中国時代劇「孤城閉」
北宋第4代皇帝・仁宗の功績を描いた歴史超大作
あらすじは?
北宋の皇帝・趙禎(仁宗)は自分を育ててくれた太后・劉娥が生みの親ではなく生母は太后の婢女を務めていた李蘭恵だと知る。
李家への恩返しから愛娘・徽柔を李家の子孫・李瑋に嫁がせる。朝廷では大臣たちが激しく対立し趙禎はその狭間で公正中立を旨に各派の調整を図りながら治世に努める。
徽柔が前代未聞の大事件を起こすと社会規範を犯す大罪だけでは収まらず仁宗の国政を揺るがす一大騒動に発展してしまう。風雲急を告げる天下の行方、そして徽柔が辿った壮絶な運命とは・・・
キャストは?
趙禎/仁宗(ワン・カイ)曹丹姝(ジャン・シューイン)趙徽柔(レン・ミン)梁懐吉(ビエン・チェン)張妼晗(ワン・チューラン)苗心禾(シュー・リンユエ)など
ネタバレ感想/孤城閉
1話・孝をつくせぬ苦悩
北宋皇帝・趙禎は乳母の許氏を呼び寄せ孝行できるだろうかと告げると太皇太后(劉娥)にこの上なく孝行だと言われます。
「君主を欺くのは大罪だ」と叱咤すると李蘭恵(実母)は産声を聞いてすぐに気を失い、先帝は劉娥が皇子を産み皇家の血を繋いだと宣言したのだと知ります。
張茂則を連れて夜中に宮中を抜け出し永定陵へ馬を走らせます。六郎が来たと報告を受けた李蘭恵は急いで鏡を持ってくるよう告げて起き上がり心躍るが先帝を祭る雅楽の音色を耳にし息子は宋の皇帝なんだと思い知ります。
趙禎は母に会いに行こうとしたが太后様が陛下を補佐し李蘭恵が陵墓を守ることが先帝の遺命だと駆け付けた重臣に遮られます。
母を皇宮に連れて帰り生母だと天下に告げようとしていたが、そんな事をしたら奸臣に唆され癇癪を起したとしか思われないと言われます。
「李蘭恵は民のために天子を授かり民は陛下のために李蘭恵に孝を尽くしている」と納得できない話で抑えられてしまった趙禎は会えないのならせめて母が作った砂糖漬けだけでも作ってもらい帰ろうとします。
李蘭恵はもう砂糖漬けを作っていなかったが梁家の菓子店で学んだと聞かされ向かいます。何やら店の前でもめていたので書生の韓琦を助け通報しようとすると悪の根源はすべての役人を束ねる皇帝だからと止められます。
市場外での出店は禁止だから誰も通報できないのだと言われるが民の暮らしが平穏ではないと初めて知ります。
(前に先帝・趙恒のドラマを見た時に劉娥が出産する前に皇子を産み皇家の血を繋ぐと予言があったことが描かれていたから実話に近いのかな。予言の事は本当か分からないが出産してすぐに子を奪われたのは事実のようだ。)
2話・二分化してはいけない
趙禎は「太后・劉娥が生母の手から陛下を奪い、徳妃から皇后へと階段を上り朝堂を牛耳っている」と聞かされており思い悩みます。
県令・范仲淹が母親の喪に服するために退官を願い出ていると報告を受け、趙禎は政では公事を優先するが唯一私事を優先すべきなのが孝行、統治の根本に孝を据えるのが宋だと言います。
同意を求められた劉娥は頷くが王侯や参知政事までも加わり話が続くので親を亡くした者は官を辞する決まりであり宋の役人は孝と忠を両立させねばならないと告げます。
范仲淹が孝を守り後任に希望してきた張綸が防潮堤の任務を継げば孝と忠を全うできる、陛下は年を重ね落ち着きを増せば万事周到に考えられるだろうと言います。
郭清悟(皇后)は李蘭恵が作っていた砂糖漬けを再現すると陛下に喜ばれたので太后に告げます。内侍が外で部下を叱咤するのが聞こえてきたため話を止めると、太后は自ら失態を演じ醜態をさらすのを防いでくれたのだと察します。
趙禎は「宋には陛下と太后が必要なので決して離れられません、しかし陛下のそばに李蘭恵がなくとも宋の国に何一つ変わりはないのです」と張茂則に言われます。
権力者と結託した罪で一家が滅びた張茂則は太后から江都知を通して杯を受け取ったことを伝えます。先帝は病気がちで朝堂に立てず大臣たちの反逆や結党、簒奪の謀を太后が抑えていたと告げます。
趙禎は無能な張耆を太后が枢密使としたのは警告、このまま我を通して反抗を続ければ朝廷は混乱に陥り多くの血が流れるのだと気付きます。
(話が難しくていまいち理解できなかったな。ただ太后は先帝の遺命を守っているだけだし先帝も子を奪うなら誰もが分からないようにしなくてはいけなかったよね。太后は国が二分化してしまうと心配で何の意味があるか分からないが杯を張茂則に返したのだろうね、結果的にそれを返せば陛下に伝わると思ったんでしょう?と解釈しました、笑。それにしてもどのドラマを見ても郭清悟/皇后はこんなキャラですね、才能もなく文句ばかりww)
3話・明君への道
趙禎の補佐役である晏殊は侍従への失態を理由に枢密副使と刑部侍郎の職を解かれ離京を太后から命じられます。
趙禎は晏殊にしてはやたら軽はずみな行動だと思い本意は別にあると考え出立前の彼を訪ねます。政の公平を保ち善悪と是非を判断するために君主は心を鏡とし荒波を治めねばならないと言われます。
太后の人事を非難して追われるのではなく太后が罰するのは失態についてであり太后を戒めたからではないと教えられます。
科挙の及第基準について范仲淹からの提言書を読んだ趙禎は応天府書院の長となり気風を正してくれと氷見を送ります。また晏殊には知府として書院を改革し長をすげ返してほしいと要請します。
朝廷は合格者名簿に功臣になれずとも陛下を欺かないと訴えていた韓琦の名が進士一甲2位の記してあったので笑みを見せます。
店が増え続ければ交通を妨げ土地をめぐる争いが激化したため先帝は政令を出し道を塞ぐ店を除いたが市と街が分かれると民は密かに店を開きました。通報できない店主を脅し金を巻き上げる悪者が現れたがこれについて意見はあるかと趙禎は問いかけます。
韓琦が二度と机上の空論は申しませぬと言い出したので高貴な公子を前に政について豪語した者が正殿に立った今反論もしないのかと叱責します。
しかし、梁家の悲惨な末路を目にして以来、善意による軽率な言葉や勝手な行いが人を傷つけると知ったからだと言われ驚きます。
貴人に称賛された梅の砂糖漬けのせいで豊かな家々が競って漬けるようになり、飲み薬も漬け汁の薬剤と重なり値が跳ね上がったのだと言われ動揺します。
(これは自分が太后に抵抗している時に生母の味をせめて皇宮に残そうとしたのが発端って事になりますね。違う?)
全69話あらすじ一覧
1話~12話
1話2話3話(ページ内にジャンプします)
趙禎は実母に会いに行くが先帝の遺命により皆から阻止される。太后の横暴について悩むが反抗を続ければ朝廷は混乱に陥ると気付く。韓琦が科挙に合格したので喜ぶが梁家の悲惨な末路を聞かされ衝撃を受ける。
4話5話6話7話8話
李蘭恵が亡くなり太后は手厚く葬ると告げる。天子の礼服である袞衣をまとい祭祀を行う太后は崩御すると陛下の生母を毒殺したと噂が流れる。趙禎は調査し李蘭恵が生母なのは間違いないが病死だったので断罪しようとした重臣を叱責する
9話10話11話12話
皇后となった曹丹姝だが妻ではなく臣下として支えることに苦悩する。帰京した范仲淹は百官図を献上し呂夷簡が権限を濫用して官吏たちを籠絡していると弾劾し再び左遷となるが呂夷簡の専横と結党を暴いたので栄誉だと言います
13話~26話
13話14話15話16話
苗心禾が無事に公主・徽柔を出産するが皇子ではない事で祝福してくる大臣がおらず趙禎は悲しむ。呂夷簡を左遷した趙禎だが宰相に適任者がいない現状に悩み晏殊に相談する。
17話18話19話20話21話
朝廷は親征を決意すると皇子がいない事を指摘されたので宗実を養子として迎える。張妼晗を侍女とした1年後、皇后に考えが甘すぎる指摘され気を晴らすために張妼晗を抱き清河郡君に封じる。
22話23話24話25話26話
張茂則は皇后が薬を飲んでいる事を知り張妼晗ことで思い悩んでいるんだと心配する。娘を呪う人形が発見され激怒する張妼晗は侍女の証言で徽柔だと訴えるが梁懐吉が無実を証明し恨みを抱く。苗心禾が皇子を産み・・・
27話~41話
27話28話29話30話31話
他人と争わない苗心禾が張妼晗に対抗心を示したので皇后は理由を聞く。半年ぶりに趙禎がやってきたので皇后は喜ぶが自分を劉娥太后と重ね妻ではないのだと再確認します。趙禎は范仲淹、韓琦、富弼に官吏制度の改革を命じる。
32話33話34話35話36話
皇后は婚姻の夜以来、妻として見られた事はないから国母にふさわしい行いをするしかないのだと趙禎に告げる。徽柔は張妼晗に反抗すると話も聞かない趙禎に叱咤され不貞腐れる。張妼晗の体調が優れない事で許蘭苕は訪ねてきた賈玉蘭に趙禎の世話をしたいと願い出る
37話38話39話40話41話
滕宗諒への処罰が軽いとして朝参を拒否する王拱辰。幼い皇子・最興来が疫病にかかり苗心禾は必死に看病するも命を落とす。張茂則は夏竦から抜擢された張承照を見かけ蘭苕の関与を疑う。謀反を企てていると噂を立てられていた石介が亡くなり・・・
42話~54話
42話43話44話45話46話
中秋節の催しを見物した徽柔は弓術で評判の皇后の甥・曹評に目を奪われる。問題は新政ではなく人なんだと気付かされた韓琦は再びまた陛下のそばに戻ってくることを告げ揚州に発つ。柔徽は曹評に好意を寄せていたが趙禎は大臣たちの賛同を得ると李瑋を駙馬都尉に任じ公主が成人したのち婚儀を執り行うと告げる
47話48話49話50話
宮中で謀反が疑われる騒動があり趙禎を匿う曹丹姝だったが自分に謀反を罪を着せようとしたのだと気付く。張茂則は玉蘭が塩の密売に関り支えているのは夏竦だと趙禎に告げる。蘭苕は碧桃を見つけて罪を着せ口封じしよとしたが・・・
51話52話53話54話
蘭玉は張妼晗を守るために蘭苕を殺害し皇后を陥れる遺書を残して自死する。張茂則は蘭玉の遺書は皇后を陥れるための完全な嘘だと訴える。趙禎は寵愛を笠にきて威張り散らすなと張妼晗に言い放つと玉蘭を死に追いやった張茂則とその主を罰しろと言われ頭にくる。
55話~66話
55話56話57話58話
張妼晗が亡くなり趙禎は皇后の礼で埋葬する。柔徽は曹評との逢引を目撃され禁足を命じられるが趙禎から機会を与えられた曹評は二度と会わないと謝罪する。柔徽はこの世で決して自分を見捨てない人は梁懐吉だけだと気付く。孤独から脱することは出来ないのかと悲しむ皇后だが・・・
59話60話61話62話
徽柔は李家に嫁ぐが指一本触れさせることなく過ごす。妃の懐妊祝いで駆けつけると楊氏に告げ口されたために徽柔は李瑋と共寝なんて吐き気がすると皇后や母に言います。梁懐吉は嘉慶子から公主への態度を改めるべきだと言われるが・・・
63話64話65話66話
公主が夜間に逃げ帰った事で掟を顧みなかったと趙禎は諫言を受ける。また梁懐吉は公主託で内侍の衣を着ず外では駙馬都尉を自称しご夫妻を不和に誘ったと司馬光に非難される。徽柔は梁懐吉が追放され精神を病み李家に火を付ける
67話~69話(最終話)
67話68話69話
趙禎は今後も公主を守れと梁懐吉に告げるが諫官に処罰を求められる。梁懐吉は元生の弟だと知る趙禎は不幸な生い立ちを話し諫官の権威を守るために犠牲にしてもいいのかと訴える。皇族と庶民の暮らしの違いを目の当たりにした徽柔は梁懐吉と離れることを決意するが孤城から出すよう願う。そして趙禎は皇后に抱きかかえられながら息をひきとる