作品情報/キャスト
ルオ・ジン&リー・イートン共演の中国の大手レビューサイトで高評価を叩き出した孤独な皇太子の苛烈な運命を描いた話題作
政略結婚の末に生まれた南斉国の皇太子・蕭定権は幼い頃に母を亡くし皇帝である父からの寵愛を受けることなく育つ。一方、皇帝と寵姫・趙貴妃の間に生まれた兄の蕭定棠は甘やかされて育ち、皇太子の座を虎視眈々と狙っていた。蕭定棠の仕掛けた罠に陥る蕭定権だったがその一件を通じて蘆世瑜の弟子の娘・陸文昔と出会う。彼女は罪を着せられた父と兄を救うため、また蕭定権の側で彼を支えるため皇太子妃の侍女として宮中に潜り込む。
全60話で紹介
ネタバレ感想/鶴唳華亭
13話・皇帝の妙策
皇太子(蕭定権)は射柳の勝負で斉王(蕭定棠)に勝利したら、ある者が欲しいと願い出ます。
皇帝は皇太子と同じく天長衛が欲しいと口にすると中書令・李柏舟から移駐させたいのですかと聞かれます。すでに「天長衛を長州に移駐し長州刺史・李明安が率いて出京する」と聖詔を起草させたと告げると勢力下にある軍を失うことになるので制度にのっとり朝廷で議論すべきだと予想通り再考を求められます。
皇太子は射柳の勝負に挑むが呂翰とすれ違うと衣の中に鎧を着ているのに気付き引き返します。斉王は勝利するが皇太子がいないことに気付くと天長衛が捕らえられているのを目にします。
皇太子は呂翰が乗る馬に矢を放ち阻止するが皇帝が放った矢が自分の馬に突き刺さり落馬します。
李柏舟は御前にて鎧を着るのは謀反と同じだと呂翰を叱咤します。呂翰が拒めば陛下の疑念を招くがそれが李柏舟の狙いであり陛下の命を抗うよう仕向けるには首を落とした方がいいと思っていました。
しかし、「鎧の着用は朕が許可した、危うく傷を負わせるところだった」と皇帝が言い出したので騙された事に気付きます。
皇帝は天長衛の移駐について聞きたくて呼んだのだと告げると李柏舟に裏切られていた呂翰は本部に移駐したいと言います。
射柳で勝利した斉王は玉帯を賜り、皇太子は陛下を守るために戻ったことが無意味なことだったので目に涙を浮かべます。
陸文昔は道中で李明安に出会うと帰京したことを伝えてくれと父・陸英に頼まれ盧世瑜を訪ねます。家族を守るために李明安と共に都を出ると告げると落とし物を主に届けてくれと頼まれます。
陸文昔は趙王と再会すると「陸さん」と呼ばれたので何で名前を知っているのかと聞きます。趙王は盧世瑜の屋敷に若い女子の親族はいないので人との付き合いを好まぬ盧世瑜の屋敷に事由に出入りする若い女子といえば親しい弟子の親族だと察したのです。
盧世瑜から渡された印に「民成」と書かれていたのでご存じですかと訪ねます。
14話・邸報の罠
李柏舟は陛下は最初から玉帯を利用する気だったんだと怒りをあらわにすると斉王からただの帯だと言われます。
その帯のせいで十数年を費やし天塩をかけた精鋭が奪われたんだと問題点を教え、取り返すのは不可能なので玉帯を無駄にしないためにも邸報に掲載して天下に知らしめると言います。
顧逢恩は皇太子には玉帯なんて不要なので陛下は最初から斉王に授けるつもりだったはずと言います。朝廷と盧世瑜には知られたくないと思う皇太子は邸報に掲載させないように、せめて廷試まで伏せておくよう告げます。
斉王は邸報に載ってなかったので玉帯に何の意味があるんだと不満を口にすると李柏舟は軍隊の名簿を得る前に玉帯を授けた事を伏せるのは陛下らしくないと言います。
皇帝は邸報を受け取ると「兵は移駐し斉王は領地へ」と書かれていました。問い詰められる皇太子は昨日の件の掲載を禁じただけと訴えると長州都督のために天長衛の移駐を阻む気ではと追及されます。
李柏舟から「陛下は皇太子の負い目から恨まれ不利益を被ると疑っている」と言われた斉王は下賜品を返しに行きます。
天長衛の名簿を紛失して作成に二月を要すると知らせが入ると皇太子は口実だと訴えるが「確かに口実だがお前の望み通りだろう」と陛下に言われ、そう考えなら死ぬしかありませんとひれ伏します。
「残って反省文を書け、玉帯がそれほど大事なら帯を持って先帝の墓守に行け、いつ帰京できるかは朕の指示を待て」
顧逢恩は昨日の件を伏せる以外なす術がなく皇太子に従ったが邸報に罠が仕掛けられるとは思いもしませんでした。
陸英はもとより斉王が去らねば朝廷に平穏は訪れないと思い弾劾の奏状に署名するよう訴えます。
許昌平は皇太子を陥れる計画を暴かれてはならない、組版はばらし職人は帰郷させたかと趙壅に訪ねると李柏舟は心配し過ぎだと笑います。しかし「職人には数万銭を渡し十分刷るまで帰郷するなと伝えた」と言われそんなに刷ってどうするんだと叱責します。
15話・父子の情
李柏舟は趙壅の命じた印刷量が多く別の印製局でも作業をしていたことを知り面倒ばかり招くなと趙壅を責めます。
しかも顧逢恩が先回りして職人たちを捕らえたと報告が入り、廷試が終わるまで行宮に入れさせるなと命じます。
陸文昔から陛下の帰京を待つべきと言われるが腹の内が読めないので急がねば手遅れになると思い顧逢恩は陛下のもとへ急ぎます。
しかし、陛下の命により朝廷を混乱させた疑いで控鶴衛に捕らえられてしまいます。職人の供述文を殿帥に渡してくれと託すがそれは許昌平の手に渡ってしまいます。
盧世瑜はかつて愍皇子が廃される前に墓守を命じられた話を思い出し皇太子の窮地を救うために陛下を訪ねます。
皇太子が過ちを犯し罪があるなら状況を調べ法に基づき処分するべきと訴え二つの邸報を差し出します。帰京してから見ると言い出したので父子の情を大切にし私と同じ轍は踏まないよう告げます。
陛下の心に届かないようなので「皇太子を利用して軍を移駐させるつもりか」と言い放ちます。聞いていた皇太子は慌てて駆け付けて退官した身で政に干渉してはいけないと告げ反省文は書き終えますと陛下に告げます。
「君臣の情より父子の情、父親の前で己を誤魔化す必要はない、謝罪文を書くために書を教えたわけではない」
皇太子は師匠を巻き込みたくないので辛くても無事なら安心を得られるので帰ってくださいと願います。
「斉王が玉帯を得たことが公になれば皇太子としての体面をどうやって保てと?天長衛の移駐は皆の目には武徳侯への牽制に移る、武徳侯は私の伯父です。このことが邸報に載ったら私は皇太子を名乗る体面を失う。陸英の娘・陸文昔を心から愛した時に初めて皇太子で良かったと思えたがそれすらも却下された。父上は私をお疑いですか?父上にとって私はどんな存在なんですか?」
皇太子は出て行こうとする陛下に部屋の中から訴えます。
李明安から趙壅が細工した邸報と職人の自供書を受け取る陛下はこれ以上拒めば趙壅と共に刑に処し黒幕を暴くと呂翰に伝えさせます。
16話・命懸けの直訴
皇太子は陛下の馬車に同乗していたが姿が見えない事で陸英たち御史台の面々は皇太子が軟禁されていると勘違いし廷試後に直訴することを決断します。
陸英は直訴の件が外に漏れぬよう全員役所から出ないよう命じるが陳御史が李柏舟に密書を送ります。
李柏舟は題目を保管している礼部郎中に頼みを聞いてくれれば高官の地位を約束するという文を届けさせます。
帰京する皇帝の元に礼部尚書の何道然がやってきて廷試の題目の変更を求めます。皇太子は陛下が陸文昔との縁談を認めてくれそうだと喜ぶが、陸文昔は父・陸英がただならぬ表情をしているのを目にし「すべて解決だから軽率に動くなと伝えろ」と李明安に言われていた事を思い出します。
声を掛けようとしたが阻止されてしまい、陛下にごますりを始めていた皇太子の前に李柏舟が現れ「陸英が御史を引き連れ皇太子の処分の異を唱え廷試の邪魔をした」と報告されます。
お前の仕業かと陛下にまたも疑われる皇太子はずっと陛下と一緒だったことを告げるが盧世瑜が疑われてしまいます。また斉王はわざと顔に痣を作り陸英の息子・陸文普が廷試を混乱させたために退場させようしたと言い出します。
盧世瑜は先帝の墓に移送される皇太子が乗る馬車を止めて陛下のもとにいき直訴を主導したのは自分だと言います。
皇太子は扉を壊して出て行くと盧世瑜が自死するのを目のあたりにし師匠を抱きかかえて涙します。
修身に努め言動を慎め、私の大切なものを苦しめたら許さぬと忠告したはずと斉王に詰め寄ります。邸報の犯人捜しは出京する自分には時間がないのでしないが呉氏に証言させるのは可能、張尚服の事案を改めて調査すると言い放ちます。