可します。
第11話・龍尾神への祈り
旭帝(褚仲旭)に無理難題を命じられた緹蘭(淑容妃)は侍女に止められても3万の新兵のために龍尾神を彫り続けます。
彫刻刀で指を怪我しても止めようとせず報告を受けた旭帝は軟禁状態でも掟通り侍医を呼べばいいと告げます。
霽風館が昭明宮に移った頃、医官院で調べ物をしていた旭帝は兎が弱っているので診て欲しいと騒いでいるのを耳にします。緹蘭がいなくなったのが原因だと訴えられお前が世話をしろと穆徳慶に命じます。
海市は鞠柘榴に官服の寸法を測ってもらっていると方鑑明(清海公)と鞠七七は儀王の乱がなければとっくに婚姻していたと少府監の施霖から知らされます。
師匠の幸せを邪魔していたのかと雨に打たれ悲しむと翌朝、霽風館に戻り弓矢の練習をしながら心を決めます。
旭帝に謁見し北方の要衝・黄泉関に派遣してほしいと願いでると方鑑明と鞠七七の婚礼の後に出立しろと命じられ、兵士の入れ替え時に発つと告げます。
昭明宮に移れと方鑑明に言われた海市は黄泉関への派遣を願い出たことを伝えると内心激しく動揺する方鑑明は「いい経験になるだろう」と口にします。
方卓英は荷物をまとめながら涙する海市を目にし師匠の婚姻が原因ではないかと方鑑明に訴えます。参軍に封じられた海市は合流すると共に武拳で戦った仲間たちが自分も付いていくと待ち構えていました。
第12話・半歩の距離
方卓英は古傷が悪化しているのに海市が修練に励んでいると知り軍営に出向いて叱責します。
張承謙から翌日に出立すると聞かされた海市は数年は会えないと知り別れの挨拶のため方鑑明を訪ねます。
囲碁の相手をしながら「黄泉関で不都合があればいつでも天啓に戻れるようにしてやると言いたいのでしょう。師匠は私にとって特別な存在、だからこそ半歩の距離を保って欲しい」と想いの丈を話します。
方鑑明は近付こうにも我身の自由が利かぬと心で思います。
儀王の乱、太子は自ら命を絶ち、方家を滅ぼされた方鑑明は我を失って命令を無視し、その結果紫簪を死なせ褚仲旭をも危機に陥れてしまいました。その時に大事な友を生かすために旭帝の傷と痛みを引き受ける「柏奚」となったのです。
旭帝は緹蘭が怪我しても龍尾神を彫り続けていると知り南宮を訪れます。わざと手を痛め朕の仕打ちだと知らしめ周囲の同情を買うつもりかと彫刻刀を取り上げようとしたが振り払われます。
淑容妃の反逆を唆した侍女2人を死罪にしろと命じると「陛下も私も運命に幸福を奪い取られた、逆らう気などない、少しでも苦しみが和らぐよう祈っている」と龍尾神を渡されます。
孤独な気持ちを見抜かれて動揺するが侍女とともに彼女を愈安宮に戻せと命じその場を後にします。
黄泉関に出立する兵士たちの出陣の儀が行なわれ方鑑明は陛下の代行を務め送り出します。