作品情報とキャストの紹介
TBS×WOWOWの共同制作で同時放送された作品でハリウッドでもリメイクされた香港映画「インファナルアフェア」をモチーフにしている。
衝撃的結末。
森屋刑事が潜入しているのは暴力団織田組、予定期間よりも延ばされ精神状態が不安定になっています。一方警察官の高山は着々と手柄をあげ出世していたが実は織田組の犬であり情報を組長に流していました。2人が交差するとき衝撃的な結末が待ち受ける
ネタバレあらすじ/ダブルフェイス(潜入捜査編)
ビルの屋上で待ち合わせする森屋純は「いつになったら刑事に戻れるんだ」と警視正の小野寺に聞きます。
暴力団織田組に潜入しドラッグの隠し場所を突き止めるのが目的だったが、三年の約束だったのにまた三年と先延ばしされ刺青もいれるようになり精神状態が不安定になっていました。森屋が潜入している事を知っているのは小野寺だけであり記録を抹消すれば刑事には戻れません。
一方、銀行強盗を捕まえた警察官の高山亮介は着々と手柄をあげ出世していたが実は織田組の犬であり情報を組長に流していました。
互いに犬がいると警戒
織田組が近いうちに大きな取引があると森屋から情報を入手した小野寺は一気に織田組を捕まえるチャンスだと力を入れモールス信号で情報を受け取ります。
受け渡し場所がころころ変更する中しっかり後を追うが高山が情報を送っていたことで最後の最後でドラッグを海に捨てられてしまいます。
取引は失敗に終えた織田組だが警察もドラッグを海に捨てられ失敗となり互いにスパイがいると警戒します。
森屋は刑事に戻りたいと思いながら数年織田組に潜入しているが、弟分のヒロシと一緒に暮らし組長からは信頼されていました。
寝るとスパイだとばれて殺されそうになる夢を見るので不眠症になっていた森屋は精神科医の西田奈緒子に「友達の話」として自分の事をすべて話す事になり奈緒子とは良い関係になっていきます。
内部調査課へ出世した高山は警察に潜入している織田組のスパイを探す事になるがそれは自分であるため戸惑います。また組長からも警察のスパイは誰か調べろと命令され組員全員の履歴書を手にするが潜入捜査は極秘のため分かりません。
森屋は組長の別荘にドラッグが隠されていると睨み弟分のヒロシがピアスを落とした事にして探させて欲しいと組長の愛人に頼むが組長も別荘にいました。
森屋はキッチンの下に地下倉庫があるのを発見するが行動を怪しんだ組長に拷問されたヒロシは何も言わずボコボコになりながらも家まで辿り付き「何もしゃべらなかったぜ」と言いました。
ドラッグの地下倉庫を発見した森屋は警視正に報告しヒロシにはカタギになるようお願いし今日は別荘に近付くなと告げます。
刑事に戻れなくなる
小野寺警視正は高山だけに織田組組長の別荘に地下倉庫があることを教え一斉検挙する事を伝えました。高山は小野寺がスパイと会うに違いないと思い部下の堺に小野寺を監視するよう命じます。
ビルの屋上に小野寺と森屋は待ち合わせするが部下から報告を受けた高山は小野寺とスパイがビルの屋上にいる事を伝え織田組全員を向かわせていました。
地下倉庫の証拠を小野寺に渡しこれから刑事に戻れると思った森屋は「カタギに戻り奈緒子と結婚したい」と喜ぶが「組長からスパイを始末するよう命令がでて組員全員でビルに向かっている」とヒロシから電話がはいります。
森屋はビルの清掃用ゴンドラで脱出しタクシーをすぐに捕まえてからビルの表まで行ってもらうが織田組と合流しようとした時大きな衝撃音が背後でありました。
振り返るとそこにはタクシーのボンネットにビルから落下した小野寺の姿があったので言葉を失います。
織田組と警察の銃撃戦がはじまり森屋はヒロシが運転する車で逃げるが銃弾を腹に受けていたヒロシは「なんで教えてくれなかったんだ」と言い息絶えます。
奈緒子は刑事に戻る事が出来た森屋と乾杯しようと店で待っていた。
潜入捜査の事をただ1人知っている小野寺が死んでしまったため森屋は刑事に戻る事が不可能になり織田組として生きていくのです。
ネタバレあらすじ/ダブルフェイス(偽装警察編)
織田組の車を盗もうとしたところ組員に見付かり3.4人から暴力を受けます。助けてくれた織田組組長に「良い目をしてるな」と気に入られステーキ屋へ連れて行かれた高山亮司は「俺が親になってやる」と言われます。
親がいなく貧しかった高山は織田の息子として大事に育てられるが他にも何人かいました。これからは普通の企業とも対等にやっていかなければならないと少年の頃から徹底的に叩き込まれ法律を勉強し刑事になって力をかしてくれと言われ刑事になりました。(高山の過去)
平凡な幸せ
厚生労働省につよい政治家、末永代議士の娘、万里に近付けと織田から命令を受けます。薬事法に強い政治家とつながるために万里と仲良くして保険をかけておく魂胆です。
万里がガルシア、マルケスの小説が好きだとゆう事を調べ上げ彼女がバイトしているバーに小説を持って近付きます。
万里は以前に銀行強盗を捕まえる高山の姿を目撃していて刑事だと気付きます。小説家になる夢を持つ万里は代議士の周囲の人達に追われていて高山の家に転がり込み住む事になる。
万里は今まで代議士の娘として演技をして生きてきました。
「自分は二重人格なんではないのか?自分の人生は自分で決めるべきなのに…。」
高山は「自分は刑事なのか?ヤクザなのか?」と万里の姿を見て自分と重ねます。孤独でずっと独身だった高山は万里と一緒に暮らす事でなんでもないような事に幸せを感じ始めていました。
万里は小説の取材として精神科医の西口奈緒子を訪れ「多重人格」になる人は孤独で秘密があり誰にも話せない人が多いと聞かされます。
スパイ同士で手を組む
小野寺警視正の私物が高山に届けられるが潜入捜査の情報が入っているパソコンのパスワードが分かりませんでした。そんな時、うちの売人から無料でシャブを流すから万里をシャブ中にしろと織田から残酷な命令を受けます。
代議士の娘がシャブ中だというスキャンダルを握って有利になるためです。
小野寺警視正の携帯の送信履歴から身元が分からない番号を見付け潜入捜査官に間違いないと思った高山は電話をかけます。
そして刑事としての身分を戻す事を条件に手を組まないかと提案しました。
森屋純は奈緒子の元へ顔を出します。最後のチャンスにかけ、うまく行けば刑事に戻れるから本当の自分に戻れたら今度こそ乾杯しようと告げます。
一方、高山はベランダで万里と花火をしている時に、小説が書き終わると言うので乾杯するためワインでも買って帰ると約束しました。
織田組が取引成立した瞬間、森屋は高山にモールス信号を送り警察が突入します。凄まじい銃撃戦の中、織田は逃走するが高山が追い詰め撃ち殺しました。
虚しさが残る結末
森屋は警察で高山と対面します。小野寺警視正のパソコンを取りに高山が出ていった時、森屋は前に警察のスパイを探すために組員全員が書かされた履歴書を発見し高山が織田組のスパイだと分かり姿を消します。
また、パソコンを持って部屋に戻った高山は森屋が何故姿を消したかすぐに気が付き教えてもらったパスワードで森屋の記録を抹消しました。
高山は織田を殺害した罪を森屋に着せ指名手配します。
自由を手に入れた高山だったが家に帰ると織田と高山が密会している写真とその時の会話を録音した盗聴機が机の上にありました。
森屋が別荘から探し出し届けたのです。
万里から信頼を失った高山は森屋からビルの屋上に呼び出される。森屋は銃を突き付け今すぐ自分の刑事としてのデーターを復旧しろと要求します。
高山は自分は善人として生きたいからチャンスをくれと頼むが森屋は裁判所で言えと返します。
そこへ高山の部下である堺が表れ森屋を射殺しました。実は堺も織田から送り込まれた高山の兄弟だったのです。
織田組は正式に黒新会の傘下に入る事になったので新しいボスに一緒に挨拶に行きましょうと言われた高山は真実を知る堺を撃ち殺し内通者を堺、織田殺しを森屋に仕立てました。
織田組を破滅させ真実を知る森屋、堺が死んだ。これで善人になれると思った高山のもとへ黒新会組長が挨拶に訪れます。
織田組が破滅する前と何も変わらず警察としてだけは出世し続ける高山はエレベーターの中で笑いが込み上げ、そして泣きました。