作品情報/キャスト
唐・貞観の時代。蘇州のある商人の娘・冉顏は母親の死因を調査するために検視官となる。嫡女だが義母に嫌われており決められた結婚から逃げるために家出をすると刑部侍郎の蕭頌に出会う。
推理力が高く冉顏の検死する能力に感心した蕭頌は彼女を専属の検死官にして事件を解決していく。死体に隠された真実を追い求めていく二人は反目しあいながらもお互いを信頼し絆が深まっていく・・・謎解きと絡み合いつつ描かれるピンチの時に助けに来てくれる孤高の殺し屋・蘇伏ふくめた三角関係も見所。
ネタバレあらすじ/大唐女法医
第9話・黒幕
捕吏の朱七の刀が落ちていた破片と一致した事で蕭頌は部屋を捜索すると凶器に使われた柄の短い鋤を発見します。
朱七の行方は不明だったが町を出るには水路を選択すると予想し罠を仕掛けると刺客に襲われるが現われた黒装束(蘇伏)が刺客を斬って行くのを見て火麒社で一番の腕利き「離」なのかと思います。
刺客を見て宮中の者だと察した蕭頌は捕らえるよう白義に命じ、自分は黒装束を追うが船に冉顏が乗っていると知り戻ります。
冉顏は朱七に身代わりになるよう船に乗せられ望春亭に来るよう蕭頌に伝えるよう言われていました。蕭頌は辺りに警戒しながら望春亭に向かうと何者かに尾行されている事に気付くが朱七が遺書を残して自害していました。
一方、蘇伏は蕭頌を尾行していた者が県役所に行ったと知り黒装束の姿で朱七が自害したと李県丞に報告します。そして馬笛を吹いて催眠状態にさせ荘畢凡は何者かと聞くと「隋侯の珠を追っているだけで何者か知らない。珠は冉顏が持っている」と耳にします。
蕭頌は朱七の妻を調べると体が弱く近所の人からの目撃情報は得られなかったが叫び声を耳にした人がいました。
妻を人質に取られ下手人に仕立てあげられたのではと疑うと、冉顏は遺書が書かれた紙から酢の匂いがするのに気付き蝋燭にあてると「私は無実だ、妻を助けてくれ」と文字が浮かび上がりました。
刀をすり替えられるのは李県丞だけだと推理し彼の屋敷に乗り込んで朱七の妻を桑辰に探らせます。記里鼓車の件で見解を求められた蕭頌は黒幕は何らかの方法で墓荒らしの8人を集め盗掘で得た宝を売り私腹を肥やしていたのだろうと話します。
8人の弱みを握り盗掘させ親戚同士に偽装させ安定した暮らしを送らせていたと伝えると李県丞は朱七が職権を乱用し身分を偽装させたのかと口にします。
4人の骸が発見された日も盗掘する予定の日だったはずであり先に消された4人は欲に目がくらんだのだろう、まさか自分たちが殺めた方法で自分たちも犠牲になるとは思いもしなかったはず・・
「朱七は記里鼓車の音で馬を操れると気付き4人の乗る馬車を草地に誘導し4体の骸と交換し事件に仕立てた。自分への暗合を残して生きた4人を墓へ運んだが自らも黒幕に消される結果となってしまった」
蕭頌はいつまで朱七に罪をなすりつけるのかと李県丞に訴えます。
第10話・銅銭の暗合
「重い肺の病気を患う朱七の妻を助けるフリをして薬に毒を仕込ませ解毒剤が必要な朱七を従わせていた。しかし解毒剤が効かなくなり従わなくなったので罪を着せたのだろう」
蕭頌と冉顏は李県丞に訴えると「4人を消したのは私だが朱七の妻には手を下していない」と言われ蝋燭を手にした手下に包囲されます。
蕭頌は屋敷の地下に石油が撒かれている事に気付くと脱出するから協力するよう強いられます。
冉顏と桑辰を人質に取られ仕方なく李県丞と共に出て行くが指で「石油」と白義に合図を送ります。察知した白義は屋敷に侵入して救出したあと蕭頌を乗せた馬車を追い手下を一掃して馬車ごと引き返します。
蕭頌は「毒薬で従わせる方法は内衛門と同じだ」と告げて場所を降り捕らえるよう命じました。
「考えを改めた、一緒になろう、失望させない」と蘇伏に言われた冉顏は喜ぶが朱七の妻がすでに亡くなっているという事実に気付きます。
朱七の家に飾られた詩をヒントに壁を壊すと亡骸を見つけます。妻は自分で命を絶ち朱七はすべてをやり遂げ妻に会えると思ったから微笑むように亡くなっていたのだろうと思います。
朱七は妻の叫び声を偽証し遺書に暗合を隠し事件に仕立てて蕭頌たちが罪を暴いてくれるよう仕向けたのです。
一方、蕭頌は荘畢凡の屋敷から押収した銅銭を碁盤の上に並べると「珠は郭にあり」と言葉になるのに気付き金舗に行くと予想通り炉の中に焼け残った銅銭がありました。
また隠されていた文を発見すると李県丞を見張っていた事が分かり荘畢凡は内衛門とは繋がりがないのだと思います。偽物を作っていた事から本物の隋侯の珠は郭という者が持っているのだろうか・・・
宮中と繋がるのは郭覆だけであり趣味や嗜好を調べると力比べと女好きだったので冉顏を突入させようと企てます。二人は彼が経営する闘技場に潜入し冉顏が「私を懸けて勝負してみたら」と色仕掛けを放つと郭覆は食いつきます。
第11話・誘惑
蕭頌と冉顏は郭覆が経営する闘技場に潜入し「私を懸けて勝負してみたら」と冉顏が色仕掛けを放つと郭覆が食いつきます。
蕭頌はわざと負けて郭覆を勝たせると冉顏は屋敷にお持ち帰りされます。
冉顏は針を刺して眠らせ秘密の部屋を捜索するがバレてしまい貞操の危機に陥ります。彼女の身を心配する蕭頌はいてもたってもいられなくなり計画変更だと白義に告げ突入し助けるが陛下に賜った玉牌で脅され手放します。
冉顏は蕭頌を引っぱたき郭服に連れて行かれるが蘇伏によって助けられます。
帰宅した蕭頌は冉顔の異母妹・冉美玉に食事と酒でもてなされます。高氏は刑部侍郎に嫁げば冉家は安泰だし冉顏に取られてはいけないと媚薬入りの酒を冉美玉に持たせていました。
目覚めた蕭頌は冉美玉が訪ねてきたと聞かされても何も覚えていなかったが冉顏が蘇伏と朝まで一緒だったと知り不機嫌になります。
冉顏は「検視はやらない」と蕭頌への伝言を託し母親の墓を探すため途中、殷渺渺が経営する旅館に宿泊します。すると音色を耳にした冉顏が蘇伏が来たと思い出て行くと検視を頼まれます。
声を出さず頷くが首を横に振るだけでいいと言われ顔を隠すと黒装束の4人が遺体を運んできました。報酬に珠を渡す蘇伏だったが偽物だと訴えられたので母親の骸ではないと言い放ちます。
「柳粲から珠を得られず任務に失敗した者に骸は返せぬ。一月以内に珠を見付ければお前を自由にさせ母の骸も返すと首領が仰せだ」
従わないなら覚悟しておけと脅された蘇伏は4人を消します。
「組織に母親の骸を奪われ取り戻すために刺客になったと芝居を打ち冉顏の気を引くだけでいいのに何故仲間を殺したのだ」と首領に言われ残酷な方が信じてもらえるからだと告げます。
竹林で死体が発見され冉顏が蘇伏と一緒に向かうと捜査で蕭頌が来ていました。山に伝わる伝説で半人半獣の女の妖怪・雪妖の仕業ではないかと噂されていました。
冉顏は夜中に目撃していたことで蕭頌から質問責めに合うが許してくれといきなり抱き締められ戸惑います。
「そなたを愛してしまった」。顔が迫ってきたので背けると「誰にでも騙されるのか」と言われ頭にきます。
第12話・妖怪
書生・桑辰は懐隠の家を訪ね好きな人が出来たと相談していると捜査中の白義と出会います。近くで男が殺され半人半獣の雪妖の仕業だと噂になっていると知るが白義がいる場所には蕭頌がいて、蕭頌がいる場所には冉顏がいると思い喜んで旅館を訪ねに行きます。
冉顏は貞操の危機に陥った時に蘇伏に助けられたが彼を呼んだのは蕭頌だと白義から知らされ驚きます。
叩いてしまったので借りは返さねばと思う冉顏は新たに発見された被害者の検視を行なうが雪妖が入ってきたので隠れます。遺体を持って行かれてしまったが検視を終えていたので血液を抜かれる前に毒が回っていたと伝えます。
旅館にいる者たちは多くの雪妖を目にしパニックを起こすが蘇伏は薬で幻覚を見せられたのだと気付き雪妖を追います。冉顏と蕭頌は3人目の被害者の検視を行なうと血液は抜かれていなかったが犯人が薬を使って幻覚を見せて始末しその後に実行するはずが自分たちが先に遺体を発見したから出来なかったのだろうと気付きます。
料理の中に幻覚を見せる薬が検出されたが料理人・李垣が行方知れずとなります。蕭頌は李垣の部屋から柳粲からの手紙を目にするが冉顏がいたので隠します。
妖怪と同じ匂いを感じた冉顏は何度か動かしたような痕跡を見付け机を押すと井戸のようなものが現われました。すると何者かに突き落とされるがそれを目撃した蘇伏が助けようとして二人して落下してしまいます。
冉顏は蕭頌が部屋から発見した文を横から見ており「柳粲の捜し物を持っている。裏山で待つ」と書かれてあった事を母君の骸を捜す蘇伏に教えます。蘇伏は仕掛けを発見し脱出します。