作品情報キャスト
ウイグル自治区の大草原でロケした群雄割拠する戦国の地「九州」で戦乱の世を治め青年から英雄まで上り詰める中国ファンタジー超大作。
群雄割拠する九州で北陸の草原の真顔部が青陽部によって攻め込まれる。殺された真顔部の首領の息子・阿蘇勒は捕らわれるが連行される途中で自分が本当は青陽部の王子であり災いの星のもとに生まれたため養子に出されていた事実を知る。
青陽大君である実の父の呂嵩から呂帰塵という新たな名を付けられ同盟を固めるため人質として東大陸の下唐国へと送られる。そこで没落貴族の姫氏の庶子として生まれながらも戦士として名を上げようとしていた姫野と寧州の羽族に生まれるが国を滅ぼされ叔母とともに下唐国に身を寄せていた羽然と出会う。次第に固い絆で結ばれる3人だが戦乱の世の過酷な運命が待ち受けていた。
皇族達が治める下唐国、異民族の青陽部、虎視眈々と天下を狙う離国、動乱の世を治め英雄となるのは?!
ネタバレあらすじ/九州縹渺録
第31話・襲撃の波紋
姫野と羽然は悲鳴を耳にして駆け付けると阿蘇勒が倒れているのを目にし馬車に乗せて急いで屋敷に運ぶが到着した時には既に心臓が止まっていました。
「世子は陛下のためでなく天下の大義のために亡くなったのだ」と羽然は涙を流します。
皇帝は天啓城のどこに朕の友を殺める者がいるのだと怒りをあらわにし刺客が何人いようと権力者であろうと厳罰に処すと口にします。
公主(白舟月)は皇帝の関与を疑い直接聞くと「黄金隠しがばれたことなど大した問題じゃない、世子と天駆の協力を手に入れたのに手放すはずなかろう」と言われ頷き仇を討つ事を決意します。
皇帝は天下が崩御した際の国葬で阿蘇勒をおくり天下に知らしめる事を皆に告げます。
嬴無翳は現場に綬が落ちていた事で何者かが自分に罪を着せるためだと気付き、城内の要路を制圧し陣容を整え全軍を待機させるよう命じます。
翼天瞻は権力欲しさではなく世子を見限ったのは天駆武士団の前途に立ちはだかったからだと皇帝に告げます。
「天駆は悪に染まることはない、陛下ならば天下に安寧をもたらせると信じているから協力したのです。信頼を裏切ったらすぐにでも敵にまわる、お忘れなきよう」
皇帝は覚えておくと返事します。
嬴無翳は皇帝が世子を殺せば天駆を利用できるし長公主は天駆が皇帝を守る事に不満を抱いているが宮殿に籠もっているのでどちらもあやしいと思います。
そこに謝玄が綬を持ち去るのを目撃していた姫野が一人で襲撃をかけてきたので捕らえます。離国の掟により友の仇を取りに来たのなら受けて立つと嬴無翳は武器を手にするがそこに嬴玉が駆け付け止めに入ります。
「2つめの任務は今すぐこの場から立ち去ること」と嬴玉に訴えられた姫野は仕方なく退きます。姫野を守れないし父への報復も阻めないので嬴玉は酒を買ってくるよう告げこれで任務はすべて終了だと告げます。
下唐国の百里景洪のもとに兵を派遣し奸臣を除いてほしいと長公主から鉄券(文)が届きます。
息衍は「我らの敵は嬴無翳なのですか」と尋ねると陛下を惑わす天駆も敵だと言われるが東大陸の全諸侯に召集をかけていると予想出来るので派遣すべきと意見するとその任務を命じられます。
その頃、楚衛国にも長公主から鉄券が届き逆賊と見なされてしまうので派兵するしかないと思います。
第32話・策略の先に
姫野と羽然は阿蘇勒が火葬されるのを見たくないので途中で退きます。
公主は悲しみを堪え見送ろうとすると嬴無翳が姿を現します。皇帝はいずれ決着を付けるが今は葬儀が先決だと言い松明を投げて棺を燃やしました。
嬴無翳は「かつての主の身に危険が及ぶのを看過ぎできない」と訪ねてきた雷碧城から箱を受け取り皇帝に拝謁します。
阿蘇勒を殺した黒幕だと疑われ「忠誠を示したいなら兵を連れて去り潔白を証明せよ」と言われます。嬴無翳は人払いを要求し雷碧城から受け取った箱を渡すと中身の玉印を目にした皇帝は脅えます。
嬴無翳は「この世に完璧な策謀はない、陛下は退位すべきです」と告げその場を後にします。
翼天瞻は皇帝が脅えながら指を指すので確認すると阿蘇勒の棺に入れた鎮北侯の印がありました。
雷眼山で採取した貴重な代物で複製は不可能であり世子が蘇ったのだと皇帝が恐れていたので死者が蘇るはずないと訴えるが辰月の秘術なら可能だと気付きます。
しかし言い伝えに過ぎないので確信は持てず嬴無翳の追求を阻止するためにも今は証拠隠滅が先だと伝えます。
皇帝は密かに育てていた死士に毒入りのお菓子を配り一掃するが信じていなかった公主に尾行されていました。
公主は「私を殺せば秘密は守られる」と涙ながらに訴えると拘束されてしまうが何者かが1人で襲撃してきて次々と斬り付けていきました。その間に公主は走って逃げるが阿蘇勒に似ていた事を気にして戻ると多くの死体のそばで寝ている阿蘇勒を目にします。
第33話・蘇った死者
公主(白舟月)は阿蘇勒(世子)に声をかけると激しく動揺したので羽然から託されていた笛を吹き落ち着かせます。
その頃、皇帝は多くの臣下を率いる長公主から実権を返すよう迫られていました。
皇宮に戻った公主は寝殿を訪ねると死士は戦死した兵の子ではなく親を捕らえて忠誠心を得ていたことを知ります。
軟弱な皇帝を演じる一方で長公主の命を狙っていたが彼女を補佐する百里寧卿がやっかいで実行出来ずにいました。
公主は死士を使って阿蘇勒を殺した事が許せず怒ると「皇帝は孤独で友などいない」と言われます。皇帝は退位を迫ってきた長公主が辰月の秘術で若返っていたことだけでなく阿蘇勒まで蘇った事に脅えていました。
危機感を抱く皇帝から「お前だけが頼りだから助けてくれ、世子を始末しろ」と命じられた公主は兄は人間で阿蘇勒は辰月の秘術で蘇った者なので悩みます。
公主は愛する阿蘇勒を匿っている寺に行き、一緒に逝けるなら本望だと涙を流し刀を握りしめるが彼の本来の心が残っていると気付き手を止めます。
公主は阿蘇勒を連れて羽然のもとに向かうとそこにいた姫野と共に驚かれます。
自分の名前以外は何も覚えていないと説明し施術者から逃げるため遠くに行くよう羽然に笛を返します。そして自分が帝都に連れてきてしまった事を謝罪し世子に別れを告げると手を掴まれます。
阿蘇勒を助けてくれた事を羽然から感謝された公主は戻り覚悟を決めて世子を逃がした事を伝えると退位を決めた皇帝から世子を救う方法があるはずだと言われます。
第34話・最後のあがき
皇帝は1人で離国の屋敷を訪ね退位することを嬴無翳に伝えます。
阿蘇勒の世話をする羽然と姫野はようやく彼が食事を口にしたので喜ぶが宮羽衣が訪ねてきたので急いで部屋に阿蘇勒を移動させ姫野に任せます。
羽然は誤魔化すために明るく接したため宮羽衣は立ち直ったのだと安心します。
「皇帝が退位を決めたから長居は出来ないので下唐国に戻る。権力ある者に嫁ぎなさい」と言われた羽然は好きな人に嫁ぐと言い放ちます。
羽然と姫野は離国に包囲される帝都から阿蘇勒を連れ出したいが怒ったら制御不能になるので心配します。
皇帝が退位を表明する宴に兵を率いて向かっては自分が迫ったと勘違いされるので嬴無翳は1人で向かおうとすると娘の嬴玉から謝元だけは連れて行くようお願いされます。
5国の連合軍の諸侯たちも向かっていると知る嬴無翳だが総帥がいなければ焦る必要はないと告げます。
宴の席で話があるから天啓で最も高い建物になる太清閣に行こうと誘われた嬴無翳だったが皇帝にいきなり火を放たれます。また宴の席には死士がなだれ込み百官を始末していました。
皇帝は邪魔者をすべて消し公主を帝位に付け未来を託す鉄券を残していました。自害を迫られた嬴無翳は始末してやると剣を手に向かっていくがそこに現われた翼天瞻から皇帝を抱き抱えながら飛び立っていきました。
異変を察知した離国軍が攻め込むなか羽然たちは公主に助けを求めようとすると大混乱の中、制御不能となった阿蘇勒が天啓に1人で攻め込み次々と死士を斬っていきます。それを目にした嬴玉も一気に攻め込みます。