作品情報とキャストの紹介
「ブラック・スワン」の脚本家ジョン・J・マクロクリンによるホラー映画。
妻を亡くした元警官フィルは娘が二人いるので面倒見ながら仕事が出来るようNYの高層マンションで住込みの管理人になります。
フィル一家が暮らす地下には黒魔術に専念する先任の管理人ウォルターの部屋もありました。7歳の娘ローズが引っ越した早々に「ここは止めた方がいい」と言った通り、住人達の謎めいた失踪事件が続く。
ネタバレあらすじ/ミッシング・タワー
兄が病気で寝たきりのデイグルは仕事を終えて帰ると介護人が急用ができたとメモを残しいませんでした。
大好きなアイスクリームを食べさせようとするが拒否されたので自分の部屋に戻るが兄の部屋を映すモニターにノイズが走り黒い影が横切りました。
急いで戻ると誰もいないので気のせいかと思うが何かに憑かれたかのように「出て行け」と言われます。
怖くなって出て行くが何者かに足を掴まれ引きずられます。なんとか耐えて這いつくばって戻るが兄が殺されておりその後赤鉛筆がどこからともなく飛んできて体に突き刺さりました。
火事で妻を亡くした元警官フィルは娘二人(14歳バイオレット・7歳ローズ)の面倒を見なければならずNYの高層マンションの住込みの管理人に採用されたので引っ越します。
ローズは「ここは嫌だ。ママが生きていたら同じ事言うと思う」と言います。特に重く受け止めず支配人ジョンソンに与えられた地下の一室に行くと黒魔術に熱中する先任の管理人ウォルターの部屋もあったので不気味に思います。
金融会社だったビルを住居用にしたマンションで地下は複雑な経路となっていて慣れるまで時間が必要でした。
ローズがすぐいなくなってしまうので「ちゃんと妹を見てろ」と叱るがバイオレットは無口で返事がありません。
仕事はそれほど忙しくないので管理人のフリオは妻がいるのに女性に声をかけたりしていました。グレイ夫人の犬がずっと吠えていると住人から連絡がありフィルは訪ねるが杖を置いた状態で姿はありませんでした。
犬を置き去りにできないので預かるとローズは喜びます。引っ越したばっかりで物が全然なくローズの物ばかり取りそろえ今でも床で寝てるバイオレットはふて腐れます。
そんなバイオレットに「私も妹がいてね、優先されるから苛立つ気持ちが分かる」と住人のビバリーは話し慰めます。
翌日、ボール遊びを一人でやっていた少年ヴォンデルが行方不明となり母親が誘拐だと騒いで警察が駆け付けます。
これで二人も謎の失踪をしているのでフィルは先任の管理人ウォルターはどんな人かと聞くと「焼却炉にそばに貼ってある写真が気味悪い」とフリオは言いました。
フィルは娘二人に「気を付けよう」と訴えるとバイオレットは涙を浮かべてヴォンデルの写真を消去しました。
またローズにしつこく話しかけるウォルターを見て「2度と娘に近づくな」とフィルは言い放ちます。
バルコニーでフリオの誕生日会が開かれフィルは娘二人を連れて行くが紹介しようとするとローズがいませんでした。
すぐいなくなってしまうし酒の席だったのですぐに失礼して部屋に戻るがローズが「なんか臭い」と言って気を失ってしまいました。
フィルはベッドに何か巻かれると気付き急いで畳んで捨てに行き「勝手に部屋に入っただろう」とウォルターを掴みます。
ビバリーに止められ部屋でコーヒーをご馳走になったフィルは「ウォルターは亡くした奥さんが見えるらしいからロマンチックね」と言われます。見つめ合っていると近くの花瓶が割れ、「もう行くよ、鍵はかけた方がいい」とフィルは言いました。
部屋を掃除していたフィルは残されていた写真からバイトレットが大好きだったデイグル先生が前に住んでいたんだと知ります。
血痕を発見したフィルは支配人ジョンソンに報告すると彼は何事も無かったようにクリーナーで消し行方不明の張紙はイメージが悪くなるからすべて剥がと言いました。
ジョンソンがいつも機械室にいて出入りするときに必ず鍵を閉めていました。あやしいと思ったフィルは侵入すると「のぞき魔」だと分かるが失踪事件に関わっているかは分かりませんでした。
バイオレットがウォルターに追いかけられたらしく怒ったフィルはグレイ夫人の杖を折ってウォルターの部屋に隠しました。それにより容疑者として連行されていくがすぐに釈放されます。
結末/ミッシング・タワー
エレベーターで葉っぱが落ちているのを拾うフィルはベッドに巻かれていたものと同じだと気付きます。
焼却炉の前で「呪われたものを元の世界に戻す、ローズ」とウォルターがブツブツ唱えていたのでフィルは娘をどこにやったんだと激怒して何度も殴り付けます。
動かなくなったウォルターを見てフリオに相談するが彼と一緒に戻るとウォルターは消えていました。
フリオは失踪したヴォンデルのボールを持っており「お前の部屋で見付けたけど何があったんだ」と言います。
そこに「私のよ」とローズがやってきます。
フリオは「初めて会ったな」と口にすると「その時が来るまで見えないの」とローズは言いました。
フィルはカッターナイフでフリオの首を斬り付け焼却炉に放り投げます。ジョンソンはウォルターの忠告で経歴を調べ警察に問い合わせるとフィルは元警官ではないと知ります。
どうなっているんだと聞こうとしたが焼却炉から飛び出てる両脚を見て怖くなって逃げるがフィルによって消されてしまいます。
フィルがウォルターを殴っているのを見たバイオレットはもう嫌になりビバリーの部屋に逃げ込んでいました。
写真を見せ7年前に火事があった事を伝えると「ローズが誕生した日に火事があったの」とビバリーは混乱します。
バイオレットとローズは双子姉妹で母親とローズが亡くなった日は7歳でした。ビバリーは意味が分からないでいると「パパにはローズが見えているの、そして気味が悪いウォルターも見えている」とバイオレットは言いました。
バイオレットが好きだった先生が狙われ、スマホに映っていたヴォンデルは狙われ、犬を欲しがったからグレイ夫人は狙われたのだと言います。
ママに怒られたローズが腹いせに燃やして火事になったが、その事をバイオレットから聞かされたフィルに窓から放り出されローズはクビの骨が折れて亡くなったのです。
ビバリーは説明を聞いていると途中でバイオレットの後ろにローズが立っているのを目にします。
「どうやって入ったの?」
バイオレットはビバリーにローズの姿が見えているのだと気付きフィルがやってくるから逃げようと伝え走り出します。
フィルとローズが立ち塞がるがウォルターはフィルを背後から殴り付けローズを葉っぱで眠らせると「あの世へ返す」儀式を始めます。
バイオレットは止めてはダメだと気付くが少女が釘を打たれ泣き叫んでいるのを見ていられず落ちていた金具をウォルターに振り落とし助けます。
立ち上がったフィルはウォルターの心臓を刺し、そのままビバリーを狙うがローズが「待って、私はママが欲しかったの」と言います。
今は逆らってはダメだと思いフィルはビバリーの手を握ってバイオレット、ローズと共に歩き出しました。
感想/ミッシング・タワー
あまりの急展開で面白かった。確かにローズと誰も会話してなかった。
犯人はフィルでローズの姿は狙われた最期を迎える日に見えるという事だが、フィルは娘を殺してしまった自責の念から命令されて自分の意思で反抗しているのか、それとも操られているのか、その辺ははっきりしないがただ黙っているバイオレットが一番辛いだろうな。