作品概要/キャスト
北宋第4代皇帝・仁宗の功績を描いた歴史超大作
北宋の皇帝・趙禎(仁宗)は太后が生みの親ではなく生母は李蘭恵だと知る。李家への恩返しから愛娘・徽柔を李家の子孫・李瑋に嫁がせる。朝廷では大臣たちが激しく対立し趙禎はその狭間で公正中立を旨に各派の調整を図りながら治世に努める。徽柔が前代未聞の大事件を起こすと社会規範を犯す大罪だけでは収まらず仁宗の国政を揺るがす一大騒動に発展してしまう。風雲急を告げる天下の行方、そして徽柔が辿った壮絶な運命とは・・・
中国時代劇「孤城閉~仁宗、その愛と大義」全69話あらすじ一覧
全69話で紹介
ネタバレ感想/孤城閉
9話・冊封式と婚儀
議論に退屈な趙禎は幼馴染の苗心禾のもとに茶をくれと訪ね気楽に語ります。
皇后として趙禎に嫁ぐことになった曹丹姝は自らの幸運に驚き、以前から想いを寄せていたので会える日を楽しみにしていました。
婚儀の日、曹丹姝は支度を進めるが張茂則はいつまで経っても趙禎が礼服を着ようともしないので焦ります。
冊封式を終え皇后となった曹丹姝は結婚初夜に趙禎を待っていると淮州で起きた災害の件で遅くなると連絡が入ります。
范仲淹も淮州から上奏し陛下は直ちに対処するはずと乳から聞かされていたので大変な時だから邪魔しないよう太官に告げます。
待っていると張茂則が訪ねてきたので陛下は来ないのだと悟り「忙しいのは分かっている、疲れたから休む」と席を立ちます。
趙禎は皇后に会いに行くと醜いと聞かされていたのに美人だったので驚きます。
「国事で忙しく一睡もしておられぬはず、朝餉がお済みでしたら福寧殿でお休みになられてください」
10話・切ない思い
皇后・曹丹姝は苗心禾たちが挨拶に来てくれたので酒を振舞い親しく対話します。
趙禎は左遷された范仲淹を中央に戻したいと考え人形劇を準備させ呂夷簡に認めさせようとします。皆の選んだ皇后は落ち着いており情に厚いので廃后に激しく反対した范仲淹たちも認めるだろうと訴えると十分反省したでしょうと呂夷簡は渋々返答します。
実直な臣下だし水害の後処理をして功績を残しているので范仲淹を戻し館閣に入れるつもりだと告げます。
趙禎は坤寧殿を訪ね曹丹姝が醸造した酒を求めます。会話がなく気まずい空気が流れておりようやく酒の力もあって上機嫌で一方的に話すが「お疲れでしょう、台風ゆえ風よけ付きの提灯をお持ちします」と言われます。
まだ奏状を見なくてはならないと言い訳して帰るが皇后は婚儀の晩の仕打ちを恨んでいるのかと困惑します。
曹丹姝は話の流れから「そなた(も)」の一言を聞いて自分が入内する前に好きな女子がいたのだと悟り、妻としていられないのなら臣下として支えると悲しみつつ行動に出たのです。
曹丹姝は陛下を訪ねると喜ばれるが浄妃(廃后となった郭氏)のことで相談に来たのだと告げます。行いが悪いと上奏を受けたがこれまの経緯を知らないのだと告げると郭氏が嘆いていると聞き情にほだされ後宮に戻そうと思うと言われます。
寺院で修業するのは心を安らげるためであり本人が戻ることを望み陛下も納得なさったのなら当然ではないかと告げます。
本当にそう思うのかと聞かれ、同じく命を受け皇后となった郭氏に同情していると告げると「何で廃后したか話そう、夫婦なのだから」と言われます。
11話・暗闘
郭氏を賢妃に冊封し苗心禾たち3名の妃を昇格で丸め込め郭氏を牽制するとは曹丹姝は亡き太后のように目先が利くと呂夷簡は思います。
また曹丹姝はかつて范仲淹から学びを受けていたので勢力を押さえ込まなければと警戒します。
曹丹姝は浄妃が逝去したと報告を受けただの風邪ではなかったのかと驚きます。趙禎は毒殺ではないかと調査すると諫官たちが妃の昇格に反対していると報告を受けます。
妃嬪の贅沢な暮らしは庶民の貢献のおかげで3名の妃の昇格は前例がないし皇后は陛下を支える立場なので策を弄してはならないと訴えられます。
趙禎は自分の意向であり皇后は従っただけと告げると皇后なら陛下の衝動的な行いを諫めるべきだったと呂夷簡に言われます。
趙禎は呂夷簡がいろいろと関与しているようだと疑うが范仲淹が帰京するので郭氏に死因に関わる呂夷簡への弾劾と審理は取りやめます。
曹丹姝は早く自分の良さを証明しなければと籠絡する意図があったため誤った対処をすれば誰かを巻き込んでしまうのだと反省します。
帰京した范仲淹は百官図を献上し呂夷簡が権限を濫用して官吏たちを籠絡していると弾劾します。韓琦たちは官吏の任免権を握っている呂夷簡が廃后や死因に関りがあるはずだと確証もなく話し合います。
呂夷簡は誰かが越権して議論をすれば礼制は崩れると告げると范仲淹は重臣が礼制を守らねば官位の低い者でも進言する資格はあると訴えます。
趙禎は百官がそれぞれ職責を果たすのも建言の道を開くのも民のため、越権が礼制を乱す行いならば建言を滞りなく進めるために諫官に職責を全うさせると告げます。
自ら左遷を申し出た晏殊は都を離れ5年経つが優れた業績を残したので都に戻るべきだと告げると反対できる者はいませんでした。
12話・栄誉の左遷
籍田の儀の日に再び左遷される范仲淹は呂夷簡の専横と結党を暴いたので今回の左遷も栄誉だと言い切ります。
趙禎から余靖の奏状を見せられる曹丹姝は気骨のある范仲淹と策謀と人心掌握に長けた呂夷簡の両方を用いたいが二人は水と油の関係だし勝負にならないと言います。
しかし、余靖は武帝らの例を持ち出して責めながら実は陛下の肩入れを望んでいると告げると見立ては正しいが范仲淹を支えているのは孺家の道を貫く文人たちだと指摘されます。
居場所が朝廷であれ地方であれ関係ないのだと把握すると国と民のため尽くす気があれば場所はどこであれ力は発揮できると趙禎は言います。
趙禎は苗心禾が身ごもったようだと曹丹姝に言われ喜びます。ただ陛下のそばにいたいだけの苗心禾は皇家の長子であれば権力争いに巻き込まれるのではと不安になります。
「泗州通判・陳恢から館閣校勘の蔡襄が朝廷を批判する詩を作り市で売りさばいていると上奏がありました。重臣を辱め朝廷の名誉を損なう行為、厳重に処罰するべき」と夏竦から訴えがあります。
韓琦は泗州通判に諫議の職務が追加されたのかと質問すると夏竦はないと返事したので陳恢は御史台の職を兼任し観察の権限を持つのかと聞きます。笑みを浮かべる晏殊は御史台には陳恢などいないと告げます。
それを聞いた韓琦は中書省と枢密院が公布した越権を禁じた厳令は撤回されたのかと呂夷簡に聞くと勅命があるのに勝手に廃止できぬと言われます。
泗州通判・陳恢には京官の進退を論じる職責などないのなら朝命に背いたことになると訴え企てを阻止します。
趙禎は朝議を終えようとすると呂夷簡から陛下の最初の子を蔑ろにしてはならないので苗心禾の位を昇格させるべきと進言を受けます。